茨城県労働組合総連合(茨城労連)が、県内市町村職員の2020年度雇用実態を調査した結果、県内44市町村の職員数(病院・消防を除く)3万7124人(前年3万5815人)のうち、正規職員は2万244人(同2万330人)、会計年度任用職員は1万5635人(同非正規職員1万4383人)で、非正規率が前年より1.9%増え42.1%になったことが分かった。正規職員は前年に比べ86人減少、非正規職員は1252人増加した。
このうちつくば市は、職員数3196人のうち正規職員1533人、会計年度任用職員は1557人で、非正規率は48.7%、土浦市は1512人のうち正規784人、会計年度任用683人で、非正規率は45.1%だった。
茨城労連は、毎年、県内44市町村の労働行政の実態を把握する「公契約に関するアンケート調査」を実施している。今回は「同一労働、同一賃金」の流れの中で、非正規職員の労働条件の改善を目的としてつくられた会計年度任職職員制度(非正規職員)に焦点を当てた。
市町村で働いてきたこれまでの臨時職員、嘱託職員雇用のルールが見直され、2020年4月からすべての市町村で会計年度任用職員制度が始まった。
調査結果によると、非正規職員である会計年度任用職員が40%を超えている自治体は20自治体で、昨年より2自治体増え、50%を超えているのは牛久市(59.5%)と守谷市(50.2%)の2自治体だった。
今回の調査でも、会計年度任用職員の1.3%に当たる210人のみがフルタイム雇用で、98.7%の1万5425人はパートタイム雇用。時給平均は913円で、つくば市の1093円、牛久市の1000円など、1000円を超えている反面、大子町、小美玉市、稲敷市など昨年の非正規職員の時給より減額になっている自治体もある。
県は臨時・嘱託非正規職員の時給を2020年4月から1134円に改善した。
一方、昨年の調査では、非正規職員に一時金(ボーナス)を支給している自治体は、大子、大洗、河内、五霞の4町で、退職金はすべての自治体が不支給だった。導入された会計年度任用職員はすべての自治体で一時金(ボーナス)が6月と12月に年2回支給され、つくば市ではフルタイム任用職員に退職金が支給される。
また一昨年から調査している女性の比率では、今年の全県女性比率は80.9%で、再任用職員の多くが女性だ。4自治体では90%を超えていた。女性活用とうたいながら改善すべき課題だ。
茨城労連は、「公務・公共サービスを充実させるためにも、すべての市町村で会計年度任用職員のフルタイム化を進め、正規職員の削減にストップをかけ、(任用職員の)正規化を進めるべき」と主張しているが、自治体の腰は重い。
同労連は、茨城自治労連の運動に連帯して、会計年度任用職員の正規化、時給(賃金)の引き上げ、労働条件の向上に取り組んでいく」としている。(山崎実)

【会計年度任用職員】地方公務員法と地方自治法の改正により2020年4月から導入され、臨時・非正規職員が会計年度任用職員に移行した。任用期間は1会計年度内を超えない期間と限定された。フルタイムとパートタイムがあり、フルタイムは退職手当が支給できる。同一労働同一賃金をうたっていながら、賃金は正職員より大幅に低いことから、労働組合などから官製ワーキングプアなどの指摘がある。