日曜日, 1月 18, 2026
ホームコラム《吾妻カガミ》92 つくば市長選 実績集と公約集

《吾妻カガミ》92 つくば市長選 実績集と公約集

【コラム・坂本栄】つくば市長選挙(10月25日投開票)が迫りました。市内に編集室を置く本サイトにとって市長選は最大のネタです。この5カ月の関連コラムとしては、「市長の退職金辞退に違和感」(10月5日)、「際立つ2候補の違い」(9月21日)、「市長の看板公約を検証」(8月17日)、「紙爆弾戦開始」(7月20日)、「市長選 2つの風景」(7月16日)、「市長選まで5カ月」(6月1日)―があります。青字部を押してのぞいてみてください。

立候補者は、現職の五十嵐立青さん(2月27日)、会社経営者の富島純一さん(8月31日)、元研究機関勤務の酒井泉さん(10月12日)の3人。各候補の出馬記事もクリックしてご覧ください。酒井さんは決断が遅れたこともあり、事実上、五十嵐vs.富島になりそうです。

五十嵐市政1合格点?落第点?

手元に五十嵐後援会・討議資料があります。地元記者クラブの横顔取材の際にもらったものですが、1期目の実績集(4年間の軌跡)です。内容は「徹底した行政改革」「安心の子育て」「頼れる福祉」「便利なインフラ」「活気ある地域」「誇れるまち」に分類され、全27施策に合格印☑が付いています。

選挙用ですから、全部「やった、やった」になっています。しかし、このリーフレットの中で、五十嵐さんが「9割以上の公約が達成もしくは順調に進んでいる」と自賛しているのを読み、強い違和感を覚えました。

というのは、市長1期目を優・良・可・不可で採点すると、私の判定は不可だからです。4年前、五十嵐さんの選挙キャンペーンの50~100パーセントが目玉公約「運動公園問題の完全解決」に注がれました。ところが、「市長の看板公約を検証」(8月17日)で指摘したように、この公約は完全未解決でした。エネルギーの過半を使って訴えた公約が実績ゼロ点ですから、他の公約が優・良・可であったとしても、総合点は不可(60点以下)=落第になります。

2度目の万博 大風呂敷?現実策?

横顔取材で配られた富島後援会の討議資料は公約集です。まず「長期ビジョン 科学万博をもう一度」と大風呂敷を広げ、主な公約として「スタジアムを整備」「市立高等学校を設置」「(6地区協議会に)学園地区とTX沿線地区を追加」「国・県・近隣自治体と連携」「中核市に移行して児童相談所・保健所を市が運営」の5施策を掲げています。

「2度目の万博」への想いを富島さんに聞くと、①2035年開催に向け教育・研究・産業などの基盤を整えるテコになる②万博を知らない若者に夢を持ってもらえる③万博報道によって新しいつくばを内外にPRできる④万博に向け国や県との関係を深められる―といった「効用」を期待しているそうです。

富島公約が面白いのは、万博と5つの主公約がリンクしていることです。万博をターゲットに、15年かけて研究学園都市を大リフォームする構想と言えるでしょう。 現職はその実績をあれこれ言われますが、夢を語れる挑戦者は楽しそうです。(経済ジャーナリスト)

