月曜日, 12月 15, 2025
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コロナ禍の大会とは 来年4月開催へ「かすみがうらマラソン」受付開始

【鈴木宏子】かすみがうらマラソン大会実行委員会(会長・安藤真理子土浦市長)は、来年4月18日開催予定の「第31回かすみがうらマラソン兼国際ブラインドマラソン」の出場申込受け付けを9日開始した。コロナ禍、1万人を超える大型大会が開かれた例は全国にまだない。どんな大会になるのか。

今年4月19日開催予定だった第30回記念大会は、コロナ禍で中止となった。全国でも4月以降、大型大会は開かれていない。来年の大型大会については、湘南国際マラソンが来年2月28日の開催を目指したが、現在、全国で感染が拡大していることから今月10日、中止を発表したばかり。

1万人超の大型大会で現在、出場申込を受け付けているのは、来年3月14日開催予定の名古屋ウイメンズマラソン(1万1100人規模)と、4月18日のかすみがうらマラソン(1万8000人規模)だ。開催されればコロナ禍で注目の大会となる。

申込、例年よりやや多め

大会事務局の土浦市スポーツ振興課によると、受け付け開始後1週間の現在の申し込み状況は、定員1万8000人に対し約1万1000人。例年より少し多いという。

今年4月の第30回大会は開催1カ月前に中止が決まり参加料を返金できなかった。来年は出場申込と参加料支払いの期日を別にする。開催2カ月前の来年2月5日に開催の可否を決定し、参加料はその後、納入してもらう。ただし開催決定後に中止となる場合もあり、その際は参加料を返金しないという。

来年2月5日、どういう状況なら開催できるのかについて同課は、県内や全国の感染状況が落ち着いていることや県内の医療機関の診療体制が整っていることなどが条件になるとする。

定員5200人減に

大会の感染防止対策についてはまず、出場者の募集定員を前年の2万3500人から1万8300人に5200人減らす。種目別ではフルマラソンは定員1万3000人が来年は1万2000人に、10マイルは5500人が5000人に、5キロは1420人が1000人に減る。チーム対抗レースは来年は実施しない。

人数を減らしたことから、定員を超える申し込みがあった場合の選考は、来年1月15日までの申し込み者全員の中から抽選とする。例年設けている県民枠による県民選考は実施しない。一方、視覚障害者のブラインドマラソン参加申し込みは来年1月18日から同22日まで受け付ける。

さらに例年は旅行会社を通して海外からの出場申込を受け付けていたが、来年は海外居住者の参加は受け付けない。オーストラリアのシドニーマラソンやカンボジアのアンコールワットマラソンの選手相互派遣も来年は取り止める。

1週間前から体調管理シートに記入

出場選手のほか運営スタッフ、ボランティア全員に健康管理を義務付ける。出場選手には大会1週間前から毎日、インターネット上の体調管理チェックシートに記入して体調を管理し報告してもらう。体温や味覚異常のほか、のどの痛み、鼻水など11項目をチェックし、1週間の間に1項目でも該当する症状があったら、出場を辞退してもらう。

大会当日は、スタート時が最も混雑することから、出場選手それぞれが1メートル以上の間隔を開けられるよう、フルマラソンと10マイルはゼッケン番号ごとに3000人ずつ5分おきにスタートするウエーブスタート方式とする。その際、スタート直前までマスクを着用してもらう。走っている時以外はマスク着用が原則だ。

沿道の給水所は紙コップでの提供を減らし、ペットボトルやキャップ付き包装など個別包装で提供する。飲んだ後の容器は、ボランティアが拾わなくてもいいように指定のごみ箱に捨ててもらうか、持ち帰ってもらう。出場選手には飲み物や食べ物の持参を呼び掛けており、同課は「事前に、ペットボトルが収納できるウエストポーチを配布するので、持参してほしい」と呼び掛ける。

声援、ハイタッチは自粛要請

応援は、沿道やゴールの陸上競技場などで応援することはできるが、声援を送ったり、選手とハイタッチするのは止めてもらう。かすみがうらマラソンは沿道の住民が手作りの漬け物を配ったり、お汁粉を配ったりなど私設エイドが評判だが、来年はなくなりそうだ。

さらにゴール会場の陸上競技場隣りの野球場には例年、飲食や物販のテントが並び、市マッサージ協会がボランティアでランナーにマッサージをしていたが、来年はいずれも取り止める。マッサージなどが必要なランナーは自前で用意してもらう。更衣室についても、大型テントを設営するのではなく、小さなテントを複数、設営する方式とするという。

救護所は、新型コロナ感染者の発生に備え、感染防止用の防護服を用意したり、診察スペースに仕切りを設けるなどする。

詳細な感染防止対策はこれからだ。同課は、日本陸上競技連盟の感染防止ガイドラインを基本に作っていくが、来年1月、大会運営者と行政、医師や保健所関係者などで構成する新型コロナ感染症対策部会を設置して、さらに具体的な感染防止対策を検討しマニュアルを作成して大会運営に臨みたいとしている。

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