月曜日, 10月 25, 2021
ホーム つくば 「10年経っても苦難は続いている」 福島県の被災者が3.11集会で訴え

「10年経っても苦難は続いている」 福島県の被災者が3.11集会で訴え

【崎山勝功】東日本大震災と福島第1原発事故から丸10年を迎えた11日、脱原発と護憲を訴える「3.11から10年 さよなら原発! 守ろう憲法! 昼休み集会」がつくば市吾妻のつくばセンター広場で開かれた。市民ら約100人が参加し、東海第2原発の再稼働反対や新型コロナウイルス対策の拡充などを訴えた。市民団体「戦争をする国づくりNO@つくば」と「安倍9条改憲NO!市民アクションつくば連絡会」の共催で行われた。

集会で発言する「原発事故被害者相双の会」の国分富夫会長=つくば市吾妻のつくばセンター広場(同)

集会では、参加者らの1分間の黙とうの後に、原発事故被害者らで組織する「原発事故被害者相双の会」の国分富夫会長(75)=福島県相馬市在住=が発言し「もう(原発)事故から10年になった。人生の大半を使ってしまったような感じがする。10年経っても変わらない」と原発事故を振り返った。

その上で国分会長は「復興は(原発事故前の)元に戻ること。安心安全な社会に戻ること」とし、進まない生活再建や高齢被災者の孤独死などの問題を挙げて「今でも福島では苦難が続いている」と訴えた。

東海第2原発運転差し止め訴訟原告団の大石光伸共同代表は、今月18日に水戸地裁で判決が出される東海第2原発の運転差し止め訴訟について「福島の人がいまだにどういう状態にあるのか。原発を再稼働することが何をもたらすのかを考えて(裁判官は)判断してほしい」と語った。

集会では「運転開始から43年目を迎えた東海第2原発は周辺30キロメートル圏に94万人が住む危険な原発。94万人の住民にとって実効性のある広域避難計画など策定できないことは明らかで、新型コロナウイルス感染対策との両立は不可能」だとして、再稼働反対などを訴えるアピールを採択した。

同集会は震災後の2012年から毎年3月11日に行われ今回で9回目。例年は集会後、つくば駅周辺をデモ行進するが、今年も2年連続で新型コロナウイルス感染拡大の影響でデモ行進を取り止め、屋外集会のみの実施となった。

主催者代表の山本千秋さん(80)は「世の中から忘れゆく流れは否定しようがないけど、あえて(原発事故を)忘れないように集会を開きながら皆さんに訴えていく」と述べた。(2ページに続く)

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