土曜日, 10月 17, 2026
ホームつくば東京への台風接近1.5倍に増加 気象研 過去40年のデータ分析

東京への台風接近1.5倍に増加 気象研 過去40年のデータ分析

【相澤冬樹】東京など太平洋側の地域に接近する台風の増加が過去40年の観測データから明らかになった、と気象研究所(つくば市長峰)が25日報告した。接近する台風は強度がより強くなっていること、移動速度が遅くなっていることもわかったという。

25日付の発表論文について、同研究所応用気象研究部、山口宗彦主任研究官がオンライン記者会見で説明した。

太平洋側で軒並み増加

台風は、平均で1年間に約26個発生し、そのうち約11個が日本に接近(台風の中心が全国の観測地点から300キロ以内に入った場合)する。接近数が「体感的に増えている」と思われても、これまで地域別・都市別などでは定量化されたことがなかったため、1980年から2019年の過去40年分の観測データや気象解析データを詳細に調査した。80年は静止気象衛星ひまわりの運用が開始された年で、観測データの品質が均質で信頼できる期間について調べた。

その結果、東京で、期間の前半20年に比べて後半20年の接近数が約1.5倍となった(図1)のをはじめ、名古屋、高知など太平洋側の地域で軒並み増加傾向をみせた。 前半20年は南方の洋上にあった台風が後半20年間に押し上げられた格好だ。

図2 太平洋高気圧の西方、北方への張り出しが強くなって台風が太平洋岸に接近する

その要因としては、太平洋高気圧の西方、北方への張り出しが強くなっていることが考えられる(図2)。ただ、山口研究官によれば「今回調査から後半の増加傾向がこの先も続くかは判定できない」という。

また、中心気圧が980ヘクトパスカル未満の強い強度の台風に注目しても接近頻度が増えていること、台風の移動速度が遅くなっていることも明らかとなった。要因として、接近時の海面水温の上昇、上層と下層の風の差の縮小、大気中の水蒸気量の増加が、どれも台風の発達により都合の良い条件になっていること、さらに偏西風が日本上空で弱まっており、これにより台風を移動させる風が弱くなっていることが考えられるという。

地球温暖化との関連については、今後の解析によるとした。「太平洋十年規模振動」と呼ばれる気候の内部変動がこれらの変化と関連している可能性があることに注目、地球温暖化の影響と合わせてさらに解析を行う予定でいる。

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho





spot_img

最近のコメント

最新記事

新たにモバイルバッテリーの発火想定も 大規模地震想定しTXが総合訓練

大規模地震で走行中の列車が被災した事態を想定し、つくばみらい市筒戸にあるつくばエクスプレス(TX)総合基地で16日、2026年度異常時総合訓練が開かれた。実施したのは、TXを運行する首都圏新都市鉄道(東京都千代田区)。開業翌年の2007年から始まり、今年で19回目。乗客の避難誘導や負傷者の救護、連絡・通報体制などを、地元の消防、警察と連携して確認した。今年は新たな取り組みとして、近年、列車内でも発生が相次ぐモバイルバッテリーの発火を想定した訓練も実施された。 訓練は、守谷―みらい平駅間の高架上を走行中の列車が緊急地震速報を受信して停止。直後に発生した震度6強の地震で車両の一部が脱線、架線や線路も損傷し、乗客11人が負傷したとの想定で行われた。地震の揺れで乗客が落としたモバイルバッテリーが発火した想定も加え、車内での初期消火などを訓練した。TX職員のほか、常総市水海道地区、守谷市、つくばみらい市の3市を管轄する常総広域消防本部、県警常総、取手両警察署などから約200人が参加した。 乗客が初期消火、障害者や外国人の避難誘導も 午後1時20分、緊急地震速報を知らせるサイレンで訓練が始まった。緊急停車した列車内で、乗務員が乗客や車両・設備の状況を確認。その最中に乗客のモバイルバッテリーが発火し、居合わせた乗客が初期消火に当たった。 消火を確認した後、先頭車両正面の非常用扉と次号車から非常用はしごを使って避難誘導を開始。乗務員と駆け付けた駅係員らの先導で、まず視覚障害者、聴覚障害者、軽症者の役を務める参加者らが、乗務員やほかの乗客の手を借りながら降車した。外国人乗客役には、あらかじめ登録したメッセージを多言語に翻訳して発信できる「多言語メガホン」を使って避難を呼びかけた。 続いて、5号車に残る重症者役の2人を担架で搬送し、はしご車を使って高架下へ移送した。車内に残った鎮火後のモバイルバッテリーは、到着した消防隊員が、隣接する守谷駅から持参した耐火バッグに収納して車外へ搬出した。 このほか、油圧ジャッキを使って脱線車両を線路に戻す作業や、破断したレールの修復なども行われた。 「乗客と一緒に考えていかなければ」 訓練後、首都圏新都市鉄道の渡辺良社長は、実際の災害では複数の事象が重なり、状況が複雑化する可能性があると指摘した。現場での状況把握や情報共有、迅速な対応を訓練を通じて磨くとともに、消防や警察との連携を深め、限られた作業スペースで負傷者を安全に搬送するなど、実践的な対応力を高めていく考えを示した。 また、モバイルバッテリーの発火については、乗務員がすぐに対応できない車内で火災が起きた場合、周囲の乗客の協力も重要になるとし、車内の通話装置を使って乗務員に連絡することが基本となる一方、乗客にどこまで協力を求められるかは難しい課題だとした。その上で、「電車は、閉鎖された空間の中で高速移動しているという特殊性がある。その中での心構えといったことを、お客様と一緒に我々も考えていかなければならない」と述べた。鉄道各社や国とも連携し、乗客と協力して対応する方法を検討する必要性を強調。外国人や障害のある乗客への対応も含め、緊急時に備えた取り組みを進める考えを示した。 同社の安部雅俊鉄道事業本部長は、モバイルバッテリーの発火が近年増加していることに触れ、「どんな事象が起きても、今日の訓練を生かして冷静沈着に判断し、迅速かつ的確に対応していきたい」と語った。 つくばみらい消防署の森田誠署長は、今回の訓練について、「列車の脱線に伴う火災と負傷者の発生を組み合わせた複合的な想定だった」と説明。「実際の災害では複数の事象が同時、あるいは連続して発生する可能性があり、乗客の避難誘導や救出・救護、初期消火、情報収集など、多岐にわたる対応が求められる」と述べた。その上で、「乗客の安全を最優先に現場の状況を把握し、関係機関が情報を共有しながら活動することが重要。今回の訓練では、TX職員や消防、警察など各機関が役割分担や情報伝達の方法を確認できた。今回確認した事項を今後の訓練や対応計画に反映し、より実効性のある体制づくりにつなげる必要がある」と語った。(柴田大輔)

