火曜日, 4月 16, 2024
ホームつくば高齢者施設にワクチン配送 65歳以上4万7000人に接種券郵送も つくば市

高齢者施設にワクチン配送 65歳以上4万7000人に接種券郵送も つくば市

高齢者を対象にした新型コロナウイルスワクチンの配送が22日、つくば市で始まった。同日午前、第1便となるファイザー社製のワクチンが、市内の介護老人保健施設に1カ所に届けられた。併せて同日、市内の65歳以上の高齢者約4万7000人にワクチン接種券が郵送された。23日以降、各家庭に届く。

マイナス70度の超低温冷凍庫から取り出したワクチンを必要な数だけ素早く配送用の保冷箱に移す作業員=22日、つくば市役所

配送されたワクチンは、17日に国から届いた2箱(1950回接種分)のうちの一部で、市役所内に設置された超低温冷凍庫でマイナス75度で保管されていた。

4月26日から5月3日の週には5箱(4875回接種分)が国から届く予定で、医療機関のほか、特別養護老人ホーム10カ所とグループホーム18カ所にも届けられる予定だ。

接種開始は5月24日

一般の65歳以上の高齢者に同日発送された接種券には、予診票、接種できる約100カ所の医療機関の一覧表、接種の流れの説明資料などが同封されている。

市では、新型コロナ協力医療機関の医療従事者に次いで、高齢者施設の入所者と職員の接種を優先することにしており、介護老人福祉施設8カ所のうち、接種体制が整った施設から順次、ワクチンを届ける。

22日、65歳以上の高齢者約4万7000人に発送された接種券など=つくば市役所

接種するには市のコールセンターまたは各医療機関に予約することが必要で、5月17日から、市ホームーページまたは市コールセンター(電話029-883-1391)、各医療機関で予約受け付けを開始する。

実際の接種は5月24日から市内約100の医療機関で開始する予定だ。市新型コロナウイルスワクチン接種対策室によると、5月24日の週にかなりの量のワクチンが国から届く予定だが、現時点で、何人分のワクチンが確保できるかは未定という。(鈴木宏子)

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

2 コメント

コメントをメールに通知
次のコメントを通知:
guest
最近NEWSつくばのコメント欄が荒れていると指摘を受けます。NEWSつくばはプライバシーポリシーで基準を明示した上で、誹謗中傷によって個人の名誉を侵害したり、営業を妨害したり、差別を助長する投稿を削除して参りました。
今回、削除機能をより強化するため、誹謗中傷等を繰り返した投稿者に対しては、NEWSつくばにコメントを投稿できないようにします。さらにコメント欄が荒れるのを防ぐため、1つの記事に投稿できる回数を1人3回までに制限します。ご協力をお願いします。

NEWSつくばは誹謗中傷等を防ぐためコメント投稿を1記事当たり3回までに制限して参りましたが、2月1日から新たに「認定コメンテーター」制度を創設し、登録者を募集します。認定コメンテーターには氏名と顔写真を表示してコメントしていただき、投稿の回数制限は設けません。希望者は氏名、住所を記載し、顔写真を添付の上、info@newstsukuba.jp宛て登録をお願いします。

