日曜日, 4月 18, 2021
ホーム スポーツ 18年度調査白紙にし改めて検討 陸上競技場基本構想会議が初会合 つくば市

18年度調査白紙にし改めて検討 陸上競技場基本構想会議が初会合 つくば市

【鈴木宏子】2019年2月にまとめた調査を白紙にして陸上競技場の立地場所や規模などを改めて検討する、つくば市の陸上競技場整備基本構想策定検討会議(座長・萩原武久つくば市スポーツ協会会長)の初会合が30日夜、同市役所で開かれた。11月上旬ごろ開催予定の第3回会合で、場所や規模などを改めて決める方針という。

陸上競技場の立地場所をめぐって市は、18年度に、市内11カ所の学校跡地を比較検討し(18年12月18日付)、19年2月、上郷高校跡地が最も評価が高いとして、市内大会レベルが開催可能な4種公認施設の整備を想定した調査結果をまとめた(19年5月9日付)。

その後、19年9月議会で基本構想策定費約1000万円の補正予算を計上した。しかし当時、市が旧総合運動公園用地の民間一括売却方針を示し、これに待ったをかける形で市議会が調査特別委員会を設置した。市はこれを受けて、陸上競技場の基本構想策定作業を約半年間、凍結した。この間、議会の一部から、総合運動公園用地の利活用について陸上競技場も検討すべきだなどの意見が出された。

旧総合運動公園用地の利活用について同調査特別委でさまざまな意見が出される中、議会としてどう取りまとめるのかの方向性が見えない中、市は今年3月、陸上競技場基本構想策定の業務委託に着手し、7月末、同検討会議の発足に至った。

担当の市スポーツ振興課によると、19年2月策定の上郷高校跡地を立地場所とする案は「一つのケーススタディー」だという。今回発足した検討会議で、陸上競技場の規模や施設の水準、立地場所、運営や資金計画などを改めて検討する。立地場所は上郷高校跡地に限定せず、総合運動公園用地も含め改めて検討する。来年1月ごろパブリックコメントを実施し、2月上旬に基本構想案をまとめる計画だ。

一方、19年2月時点では、上郷高校跡地に市内中学校の公式競技会が可能な水準の施設を整備する案が示され、整備水準としては400メートルトラック8レーン、インフィールドは人工芝、観客席1000席、駐車場190台—など、4種公認の競技場とする案が示された。

30日の検討会議初会合では委員から「つくば市だけでなく周辺市町村の需要も考えていくべき」「陸上だけでなく、インフィールドを天然芝にしてサッカーなど広く多く利用される施設であるべき」だなど、市が昨年2月にまとめた4種公認の施設では不十分だとする意見が多く出た。

民意は2択か3択か

【取材後記】陸上競技場の話題が出るとき、つくば市民の民意とは何かということを考えずにいられない。陸上競技場を含む総合運動公園基本計画は、住民投票により白紙撤回された。住民投票の結果は極めて重い。このとき民意は、陸上競技場だけはつくってほしいと望んでいたのだろうか。この問題は、住民投票のやり方を「賛成」と「反対」の2択にするか、「賛成」「反対」「見直し」の3択にするのか、投票方法を決める際にすでに議論されてきた。当時の議論の結果は、住民の思いは「賛成」か「反対」かの2択だとして、議会は2択の投票方式を決めた。そして投票結果を受け、前市長は計画を白紙にした。陸上競技場だけはつくるという案は3択目の「見直し」に当たる。が、2015年8月の住民投票で示された民意は、白紙撤回ではなかったのか。さらに今回、当初は学校跡地としていた調査費用をまた無駄にして、場所や規模を改めて検討し直すという。調査費も血税だ。住民投票にまで至った民意について、深く考えるべきではないのか。

会員募集中

NEWSつくばでは、私たちの理念に賛同し、一緒に活動していただける正会員、活動会員、ボランティア会員、および資金面で活動を支援していただける賛助会員(クレジットカード払い可)を募集しています。私たちと一緒に新しいメディアをつくりませんか。

2 コメント

2 Comments
フィードバック
すべてのコメントを見る
名無しの市民
8 months ago

コロナでしばらくは陸上競技場などの需要はないんじゃないですかね?
かといって妙案があるということでもないですが、大きなお金を使うわけですから、優先順位というものを考えるべきだと思います。

名無しの市民
8 months ago

まだ2択か3択かの意味がわかっていない記者がいるのですね。
住民投票は「基本計画に賛成・反対」だったのだから、反対多数でも基本計画を作り直せば良かっただけの話です。
前の市長が作り直さずに無責任に投げ出しただけです。

スポンサー

注目の記事

人手不足に建設DX つくば国総研に実験フィールド開所

インフラ分野のDX(デジタル・トランスフォーメーション)を推進している国土交通省の研究機関、国土技術政策総合研究所(国総研、つくば市旭)で14日、建設DX実験フィールドの開所式が行われた。 実験フィールドは、土木・建設分野で無人化施工、自動施工などの技術開発を促進するため整備された。点検データを収集する橋梁の実物大模型などが設置されている。国交省発注工事・業務の3次元データを一元管理・分析するためのDXデータセンターと合わせて開設された。

