つくば市内の子ども食堂に22日、JAつくば市(岡本秀男組合長)とJAつくば市谷田部(中島俊光組合長)が地元産のコメ600キロと野菜1年分を贈った。
市内には現在、NPOや市民団体が運営する子ども食堂や無料の学習支援教室が17カ所ある。そのうちJAつくば市が贈呈したコメは、希望があった6カ所に3月初めに届けられた。JAつくば市谷田部の野菜は、これから希望をとって、必要な団体に商品券を配布し、同JAの直売所でいつでも必要な分だけ購入できるようにする。
22日、市役所で贈呈式が催され、岡本組合長と中島組合長がそれぞれ、五十嵐立青市長に玄米600キロ(10万円相当)と野菜1年分(同)の目録などを手渡した。
岡本組合長は「地域のための農協なので市と一緒になって地域に貢献したい。子どもたちに地元のコメを食べてもらって農協のことも知ってもらえたら」と話し、中島組合長は「コロナで収入が減った人もおり、一人親家庭などは本当に大変だと思う。JAとして協力できれば」話した。
五十嵐市長は「コロナ禍の中で苦しい状況の子供も多く、食の支援への要求がこれまで以上に出てきている。地域の農業者が作ったものを地域の子供たちに届けられるのはありがたい。大切に使わせていただきたい」などと述べた。
コメと野菜は、子ども食堂や学習支援教室などを支援するため市が2019年4月に設立した「つくばこどもの青い羽根基金」に寄付された。
JAつくば市谷田部は2年前から、JAつくば市は昨年から毎年、コメや野菜を提供している。市によると、利用団体からは毎回「とても助かりました」など感謝の言葉が寄せられているという。(鈴木宏子)