高齢者を対象にした新型コロナウイルスワクチンの接種が12日、県内で始まった。つくば市には17日、ファイザー社のワクチン975人分(2回接種)が届き、19日の週から市内の介護老人保健施設8カ所で入所者などを対象に接種が始まる。
県内では入所型の高齢者施設でクラスターが発生していることなどから、新型コロナ協力医療機関に次いで、高齢者施設の入所者や職員の接種を優先する。
つくば市新型コロナウイルスワクチン接種対策室によると、第2陣として4月26日の週から5月3日の週に一定程度のワクチンが届く予定で、市内の特別養護老人ホーム10カ所、グループホーム18カ所などの入所者と一部職員を対象にした接種を順次、実施する予定だ。
一般の高齢者は5月下旬から
一般の65歳以上高齢者には19日から23日までに接種券を発送する。実際の接種開始は5月下旬ごろになるとみられるという。同市の接種会場は、病院や掛かり付けクリニックなど医療機関約100カ所。接種の予約は、各医療機関または市のコールセンター(電話029-883-1391)で予約を受け付ける。
同市の65歳以上の高齢者は約4万7000人。高齢者の接種が終わるのは7月ごろになると見込まれるという。高齢者の接種が終了した後、基礎疾患がある人、それ以外の人の順に接種を実施するが、高齢者以外の接種開始時期は現時点で未定という。
土浦市は19日の週に接種開始
土浦市健康増進課によると、同市には、19日の週に約2000人分(1回接種)が届き、高齢者施設の入所者を対象に接種を開始する。
一般の65歳以上の高齢者には23日に接種券を発送する予定だ。接種開始時期は5月下旬から6月上旬になると見込まれている。接種会場は、市保健センター(同市下高津)、イオンモール土浦(同市上高津)の2カ所で集団接種を実施するほか、市内の医療機関約70カ所で個別接種を実施する。接種の予約は集団接種の場合、市コールセンター(029ー886ー5302)で、個別接種の場合、各医療機関で予約を受け付ける。
同市の65歳以上の高齢者は約4万1000人。高齢者の接種が終わるのは、開始から約2カ月後の7月下旬から8月初旬になるとみられている。
接種費用は無料(公費負担)。対象は接種に同意した16歳以上で、強制ではない。2回接種が必要で、ファイザー社ワクチンの場合、3週間後、アストラゼネカ社とモデルナ社は4週間後に2回目を接種する。接種後、注射した部分のはれや痛み、疲労、頭痛、筋肉や関節の痛み、寒気、下痢、発熱などの副反応(副作用)が報告されているが、数日で回復するとされる。(鈴木宏子)