2 Comments
フィードバック
すべてのコメントを見る
スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img
spot_img

注目の記事

最近のコメント

最新記事

40人の作家が自由な心を表現 「現展」40回記念展開幕 つくば

第40回「茨城現展」が県つくば美術館(つくば市吾妻)で16日始まった。現代美術家協会茨城支部(佐野幸子支部長)会員や一般応募による約40人の作家の作品130点余りが展示されている。モットーは個人を尊重し、権力におもねらない自由な創作活動をすること。絵画や立体、工芸、写真など多様な作品が並ぶ。 「40回目の記念展にふさわしい高いレベルの作品がそろいました」と語るのは、同支部長の佐野幸子さん。今年成人を迎えた孫への思いを込めた絵画作品「晴れの日」、コロナ禍での心の葛藤を黒、赤、緑などの波と球体で表現した「葛藤」、日々移り変わる心の有様を描いた「想」の3点を展示する。佐野さんが作品制作で心掛けるのは、自分の心を表現すること。「世界で戦争が続き、あらゆる情報が波のように日々押し寄せる。世の動きとともに人の心も揺らぎ続ける。思うがまま、自分の心を自由に表現する」と話す。 今回が2回目の出展となるつくば市在住の福田徹さん(70)は、モニター上で無数の黒点が増殖、分裂、消滅を繰り返す仮想細胞の動きを映像作品にした。もとになるのが「ライフゲーム」という1970年にイギリスの数学者ジョン・ホートン・コンウェイが考案した生命の誕生、進化、淘汰などのプロセスを再現したシミュレーションゲームだ。 画家の佐々木量代さん(73)の作品は、ロシアのウクライナ侵攻への憤りをもとに描いた「踏み入る」と、和紙に風に舞い上がる花びらを鮮やかに表現した「乱舞」。蜜蝋を使うことで立体感のある作品になっている。佐々木さんが水彩画を描き始めたのは30年前。50歳でさらに技術を磨こうと美大に入学し若者たちと切磋琢磨した。現在は絵画教室とともにつくば市内で個人ギャラリーを主宰する。「現展はチャレンジの場所。年に一度集まり色々な作品に出合い刺激を受けている。新しい世界を広げていきたい」と思いを語る。 茨城支部長の佐野さんは「今回は20代から70代まで様々な作家が集まった。40回目を迎えたが、より若い方たちにも参加してもらいたい。『現展』は何者にも縛られない自由な会。お互いを尊重しながら刺激し合い、これからも高め合っていきたい」と語った。(柴田大輔) ◆第40回記念茨城現展は、茨城県つくば美術館で4月21日(日)まで開催。開館時間は午前9時30分から午後5時、最終日は午後3時まで。入場無料。20日(土)午後2時半からは、展示会場内で講評会が開かれる。参加無料。詳細はつくば美術館のホームページへ。

園児と児童がけが つくば市立幼稚園と小学校で昨年12月

つくば市の市立上郷幼稚園と沼崎小学校で昨年12月、それぞれ園児と児童がけがを負い医療機関を受診する事故が発生していたことが分かった。市は、19日開会の市議会定例会に事故の報告議案を提案する。 上郷幼稚園では、教室で工作をしていた園児が、誤って相手の園児の指先を切ってしまい、5歳の園児が左手薬指の指先と爪の先に切り傷を負った。沼崎小では小学6年の児童が校庭に落ちていたくぎを踏み、足の裏にけがを負った。 年齢に合わせた教材選びへ 同市教育局学務課によると、上郷幼稚園の年長児の教室で昨年12月21日午後2時45分ごろ、厚みのある段ボールをはさみで切る工作を実施し、一人の園児が左手で段ボールを抑え右手ではさみを持ち段ボールを切っていた。作業を手伝おうと、別の園児が反対側から段ボールにはさみを入れたところ、誤って、段ボールを抑えていた相手の園児の左手薬指の指先を切ってしまった。 当時、教室には担任など教諭らが3人いたが、事故時は別の子どもたちを見ていて、けがをした園児らを見ていなかった。 同園は止血など応急処置をし、教諭2人がけがをした園児を医療機関に連れて行ったが、処置が難しいと言われ、園児は同医療機関から救急車で総合病院に運ばれ治療を受けた。全治2週間と診断されたが、爪の傷の回復が長引き、3月の春休みまでに完治したという。 市は、材料の段ボールに厚みがあり、5歳児にははさみで切りにくかったとして、今後、年齢に合わせた教材選びをするよう改善していくとしている。 同幼稚園を管理する市は園児や保護者に対し、治療費など6万9475円を支払うことで3月中旬に和解したとしている。 体育倉庫周辺を立ち入り禁止に 沼崎小学校では昨年12月22日午前9時15分ごろ、校庭で、6年生がレクリエーションで鬼あそびをしていた時、児童の一人が校庭の鉄棒付近で、落ちていたくぎを踏み、右足の裏にけがを負った。 市教育局教育施設課によると、くぎは長さ2.5センチくらいで、靴を貫通し児童の足の裏には血がにじんでいたという。児童は保健室で消毒などの応急処置を受け、連絡を受けた保護者と医療機関で治療を受けた。 くぎは、鉄棒近くにある古い体育倉庫の建物から抜け落ちたとみられるという。市は事故発生を受けて、体育倉庫周辺に児童が近づかないよう、エリアを定めて児童を立ち入り禁止にしている。体育倉庫には体育の備品などが入っており、必要な場合は教員が出し入れをしている。 同小を管理する市は、児童と保護者に対し治療費など2万4202円を支払い4月10日に和解したとしている。

