土曜日, 10月 31, 2020
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《吾妻カガミ》92 つくば市長選 実績集と公約集

【コラム・坂本栄】つくば市長選挙(10月25日投開票)が迫りました。市内に編集室を置く本サイトにとって市長選は最大のネタです。この5カ月の関連コラムとしては、「市長の退職金辞退に違和感」(10月5日)、「際立つ2候補の違い」(9月21日)、「市長の看板公約を検証」(8月17日)、「紙爆弾戦開始」(7月20日)、「市長選 2つの風景」(7月16日)、「市長選まで5カ月」(6月1日)―があります。青字部を押してのぞいてみてください。

立候補者は、現職の五十嵐立青さん(2月27日)、会社経営者の富島純一さん(8月31日)、元研究機関勤務の酒井泉さん(10月12日)の3人。各候補の出馬記事もクリックしてご覧ください。酒井さんは決断が遅れたこともあり、事実上、五十嵐vs.富島になりそうです。

五十嵐市政1合格点?落第点?

手元に五十嵐後援会・討議資料があります。地元記者クラブの横顔取材の際にもらったものですが、1期目の実績集(4年間の軌跡)です。内容は「徹底した行政改革」「安心の子育て」「頼れる福祉」「便利なインフラ」「活気ある地域」「誇れるまち」に分類され、全27施策に合格印☑が付いています。

選挙用ですから、全部「やった、やった」になっています。しかし、このリーフレットの中で、五十嵐さんが「9割以上の公約が達成もしくは順調に進んでいる」と自賛しているのを読み、強い違和感を覚えました。

というのは、市長1期目を優・良・可・不可で採点すると、私の判定は不可だからです。4年前、五十嵐さんの選挙キャンペーンの50~100パーセントが目玉公約「運動公園問題の完全解決」に注がれました。ところが、「市長の看板公約を検証」(8月17日)で指摘したように、この公約は完全未解決でした。エネルギーの過半を使って訴えた公約が実績ゼロ点ですから、他の公約が優・良・可であったとしても、総合点は不可(60点以下)=落第になります。

2度目の万博 大風呂敷?現実策?

横顔取材で配られた富島後援会の討議資料は公約集です。まず「長期ビジョン 科学万博をもう一度」と大風呂敷を広げ、主な公約として「スタジアムを整備」「市立高等学校を設置」「(6地区協議会に)学園地区とTX沿線地区を追加」「国・県・近隣自治体と連携」「中核市に移行して児童相談所・保健所を市が運営」の5施策を掲げています。

「2度目の万博」への想いを富島さんに聞くと、①2035年開催に向け教育・研究・産業などの基盤を整えるテコになる②万博を知らない若者に夢を持ってもらえる③万博報道によって新しいつくばを内外にPRできる④万博に向け国や県との関係を深められる―といった「効用」を期待しているそうです。

富島公約が面白いのは、万博と5つの主公約がリンクしていることです。万博をターゲットに、15年かけて研究学園都市を大リフォームする構想と言えるでしょう。 現職はその実績をあれこれ言われますが、夢を語れる挑戦者は楽しそうです。(経済ジャーナリスト)

10 コメント

  1. 万博なんて今どき誘致しても意味ないと思います。少なくとも今後四年はコロナで人も集まらないでしょうし。

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    • 富島さんが想定している万博は2035年と聞いています。
      したがって、コロナ禍のことは心配しなくてよいと思います。
      (もっと強烈な感染症が拡がっているかも知れませんが……)
      政治家は大きな目標を設定し、その方向にエネルギーを向けるのが仕事です。
      昔、池田勇人という首相がおり、所得倍増計画を推し進めました。

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      • 万博あったら面白いと思いますが、前回の科学万博は国が主体、大阪もそうですが、せめて手を挙げるのは都道府県レベルです。
        既に万博の計画がありそこに手を挙げる、誘致に力を入れるというのはいいと思います。
        万博自体が費用ばかりかかるので時代遅れ、敬遠されているのを理解されているのかは気になります。

        • 開催の発議はその通りです。
          確か35年前の科学博は当時の竹内知事が主導しました。

          富島さんが2回目の科学博を言い出したのは、
          大井川知事に働きかけたいとの公約だと思います。
          費用負担は、国>県>市になりますから、
          誘致できれば、市に経済的なメリットが生じます。

          私も現役記者時代、竹内・橋本知事に頼まれ、
          万博跡地への企業研究所誘致を手伝いました。
          それが今の研究学園の姿になっているわけです。

    • ご指摘ありがとうございます。
      ひとつは、紙幅の関係(コラムは1200字以内)です。
      もうひとつは、他の2候補に比べ、取り組みがゆるいことです。
      コラムは一般記事と違い、筆者の判断が優先されます。

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  2. 「私の判定は不可だからです。」ならどんなに適当な現職下げ記事書いてもいいんですかね?これじゃただの富島氏応援記事になってませんか?
    個人の信念があることは大事ですが運動公園問題で50点以上のウェイト占めるから落第です!は評価方法としてはクソ記事です。
    現職の良いところも悪いところもまだまだあるのだから、もっと色んな観点から批評してくださいよ。運動公園問題の完全解決だけ頑張る市長が次受かっても困るので…

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    • 記事見直しましたが富島氏には激甘ですよね
      目先の目標だけこなすのではなく数十年先を見据えた行政を計画し主導することは大事ですが、それこそ万博なんて巨大なハコモノプロジェクトですし名古屋の長久手の末路を考えたら「夢を語れる挑戦者は楽しそうです。」なんてゆるふわ評価を安易に下せないと思います。夢語るだけならタダなんで…
      現職の再選に向けたSNSでの猛アピールはなかなかキツイものがあります&4年前より場慣れしてる感がイケ好かないですが、それはそれとして実績・公約の検証・評価はローカルメディアとしてまともにやって欲しいものです。この先もこのコラムはこんな調子なんでしょうけども…

    • コメントありがとうございます。

      結果的に五十嵐候補に厳しくなっていると思います。
      1期目の実績を「90点以上」と自己評価をしているのを読み、
      私なりに評価したところ、落第点になりました。

      問題は、
      五十嵐候補が運動公園問題解決のシングル・イッシューで当選したことにあります。
      事実上ウエイト100%の公約が完全解決できなかったわけですから、
      だれが評価しても、市長1期目は落第ということになります。

      富島候補も、
      仮に当選して4年後に実績を評価されるとき、
      公約実現が見えなければ、似たような評価になるでしょう。
      政治家は言葉に責任を持たなければなりませんから。
      「楽しそう」とは「(挑戦者は)楽だな」という意味も含まれます。

      励ましのお言葉もいただきましたので、
      今後も、厳しく市政を評価していきたいと思います。

  3. コメントを受け付けて、いきなり全部消すくらいでしたら、最初から書き込めないようにしてはいかがでしょうか?
    特に選挙関連は見てる方それぞれ支持者がいますから、書き手にも支持者がいる場合(不支持者がいる場合)コメント欄が荒れます。
    私個人的には現職が自己評価が甘く、謙虚でないので嫌いですが、ほかに入れたい候補もいません。

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