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

11 コメント

11 Comments
フィードバック
すべてのコメントを見る
スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

サンガイア 7連勝 土浦市民デーを飾る

バレーボールVリーグ男子のつくばユナイテッドSunGAIA(略称サンガイア、本拠地つくば市)は17日、土浦市大岩田の霞ケ浦文化体育会館で埼玉アザレア(本拠地 埼玉県狭山市)と対戦し、セットカウント3-1で勝利した。これでサンガイアはリーグ戦7連勝、通算成績11勝2敗で東地区2位。18日も午後2時から同会場で埼玉と再戦する。 2025-26 Vリーグ男子(東地区)レギュラーシーズン(1月17日、霞ケ浦文化体育会館)サンガイア 3-1 埼玉アザレア25-1825-1922-2525-22 サンガイアは第1セットの立ち上がりからペースを握り、第2セットも序盤の5連続得点によるリードを生かすなど、危なげなく2セットを連取。だが第3セットでは終盤に埼玉の追い上げに遭い、初めてセットを失う。第4セットは中盤まで僅差で追う展開だったが、終盤にサンガイアが逆転し勝利をつかんだ。 「第1、第2セットは自分たちのプレーができた。第3セットは相手のペースに飲まれてミスが増えてしまった。第4セットは自分たちのやるべきことをやろうと話し合い、しっかり勝ちきることができた」とアウトサイドヒッターの畑中大樹。この日は2本のサービスエースを含む12得点を挙げた。 「相手はレシーブが良いチームなので、拾い負けないようにしようと話し合っていた。第3セットもラリーはつくれていたので頑張ってレシーブを上げ、第4セットもラリーから勝ちきることができた」と、同じくアウトサイドヒッターの長谷川直哉。チームトップの19得点を挙げている。 「チームの長所がたくさん出た試合だった。後半は相手も良さを発揮したが引き離されず、伯仲した展開から勝てたことは大きかった」と加藤俊介監督。第3セットで逆転を許したのは、相手がサンガイアの攻撃に慣れてきたことに加え、ローテーションの変更も要因の一つ。前列と後列を入れ替え、相手はサンガイアの守備陣に対し高さのギャップをつくり出してきた。そこでサンガイアはセッターに高さのある森居史和を入れ、攻撃陣にはバックアタックの得意な村松匠を加えるなど、チームの総合力で最終的に埼玉をねじ伏せることができた。 「簡単な試合は一つもないが、チームの状態は非常にいい。今の状態を維持し、コンディションを整えながら冷静に試合に臨んでいけば、おのずと結果はついてくると思う。残り15試合を総力戦で走りきりたい」と、加藤監督は後半戦に向けて意欲を示した。 市内小中学生らがエスコート この日は土浦市民デーとして、市内在住者50組100人が試合に招待され、安藤真理子市長が始球式を務めた。試合前に選手と手をつないで入場するエスコートキッズにも市内在住の小中学生8人が参加、そのうちの一人、大島蒼太さん(荒川沖小5年)は「初めてで緊張したが、選手はみんないい人だった。頑張って勝ってほしい」と感想を話した。 大島さんは昨年11月に初めてサンガイアの試合を観戦、選手たちのサーブの速さやレシーブのうまさに感動し、もっと深く知りたいと思って今回のエスコートキッズに応募した。スポーツは野球やバドミントンを楽しむほか、お母さんに付き添ってママさんバレーの練習にも参加しており、「一つ一つの小技が重要で、うまくなるほど面白い」と、やりがいを感じているという。(池田充雄)

土浦の花火100年の紡ぎ《見上げてごらん!》48

【コラム・小泉裕司】上の写真にあるオフィシャルカレンダー「100周年記念/土浦の花火カレンダー2026」の制作に当たっては、土浦全国花火競技大会実行委員会や土浦市立博物館とともに、私も企画監修に加わった。毎年、大会パンフレットを担当するいなもと印刷(土浦市板谷)のノウハウや熱い思いとコラボして、13枚組の重厚な仕様になった。 このカレンダーの大きな魅力は、彩り豊かな花火写真に眼福を得るにとどまらず、暦をめくりながら100年の歴史が理解できる特別仕様になっている点。歴史書をひも解かずして、競技大会として果たしてきた役割や、数々の名作花火が生まれた背景をめぐりながら、大正時代から連綿と続く花火師たちの誇りと、それを紡いできた先人たちの土浦の花火への思いが伝わればうれしい。 秋元梅峯と山本五十六 1月は、大会のルーツを解説。大会の第1回は1925年、土浦市内の神龍寺住職、秋元梅峯(ばいほう)が霞ケ浦海軍航空隊(場所は今の阿見町)の殉職者慰霊、地域商工業の復興、秋の収穫への感謝を目的とし、私財を投じて霞ケ浦湖畔で開催した花火大会にさかのぼる。慰霊と願いが込められた、意義深い始まりであった。 1924年9月、霞ケ浦海軍航空隊の副長兼教頭として赴任した山本五十六大佐(戦死後元帥)は、隊規律刷新、航空事故防止、殉職者慰霊の3つの施策を行った。「海軍航空隊ものがたり」(阿見町、2014年刊)によると、当時、神龍寺山門のそばに居住していた山本大佐が、懇意になった梅峯和尚に、殉職者慰霊や供養について相談をしたそうだ。 山本大佐の依頼を受けた梅峯和尚は、航空安全と殉職者慰霊のための花火大会を霞ケ浦湖畔の岡本埋立地(現川口運動公園)で開催したと伝えられているが、土浦市立博物館はその事実を確認できていないという。新潟県長岡出身の山本大佐は、日本3大花火の一つと呼ばれる長岡花火を小さいときから見て育ったことからも、「民ファースト」の梅峯和尚の琴線(きんせん)に触れたに違いない。 神龍寺境内に、梅峯和尚の銅像、41名の航空殉職者の名が掘られた供養塔が建立されており、今も、大会前日には神龍寺本堂において、大会関係者の参列の下、慰霊供養が行われている。山本大佐が滞在したと伝わる貸家付近は、当時松林だったようだが、今は土浦花火の発展に貢献した北島義一氏の墓所がある辺りだろうか? 私はこの地を「土浦花火の聖地」と呼んでいる。 未来に伝えたいエピソード 3年前、100周年の区切りとして、大会運営を支えた人々、特に公にされていないエピソードをアーカイブすることについて、某新聞社の協力約束を得て、実行委員会に提案したのだが、2年前に起きた想定外の大会中止に対する批判が高まる中、いつの間にか立ち消えになった。今年1年、カレンダー記事をベースに、未来に伝えたいエピソードを書き留めたい。 このカレンダーは、土浦市内のまちかど蔵「大徳」や「きらら館」で販売されているが、高精細の印刷に耐える上質紙は450gで通常の2倍の重量。壁掛けに注意が必要と思う。本日はこれにて、打ち留めー。年初の5段雷「トン バンバンバンバンバン」(花火鑑賞士、元土浦市副市長)