日本の食と農を守ろう 11/1 つくば駅周辺でトラクターデモ《投稿》

【投稿・松岡尚孝】「令和の百姓一揆いばらき実行委員会」共同代表の松岡尚孝と申します。いばらき実行委員会は11月1日午前10時から、「日本の食と農を守ろう」を訴え、つくば駅周辺でトラクターデモを行います。トラクター10台と軽トラック20台余りを先頭に、約200人がアピールします。 「令和の百姓一揆」は、2025年3月30日、東京・青山公園に全国の農家と消費者約4500人が集まり、トラクター30台を先頭に、渋谷や表参道など都心をデモ行進したのが始まりです。 その後、東京の全国集会に参加した農家が中心となって、各都道府県で実行委員会を結成し、各地でトラクターデモを実施しています。 茨城でも全国の動きに呼応し、今年9月6日、県内各地の農家と消費者らがいばらき実行委員会を立ち上げ、プレ企画として、シンポジウム「米の価格はどうあるべきか」を開催しました。11月1日は、茨城県内初のトラクターデモとなり、全国の都道府県では27番目になります。 いばらき実行委員会は▽日本の種子(たね)を守る会会長の秋山豊さん▽茨城大学名誉教授の高村義親さん▽鯉渕学園農業栄養専門学校元教員で有機農家の涌井義郎さん▽農民運動茨城県連合会常任執行委員の岡野忠さんと▽つくば有機農業技術研究所の松岡の5人が共同代表を務めます。 これ以上の農業の衰退を止めなければ 気候変動による酷暑や台風、大雨などの災害、異常円安による肥料、燃料、飼料などの生産コスト増などによる経営赤字、高齢化などにより、農家人口は年々減少してきました。耕作放棄地は増え続け、今や一つの県の面積をしのぐほどになってしまいました。米や野菜、畜産物、果樹などの国産食料の生産基盤が大きく損なわれようとしています。 それに伴い、山林は放置され、熊などの獣が多く出没し始め、いまや市街地にまで現れるほどとなり、農村の衰退は社会にとって深刻な問題となっています。 茨城県は日本有数の農業県です。消費者に、米、野菜、果樹などおいしい農産物を届けてきました。しかし農家が減少し、農地がどんどん消えています。これ以上の農業の衰退を止めなければなりません。 一方で、昨年、スーパー等小売り店の棚から米が消える「令和の米騒動」が起こりました。その後、需給の混乱が米価高騰に拍車をかけ、「国産のお米が食べたいのに買えない」といった声を多く聞きました。また異常円安による物価高騰も激しく、国民の生活はままなりません。そして政府保有米の放出や輸入米の急増と相まって、今年は、米価の下落が進んでいます。 こういった問題に対して、子供たちにも国産の食料を食べ続けてもらえるように、茨城でも全国に呼応して、日本の食と農を守ろう!と声を上げます。 令和の百姓一揆いばらきは、窮地に陥る日本の農業の現状、日本の食を守り、次世代に受け渡したいとの思いで立ち上がった、農家、市民による取り組みです。 私たちが求めること1、国民が国産食料を食べ続けられる政策を求めます。2、安定して農家が営農できる所得補償制度を求めます。3、食料需給の混乱を起こさないこと、外米の輸入を増やさないことを求めます。 スローガン▷立ち上がろう/日本の食を守るため/農家を守るため/食の安全を守るため▷未来の子どもたちに国産の食料を食べてもらえるように/日本の食と農を守ろう▷すべての市民が安心して国産の食料を手にするために/すべての農民に所得補償を 11月1日(日)午前10時から、つくば市竹園の大清水公園で集会を開催し、その後、つくば駅周辺をトラクターと共に行進します。皆さんもぜひご参加ください。