最新記事

新入生ら「筑波大に入ってよかった」 つくばの食料無料配布に240人

「筑波大に入ってよかった」。無料配布の食料を受け取った筑波大の新1年生たちから歓喜の声が上がった。つくば市天久保の松見公園で18日、食料の無料提供会(学生応援プロジェクト@つくばーPEACE(ピース)主催)が開かれ、入学したばかりの筑波大学1年生をはじめ、大学生や家族連れなど約240人が食料を求めて集まった。 無料配布会の情報をツイッターで入手した新入生らは、入学後に新しくできた友人らと一緒に並び、米(1袋2キロ)やカップラーメン、レトルト食品などの保存食、ネギなどの生鮮野菜、日用品などを受け取った。新入生らは仲間内で「こんなにたくさんもらえた」「筑波大に入って良かった」など喜びあった。 食料無料配布会を告知する主催団体の公式ツイッターは在学生や新入生の間では広く共有されており、多くの大学生らが「ツイッターで(無料配布を)知った」と口をそろえた。会場では、生理用品への出費が負担となる「生理の貧困」に悩む女子学生に向けた無料配布も行われた。 食料の無料配布を求めて並ぶ大学生たち=同 特に他県からつくばに転入した新入生の間では、食料無料配布は非常に喜ばれた。栃木県出身の筑波大1年生男子(18)は「主食から何までもらえた」と感謝した。「来たばっかりなのでお金も大変。引っ越しにあたって家具も揃えないと」と、つくばでの新生活を始める際の経済的な負担を訴えた。 愛知県出身の筑波大1年生男子(18)は「入学したばかりなのでうれしい。愛知県だと(食料無料配布会が)中々ない。お米もいただけたので助かった」と語った。「こんなに(食料を)もらえるとは思ってなかった」という群馬県出身の筑波大1年生男子(18)はと驚きを隠せない様子。「もう少し生活が安定してゴールデンウイーク過ぎからアルバイトを始めようと思っていた」という。

越冬ヒメトビウンカの防除を 田植え控える県西・県南に警告

田植えシーズンを控え、茨城県病害虫防除所(笠間市、農業総合センター病害虫防除部)は、県西、県南の一部地域で水稲被害のイネ縞葉枯病(いねしまはがれびょう)の多発傾向がみられると警告している。同病は発病してから治療方法がないため、田植え前のイネの苗に薬剤施用を行うことが重要だとしている。 イネ縞葉枯病は、ヒメトビウンカという体長約3~4ミリの害虫により媒介されるウイルス病。イネはこのウイルス(RSV)をもった保毒虫に吸汁されると同病に感染し、葉の緑色がかすり状に黄化したり、生育不良となったり、出穂期には穂が奇形となり実らなくなるなどから減収を余儀なくされる。 発病の警戒には、ウイルスを保有するヒメトビウンカの割合(保毒虫率)が大きく影響する。県では、ヒメトビウンカ越冬世代幼虫のRSV保毒虫率(ウイルスを持った虫の割合)5%以上を、葉剤の育苗箱施用による防除を推奨する目安にしているが、今年の調査では県西地域11地点中10地点、県南地域ではつくば市などを含む4地点中2地点で、5%以上の高い保毒率を示している。 ヒメトビウンカはRSVに感染したイネを吸汁すると保毒虫となり、死ぬまでウイルスを媒介し続け、また保毒虫が産卵した卵から生まれた幼虫はウイルスを保毒している。幼虫はイネ科の雑草などに生息して越冬するため、翌年も発生する可能性が高くなるという。 同防除所は、田植え期前のイネの薬剤施用に加え、6月中・下旬に水田に薬剤散布を行うと防除効果が期待できるとしている。

正岡子規『水戸紀行』追歩(6) 《沃野一望》26

【コラム・広田文世】灯火(ともしび)のもとに夜な夜な来たれ鬼我(わが)ひめ歌の限りきかせむ とて 明治22年(1889)、東京から水戸へ友人を訪ねて歩き出した正岡子規は、土浦市内をぬけ真鍋の急な石段を上がる。高台より霞ケ浦を俯瞰(ふかん)する。令和の時代の土浦市民としては、霞ケ浦を眺望していただいたことが、悪印象を残してしまった土浦の、せめてもの救いになる。 「この断崖に立ちて南の方を見れば果して広き湖あり。向ひの岸などは雨にて見えず。されど霞浦とは問わでも知られたり」 真鍋あたりの旧水戸街道は真鍋の町なかから急坂をあがり、土浦一高の手前で旧6号国道に合流する。子規は、石段を上がったとあり、善応寺の裏手あたりの道かとも推察されるが、判然としない。現在残されている旧水戸街道とは、いくぶん異なっているようだ。 土浦一高は、旧制土浦中学校。本館は明治37年竣工の重厚な建物で、重要文化財に指定されているが、子規が真鍋へ来訪した時点では、この本館はまだ建設されていない。子規が『水戸紀行』を歩いた時代は、それほど古い過去の出来事。 ところで文化財の旧本館、われわれの年代は卒業年度に実際に校舎として使用させてもらった。夏になると高い天井からダニが降ってきたり、冬は床板の隙間から寒風が吹きあげたりしたが、やはり味わいのある校舎だった。

土浦市消防団に「通訳隊」発足 県内初

大規模災害時、外国人に対応 大規模災害が発生した際、日本語が話せない被災者に通訳をする機能別消防団「通訳隊」の発足式が17日、同市田中の土浦市消防本部で開かれ、日本人5人、中国人2人の計7人が団員の辞令を受けた。 安藤真理子市長は「通訳隊は茨城県初であり、全国的にも数少ない。市内には約4400人もの外国人が住んでいる。皆様の通訳で土浦市の安心安全が守られる」とあいさつした。 辞令を受け、川﨑団長(左)に宣誓をするリ・ヨウさん 通訳隊は避難所で通訳をしたり、り災証明書などの申請の際、窓口などで通訳を行う。英語、中国語、スペイン語、タイ語の4カ国語に対応できる。
2
0
コメントお待ちしてますx
()
x