プロ野球独立リーグ、BCリーグの茨城アストロプラネッツ(本拠地・ひたちなか市)と読売巨人3軍の交流戦が16日、土浦市川口のJ:COMスタジアム土浦で開催された。土浦市と茨城アストロプラネッツは2月からフレンドリータウン協定を結んでおり、今回は締結後初の当地でのホームゲーム。「土浦デー」と称し、市内在住・在勤・在学者を無料招待した。入場者数は681人、ネット中継でも250人が試合を見守った。結果は1-2で茨城が惜敗した。
試合に先立って土浦出身の野木和馬、井上真幸の両選手があいさつ。井上は「小学生のときからこのグラウンドには愛着ある。戻って来られてうれしい」、野木は「井上や大場(駿太)は少年野球からの仲間。一緒に野球ができてうれしい。市の代表のつもりで頑張りたい」と話した。また安藤真理子土浦市長は「野球を愛する子どもたちも、この1年はコロナで苦労してきた。プロの試合を間近で見られ、こんなにうれしいことはないと思う」と、試合に寄せる感謝の思いを述べた。

茨城はこの試合7人の投手を起用し、短いイニングでつなぐ作戦に出た。「初球から自分のベストのボールを投げ、早め早めに抑えよう」というジョニー・セリス監督の策だ。結果は1試合を通して2失点、懸案だった四死球は4つとまずまずの成績。「バッテリーの息も合い、皆さんへのいいアピールになった」と監督。
野木は2人目として2・3回を担当。立ち上がりは「初球の入りと決め球が甘くなった」と2安打を浴び1点を失うが、3回は2死二・三塁の場面で、相手の4番を三振に取る堂々たるピッチング。「自分の良さはピンチに動じないこと。低めの変化球でスイングアウトを取れ、次につながるいいピッチングができた」と振り返った。

茨城の得点は2回裏。山中堯之が左前打で出塁し、パスボールで二塁へ進むと、宮本貴章が左中間への適時打。「ノースリーだが打ってもいいとベンチの指示。ストライクを取りに来ると思い、真ん中寄りのまっすぐを狙った。ちょっと詰まったが抜けると思った」との感想。
だが4回表、3人目のフェルナンデスが3四死球と乱れ、悪送球もからんでノーヒットで1点を失い、勝ち越される。茨城は6回裏、巨人2人目平井の立ち上がりに2四球とワンヒットを奪うが、盗塁失敗などで攻撃がつながらない。セリス監督は「カウント3-1からの甘い球を、アグレッシブに振れなかった」と指摘した。
最後のチャンスは9回裏。1死から吉本光甫が内野安打で出塁するが、続く宮本が三振、代打の片岡南樹はショートフライで倒れた。「つなげばチャンスだったが欲張ってしまった」と宮本、「初球は自分のスイングができたが、最後は当てに行ってしまった」と片岡。

片岡は今季オープン戦で負傷し、この試合がリハビリ明け。「最初の打席としては悪くない。相手の140キロオーバーの球に反応できていた。しっかりケアしながら、去年逃した3割超えを今年こそ達成したい」と目標を掲げた。(池田充雄)