給食のご飯の量半分に つくば市の小学校2校1268人分

つくば市は15日、同市桜学校給食センターで調理し14日に提供した栗ご飯のコメの計量誤りにより、市内の小学校2校の39クラスに提供した計1268人分の児童らの栗ご飯の量が半分になってしまったと発表した。半分しか提供できなかったクラスには、栗ご飯半量のほか、給食センターが備蓄していた非常用カレーライスを提供したという。 市教育局健康教育課によると、給食センターが、栗ご飯に使用するコメの分量を計量する際、炊きあがったご飯の量から栗の量を差し引いた分量のコメを計算して炊くべきところ、誤って、炊く前のコメの量から栗の量を差し引いた分量のコメを炊いたことから、本来炊くべきはずのコメが約110キロ不足してしまったという。 桜学校給食センターでは14日、栗ご飯の献立を、幼稚園2園、小学校4校、中学校1校に計3442人分提供した。 炊きあがった栗ご飯は配送する順に、各学校ごとにクラス別の大型の保管容器に入れる。午前11時ごろ、調理員が、炊きあがった栗ご飯を大型の容器に移し替える作業中、配送の順番が遅い小学校2校の栗ご飯が足りないことに気付き、調理の分量を間違えたことが分かった。 小学校2校のうち1校は、1~4年生全員と5年生の半数に栗ご飯を半量しか提供できなかった。もう1校は2~4年生全員と5~6年生の多くに栗ご飯を半量しか提供できなかった。市は14日、半量しか提供できなかった児童の保護者に、お詫びの通知文を送付したとしている。 同課によると、これまで桜学校給食センターで混ぜご飯を調理する際は、コメを炊き上げてから具材を混ぜていたが、具材と一緒に炊き込んだのは今回の献立が初めてだったという。 再発防止策として同課は、計量の手順などの業務マニュアルを改めて見直すと共に、給食センターの調理委託業者と市の双方による確認体制を強化し、再発防止の徹底に努めるとしている。

國井美香さん主演 26日 つくばでオペラコンサート

オペラ「Concert for peace(平和へのコンサート)」が26日夜、つくばカピオホール(つくば市竹園1丁目)で開かれる。高萩市出身のアルト歌手、國井美香さんが主演し、「セルビアの理髪師」「ホフマン物語」「ドン・ジョバンニ」など、オペラの名曲を上演する。 主催は国井美香・県南コンサート実行委員会(委員長・友末忠徳 茨城県イタリア・エミリアロマーニャ州交流協会会長、元茨城新聞社長)。同じ演者によるオペラ・音楽祭は、21日に高萩市、23日に水戸市でも開かれ、県北、県央、県南での連続公演になる。 國井さんはイタリア在住。武蔵野音楽大学卒業後、二期会オペラスタジオ研究生、文化庁国内研修生として研さんを積んだ。二期会オペラ「カルメン」でデビューし、国際ロータリー財団研修生としてローマに留学。「フランチェスコ・パオロ・ネーリア国際音声コンクール」で優勝した。その後、多数の歌劇場などで幅広く活動している。 コンサートの音楽監督はアントニオ・モッチャさん。ピアノ奏者のほか、ソプラノ、メゾソプラノ、バリトンなどの若手・ベテラン歌手も出演する。 ローマ教皇の前で歌を披露 今回の音楽ツアーを企画した友末さんは「昨年は高萩と水戸で開催したが、今年はつくば市も加え、県内縦断ツアーになる。國井さんは、ローマ教皇の前でも何度か歌を披露しており、イタリアではとても有名な方。音楽監督のモッチャさんはご主人でもある。楽曲の合間には、私がお二人にイタリアの政治事情などを質問することも考えている。つくば公演はオペラだけでない、とても面白い音楽祭になると思う」と語っている。(坂本栄) ◆オペラコンサートは10月26日(月)午後5時30分開場、6時開演、8時終演。入場料は3000円(全席自由)、チケット申し込みはつくば市商工会(電話029-851-2886)へ。