川口公園で火災 芝生2500㎡焼ける つくば市

17日午前10時53分ごろ、つくば市が管理する同市上郷、川口公園で芝生が燃える火災が発生し、同公園北側の芝生の一部約2500平方メートルが焼けた。消防車6台が出動し、火は午前11時23分に鎮火した。けが人はいないという。 市公園・施設課と市中央消防署豊里分署によると、出火時、公園内に人がいたどうかは不明という。現在、消防署で出火原因などを調査している。 同公園は広さ約5ヘクタールで、小貝川の近くにあり、公園内には三つの池がある。周囲は田んぼや林などに囲まれている。

研究者、経済人、政治家が集い つくばで賀詞交歓会

つくば市商工会主催による「つくば市新春賀詞交歓会」が17日、市内のホテルグランド東雲で開かれ、国や民間研究機関の関係者、市内に支店を置く大手企業や地元企業の関係者、国会・県会・市会議員など約400人が参加した。恒例の賀詞交歓会は昨年まで、市、商工会、研究機関交流協議会、筑波大学の4者共催だったが、今年から商工会の単独主催になった。 今年から商工会が主催 最初にあいさつした桜井姚商工会会長は、研究学園の可能性について「熊本県に半導体工場が集中しているが、これは水の質がよいからと聞いている。市内にある研究機関の技術力を動員すれば、自然と同じぐらいの質の水は人工的にできる。今やつくば市は、世界が必要とする半導体を全部つくれるぐらいの学園都市に育った」と述べ、研究力を駆使した事業地域化構想をぶち上げた。 また、五十嵐立青つくば市長は、主催を商工会に移譲した理由について「行政が主催すると、(ビジネスなど)次につながらず、形式的なところで終わってしまう。これだけ地域の皆さんが集まるところだから、地域経済の糧になる、市の魅力を形にできるような賀詞交歓会にするには、主催者は市でない方がよいのではないかと思い、桜井会長に相談したら『まかせておけ』と引き受けてくれた」と説明した。 立ち話の話題は衆院総選挙 国会議員で開会時から参加したのは、いずれも茨城選挙区の上月良祐、加藤明良、桜井祥子の参院議員3氏だけだった。国光あやの衆院議員(比例)は副外相の仕事で外国訪問のため欠席、青山大人衆院議員(茨城6区)は開会式の途中で駆けつけた。 参加者の間では、総選挙が大方の予想より早まって2月になること、立憲民主党と公明党が一緒になり「中道改革連合」が誕生したこと―など中央政局の話題と、つくば市が入る茨城6区の票の行方に話題が集中、各種情報を基に票読みがなされた。6区では青山氏(立憲)と国光氏(自民)のほか、堀越まき氏(参政)の立候補も確実になっており、桜井議員と一緒に名刺を配る同氏の姿も見られた。 筑波大学長が「2つの約束」 国会議員のあいさつの後、永田恭介筑波大学長は「ここで2つの約束をしておきたい」とし、①つくば市には科学技術の研究所がたくさんあるが、それらが一堂に会して全体でパワーを示すシステムを4月にスタートさせたい、②大学には文学系の学生も体育系の学生もおり、多様な学生たちに参加してもらい、大学としてもつくば地域の未来に貢献したい―と述べた。しかし、新たなシステムの詳細は明らかにしなかった。(坂本栄)