【崎山勝功】土浦市は6日、10日開催予定の成人式の延期を決定した。開催時期は現時点では未定。県は同日、土浦市を「感染拡大市町村」に追加指定している。
市文化生涯学習課によると、当初は新型コロナウイルス感染拡大防止策を講じ、動画配信を組み合わせて実施する予定だった。しかし感染拡大が進み、東京都など首都圏1都3県を対象にした緊急事態宣言が今週中に発出の方針が示されたこと、若い世代に無症状の感染事例が多発していることなどから延期を判断したという。
開催の中止ではなく延期としたのは、新成人で構成する成人式運営委員と個別に行った電話協議による。担当者によれば「中止はちょっと…という声が多く、どこかの時期で(成人式を)やりたい」が大勢だったことから、意向を汲んだ形になった。
開催時期は未定
延期後の開催時期についても運営委員と協議しながら検討する構え。担当者は、6日からの1週間は県から土浦市民に向けてに不要不急の外出自粛要請が出されていることから「いつごろ会議ができるかも未定」としている。
延期の知らせは即日、市公式サイトや報道機関を通じ発表したが、すでに成人式の招待状を出した新成人1491人(2020年11月1日現在)への連絡については「今からだと個別通知が間に合わない」と同課。10日は会場のクラフトシビックホール(土浦市民会館)に「開催延期」の看板を掲示したり職員を配置して、成人式延期を知らずに来た新成人に対応する方向で検討している。
また、運営委員が同窓会の幹事を兼ねているケースがあり、運営委員のネットワークを通じてSNSなどによる開催延期の連絡をしているという。
市内全域に外出自粛と時短営業を要請
県は6日、国の指標であるステージ3以上に相当するとして、新型コロナウイルス感染拡大市町村に土浦市を追加指定したと発表した。県全体では常総、結城、ひたちなか、稲敷市、城里、阿見町の計6市町がすでに指定されている。
追加指定により、同市全域を対象に6日から12日まで1週間、不要不急の外出自粛と、飲食店の夜10時から朝5時までの営業自粛が要請された。時短営業要請は桜町だけでなく、市内全域の酒類を提供する飲食店と接待を伴う飲食店が対象となる。協力店に1週間で26万円の協力金が支給される。
また12日までの期間中、中学校地区公民館8館など市の施設の貸館業務を休止し、国民宿舎「水郷」霞浦の湯や市が運営する老人福祉センターを休館・休止する。