町の「光」を観る《デザインを考える》7

【コラム・三橋俊雄】1988年、私が所属する研究室に、新潟県のS町から「観光開発基本計画」の依頼がありました。S町は大小48の集落が河川流域と海岸線に沿って分布し、約1万人の人びとが居住している高齢化・過疎化の進む町でした。 私たちは、本計画案策定にあたり、「観光」の本来の捉え方を、古代中国・周時代の『易経』にならい、「町の光を観(み)る」ことに置きました。はじめに、半年をかけて「町の光」の総点検を行うことにしました。その「光」のいくつかを、写真とあわせて紹介しましょう。 焼き畑の女たち S町の焼き畑は8月お盆にかけて行われ、主人公は女たちです。この町特有の「ボシ」と呼ばれる頭巾(ずきん)をかぶり、ナタやクワを手にして、焼き畑の左右の縁に陣取ります。深夜零時に火入れ、その後、枯れ草に火を移しながら、山の上部から下部へ向かって順に広げていきます。 火は次第に燃え広がり、隣接しているスギ林や夜空までをも鮮やかに浮き出させます。飛び火や延焼から火を守る女たちの堂々とした姿は、めらめらと燃え盛る炎に照らされて、エロティシズムさえ感じさせるほどです。明朝、灰の熱いうちに赤カブの種をまきます。 コド漁 サケの上る道を推定して川底の砂をかき取り、「スジ」と呼ばれる魚道を作ります。その魚道の脇に、流れと直角に雑木の柵を打ち込み、その上に笹をかぶせます。川を上ってきたサケが、笹の下のよどみで一休みしているところを、長い竿(さお)の先にある「カギ」で素早くかき取ります。この伝統的な漁は9月から12月まで行われます。 八幡様の奉納相撲 筥堅(はこがた)八幡宮のある集落では、氏子たちが中心となり秋季例大祭が催されます。小中学生が担ぐ子ども神輿(みこし)には大人たちが大きな声でゲキをとばしたり、神輿の方向を直したり、あれこれ世話を焼き、女子高生とお母さんたちは、そろいの浴衣姿で「勝木小唄」や「佐渡おけさ」などを踊りながら、集落を練り歩きます。また、境内では庄内・越後の対抗奉納相撲がおこなわれます。 シナ布 シナ布は、北日本に多く自生するシナの木を原料とする、麻に似た感触の織物です。その工程のほとんどが昔ながらの手仕事で、豪雪地帯における冬場の家内仕事として細々と受け継がれてきました。Kさんは、その「シナ織」の技術を用いてバッグなどの製品化を試み、郷土工芸の一つとして、町の欠かせない物産となっています。 内発的な地域づくり このような事例から、人びとの「町の光を消してはならぬ」との強い思いを見てとることができます。「観光」とは、日常の暮らしの中に「光」を発見し、それらを地域の「誇り」や「喜び」として再確認し、守り、磨き、町内外に「知らしめ」「分かち合う」ことであり、それが「町の光を観る」という、内発的な地域づくりの姿勢であると強く感じました。(ソーシャルデザイナー)

