木曜日, 1月 27, 2022
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届かない家庭とどうつながるか コロナ禍の子ども支援㊦

学用品や給食費の一部を援助する「就学援助」を受けるなど、経済的困難を抱えるつくば市の小中学生は約1400人(2019年度時点)。このうち、小学4年生以上は青い羽根学習会で無料の学習支援などを受けることができる。しかし実際に学習会に通っている子どもは今年1月時点で約2割の278人(一部、高校生も含む)だけだ。

つくば市は年に3回、学習会の対象世帯に郵送や各学校を通して案内を送っているが、なかなか学習会の利用につながらない。経済的な困難を抱えているのに支援に結びつかない子どもにどう支援を届けるかが課題となっている。

「歩いて通える範囲にない」

市民団体「つくば子ども支援ネット」(山内ゆかり代表)では、昨年8月から今年3月までに計4回、経済的に困難を抱える子育て家庭を対象に食品や学用品の無料配布会を開催した。最初の2回は、市内の公営住宅1800軒にチラシを配布し、支援が必要な家庭に幅広く配布会の情報が届くようにした。公営住宅に入っている子育て家庭は少なく、地道な作業だったが、配布されたチラシを見た10数軒の家庭が1回目の配布会につながった。配布会に来た家庭には、青い羽根学習会や子ども食堂の案内をしたが、「歩いて通える範囲にない」「(低学年のため)青い羽根学習会の対象になっていない」という声も聞かれた。

今年3月の配布会では、SNSなどでの呼び掛けとともに、スーパーの店頭にポスターを掲示し、80世帯まで対応できるように準備していたが、実際に配布を希望したのは69世帯。「支援を必要とする人の中には、情報を集めたり、支援につながったりする力が弱い人もいる。彼らにつながれるような方法を模索する必要がある」と、同支援ネット代表の山内さん(49)は話す。

今年度も数カ月おきに配布会を開催する予定で、必要な家庭に情報が届くよう、公営住宅へのチラシ配布や、企業等に協力を求めながら、様々な場所にポスターを掲示したい考えだ。「食料配布会に来る家庭は、教育が貧困の連鎖を止めるために重要であることを認識し、子どもが勉強することを支えてあげたいという意欲のある家庭。その陰には、もっと大変な家庭もあるのではないか」と山内さんは心配する。

抵抗をなくしたい

生活困窮者への支援は、最低限の公的支援はあるが、民間の支援は少なく多様でもない。「町の中の様々な場所で経済的支援を受けられることが当たり前になれば、支援を受けることへの抵抗も少なくなるのではないか。食料配布を続けることで、そのような社会になるきっかけになれば」という思いから、食料配布会を続けているという。

繰り返し配布会を開催し、複数のメディアで取り上げられることで、配布会の情報が広まり、次第に、生活保護世帯など様々な事情を抱えた家庭からも問い合わせが来るようになった。昨年12月の食料配布会からは、車を所有できない、保護者が心身の病気で動けないなどの理由で、配布会に行くことができない家庭に向けて、食品等の配達も始めた。

3月の配布会では、初めて相談会も同時開催し、公的支援を受けるための情報提供などをおこなった。複数の問題を抱えている家庭には、詳しく話を聞きながら、どの支援制度を利用できるのか一緒に考えた。形態は変わるかもしれないが、今後、相談会も続けていく予定だ。

次回の配布会は6月ごろの予定。「私たちの食料配布会だけでは全く足りないと思うが、食料の寄付など、多くの人が協力してくれている。みんなが応援してくれているから、みんなで頑張ろうと伝えられれば」と山内さんは話す。(川端舞)

終わり

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