【池田充雄】第100回全国高校ラグビー県代表決定戦が7日、水戸市のケーズデンキスタジアム水戸で開かれ、茗渓学園(つくば市)が88-0で日立一高(日立市)に勝利し、9大会連続26回目の優勝を決めた。茗渓は12月27日から東大阪市花園ラグビー場で開催される全国大会への出場権を獲得した。
茗渓学園 88-0 日立一
前半 47-0
後半 41-0
茗渓学園は前後半とも7トライずつを挙げ、守備では零封で日立一を圧倒した。フルバックの大田浩平(3年)は俊足を生かしてこの日3トライ、またキッカーとしても7本のコンバージョンキックを決めた。「これだけ観客がいる大舞台は久しぶりで、緊張がありうまく入れなかったが、最初のトライを取って自分たちのペースにできた」と話した。
川尻圭人主将(3年)は「ゲームプラン通り進められ、試合内容は良かったが、花園に向けてはまだまだ満足ではない」とし「密集での押し込みはしっかりやろうと練習してきた部分で、うまく対応できた。しかし攻撃でちょっとしたミスが出たり、反則を取られたりして、うまく前へ進めることができなかった」と振り返った。
高橋健監督は「全国レベルの相手では、相手の圧力に負けて反則してしまうと失点につながる。特に密集での反則は要注意。今日も強引に体をねじ込むプレーが見られたが、ああいうのは全国では通用せず、反則をとられる」と、花園を視野に入れる。
今年はコロナ禍で練習期間がとれず、夏合宿も例年の半分ほどになった。だがそれを補うように、走り込みやタックルなどのコンタクトフィットネスでは強度の高いトレーニングを積んできた。練習試合でも全国上位クラスの学校と良い勝負ができており、花園では一昨年のベスト8や昨年のベスト16を上回る戦績に期待がかかる。
全国大会まで残り1カ月、チームは攻撃のさらなる強化を目指す。川尻主将は「強いプレッシャーの中でどれだけ展開できるか。ウイングとフルバックに足が速い選手がいるので良いボールを供給したい。今年1年間の成果を花園で出せるよう全員で、全力で取り組んでいく」と誓う。
敗れた日立一にも花園出場の可能性は残されており、関東6県の2位チーム同士によるブロック大会に優勝すれば全国大会へ進むことができる。