新商品開発プロセスや地域古来の文化を紹介 つくばのワイナリー メルマガ創刊

ブドウ栽培の仲間を増やしたい つくば市栗原でブドウ栽培とワインづくりを営む「つくばヴィンヤード」の高橋学代表(69)は、ブドウ畑の1年を紹介し、栗原醸造所として生産するワインについてつづったメールマガジンの配信を始めた。 以前からインターネット上にホームページを開設しているが、より能動的に情報発信し、商品開発のプロセスやブドウ栽培の面白さ、苦労などを伝えるのが狙いだ。 メールマガジンは今年2月に創刊され、PDF形式のファイルが添付されメール配信される。現在第4号が配信されたところで、月1回の発信ペースも安定してきた。 「正直なところを言うと、ワインの原料となるブドウ生産の人手が足りないのです。昨年、猛暑などの影響が出て畑仕事が追い付かず、ブドウの一部を収穫できずに廃棄することになりました」 高橋代表は、ホームページの情報発信はアピールの入り口に過ぎないと考え、興味を持ってくれる人々に可能な限りオンタイムなニュースを送り出そうとメールマガジン編集に取り組んだ。 「畑仕事ですから面白いと言いながらも様々な苦労と努力がついて回る。それを伝えながら、一緒にブドウ栽培に従事してくれる仲間を増やしたい。そのためには1年を通したブドウづくりの話と、つくば市の栗原から送り出されるワインの開発プロセスなどの詳細をつづっています」 4月中旬のブドウ畑にはまだ実りの風景はない。しかし広大な農場の隅々まで雑草が摘み取られ土の改良が進み、今年の収穫に向けた準備が行き届いている。スタッフだけでなく、高橋代表の心意気に触れた人々の協力によってブドウ畑は維持管理されている。 メールマガジンによれば、日常の畑仕事やブドウづくりの講習会などに訪れた人の中から、栗原で土地を借り受けたり、それぞれの地元にノウハウを持ち帰ったりしながらブドウの種植えを始めた仲間が増えてきたという。 新商品「栗原の白布」を開発 今年発売される新商品に、完全瓶内2次発酵スパークリングワインがある。地名を用いて「栗原の白布」と名付けた。メールマガジンはその生産設備導入のニュースや商品展開準備についてまとめている。注目されるのは「栗原の白布」という名称の由来についてつづられたリポート連載だ。 約1300年前にさかのぼり、その名は歴史に登場する。白布(はくふ)とは麻で編まれたもので、栗原の地で生産され東大寺正倉院に税として献上されていた良質の布であるという。 「この逸話はワイン会に参加している人から教えていただきました。栗原はそれほど素晴らしいところだったのかとうれしくなりましたよ。形は変わるけれど、私たちか栗原でつくるワインにこの名前をいただき、さらに未来へと橋渡ししたい。つくばの栗原からワインづくりという情報を発信をする上で、このことは非常に大事なことだと考えています」 これまでは、つくばの地でワインができるという意外性が耳目を集めてきた。気候風土は、決して信州や甲州に引けを取らないという自信にもつながった。 この豊かな風土は遠い過去においても白布生産の形でモノづくりの礎を残していた。地域の人々からも「畑を耕すとたくさんの土器が出てくる」と教えられていたが、つくばヴィンヤードでも破損の少ない弥生土器が出土し、ヒトが営む文明・文化の痕跡を見出すことができる。白布の逸話に出合ったことで、栗原のワインはそれを継承する農業文化の一つとして歩を進めたことになる。 メールマガジンの連載は魅力にあふれた郷土史の域にまでリポートを拡げている。この勢いを月に一度配信するのは大変ではないかと高橋代表に尋ねると、楽しげな答えが返ってきた。 「『栗原の白布』については次回のリポートで完結します。まだまだ伝えたいことがたくさんあるんです。もともと研究者でしたからリポート作成は苦にならないし、業務の報告書をまとめることに比べたら楽しいことこの上ありませんよ」 「栗原の白布」は新たに導入された瓶詰機械を通し、専用のエチケット(ラベルのこと)デザインが出来上がるのを待つ状態。順調に準備できれば5月中旬に発売される予定。次号メールマガジンのトピックとなりそうだ。(鴨志田隆之) ◆つくばヴィンヤードのホームページはこちら。 ◆つくばヴィンヤードの過去記事はこちら➡地元ホテル、ワイナリーとコラボ(23年10月23日付)➡つくばワイン特区第1号のワイナリー稼働(20年10月16日付)➡つくばワイン育てる土壌つくりたい(19年1月24日付)➡つくば市がワイン特区に認定(17年12月27日付)