火曜日, 5月 30, 2023
ホーム スポーツ 【夏の高校野球県大会】6日目 常総学院届かず、土浦日大は初戦突破 

【夏の高校野球県大会】6日目 常総学院届かず、土浦日大は初戦突破 

2020年夏季県高校野球大会は6日目の24日、4球場で2回戦の残り2試合と3回戦8試合が行われた。ノーブルホームスタジアム水戸で3回戦の常総学院は多賀の神永投手を打ちあぐね、序盤の失点を挽回できずに敗退、土浦湖北は常磐大高に打ち勝った。J:COMスタジアム土浦では、雨で順延が続いていた土浦日大がようやく初戦を迎え、東洋大牛久にコールド勝ちした。

【常総学院―多賀】力投した常総学院の菊地竜雅=ノーブルホームスタジアム水戸

常総打線に遠い3点目

【崎山勝功】常総学院は市村大翔が先発、3回から遠藤孔太に交代したが、2失点を喫して菊地竜雅に再度交代。しかしさらに1点を加えられ、試合の流れを持っていかれた。

試合終了後の取材で涙ぐみ声を詰まらせる、常総学院の中山琉唯主将=同

4回以降は菊地と、9回に登板した一條力真の力投で多賀打線を抑え込んだが、打撃陣が振るわず。9安打したものの、多賀の打たせて取る守備の前に得点につなげられない。7回に辛うじて1点、8回裏には代打・三輪拓未の二塁打などで2点目を返したが、最後まで追い付くことはできなかった。

菊地と一條、超高校級投手2人を擁し優勝候補筆頭と見られていた常総学院だが、番狂わせの展開で姿を消した。3回から8回まで力投した菊地は「指先とかの感覚は戻っていたけど難しかった」と語った。

中山琉唯主将は「打ち切れなった自分たちの力不足」と答えたものの、「3年生をああいう形で…、返せなかったのが悔しい」と言葉を詰まらせた。

佐々木力監督は「投手はスタミナの心配をすればいいだけに戻ってきたが、打者の方は、つなぐべきところで淡泊なバッティングになるなどの場面が試合の前半から中盤にかけて見られた。回が進むにつれプレッシャーになったのでは」と振り返った。

9回再逆転で土浦湖北

【崎山勝功】土浦湖北は、追いつ追われつの打撃戦の末、逆転勝ちを収める波乱の展開だった。2回に2失点したものの、4回に川下大輝の二塁打で同点に追いつき、5回大坪誠之助の二塁打で、6回は大隈聖蓮の二塁打などで4-2とした。しかし7回裏に2ラン本塁打などを浴び4失点。先発投手の大坪から三浦克輝に交代した。

【土浦湖北―常磐大】9回裏、福田雄大の二塁打で生還した大坪誠之助=

三浦が常磐大打線を抑えると、湖北の打撃陣が奮起を見せた。9回2年生の福田雄大の二塁打を皮切りに、荒木嶺臣の二塁打と佐藤武琉の三塁打などが続いて、一気に5点を奪い、試合の流れを最後でものにした。9回裏は大坪が再登板し、盗塁阻止と2三振で締め、勝利した。

小川幸男監督は9回の攻撃について「四球2つの後、福田がよく打ってくれた。この1週間付きっ切りで見ていた子。あの1本がものすごくラッキー」と手塩にかけた選手を称えた。

田中海斗主将は「自分が全然ダメで周りの選手に支えられた。逆転されてチームもテンションが下がったけど、気持ちを入れ直して、全員で声を出してチームが一つになった結果が、再度の逆転につながった」と振り返った。

力投した土浦湖北の大坪誠之助=同

大坪は「1番を背負っている以上、もっと点は防げたかな」と反省、9回裏の再登板の心境を「逆転して3点差だったので、しっかり3人で終わらせようと思った。四球でランナーを1人出してしまったので、その後は絶対に抑えるつもりで投げた」と語った。

1回1死二・三塁の場面でマウンドに上がり4回まで無失点に抑えた中川㊧、3回裏無死二・三塁、五十嵐の第2打席。右前へ2点適時打を放つ=J:COMスタジアム土浦

打線がつながる土浦日大

【池田充雄】土浦日大は1回表、東洋大牛久・唯根賢人の本塁打などでいきなり2点を失うが、その裏、3安打と敵失で3点を奪い逆転。3回には重盗など足をからめた攻撃で3点を追加し、4回には無死満塁から押し出し四球と4安打で6点をもぎ取った。コールド負けを避けたい東洋大牛久は5回表、チャンスをつくるが、安打から二走の本塁突入がバックホームで阻止され試合終了となった。

土浦日大の勝因は打線のつながり。1・2番が出塁し、3・4番が確実に返す。特に3番の五十嵐明斗主将は2安打5打点、4番の菅野樹紀は3安打2打点の活躍だった。「1打席目は緊張してひっかけたがランナーは返せた。2打席目は外の変化球を逆方向へはじき返し、3打席目はインコースをしっかり払うことができた」と五十嵐。「つなぐ気持ちで、きれいな当たりじゃなくてもヒットゾーンに転がすことができ、結果的に満足」と菅野。

土浦日大にとっては雨で2度の順延の末、やっと迎えた初戦。特に投手陣には難しさがあったようだ。この日2番手で登板した中川竜哉は「マウンドに上がったとき、スタンドに観衆がいないのは初めて。いままで感じたことのない雰囲気で、緊張して思うような球が投げられなかった」と胸の内を語った。

小菅勲監督は「大会のピリピリした緊張感を久しぶりに味わえた。失点は想定の範囲内。先制されて選手たちが追い掛ける気持ちになってくれた」と開口一番。日程の都合による3連戦にも「目の前の1試合1試合をやるだけ。大会ができることがありがたい」と余裕の表情だ。

guest
名誉棄損、業務妨害、差別助長等の恐れがあると判断したコメントは削除します。
NEWSつくばは、つくば、土浦市の読者を対象に新たに、認定コメンテーター制度を設けます。登録受け付け中です。

0 Comments
フィードバック
すべてのコメントを見る
スポンサー

注目の記事

最近のコメント

最新記事

異星人と犬 《短いおはなし》15

【ノベル・伊東葎花】若い女が、ベンチで水を飲んでいる。傍らには、やや大きめの犬がいる。「犬の散歩」という行為の途中で、のどを潤しているのだ。なかなかの美人だ。身なりもいい。服もシューズも高級品だ。彼女に決めるか。いやしかし、犬が気になる。動物は敏感だ。余計なことを感じ取ってしまうかもしれない。 私は、遠い星から来た。今はまだ体を持たない。水のような流体だ。ターゲットを探している。性別はどちらでもいいが、女の方に興味がある。すっと入り込み脳を支配して、地球人に成りすますのだ。そして我々の星にとって有益なデータを持ち帰ることが目的だ。誰でもいいわけではない。容姿は重要。生活水準も高い方がいい。あの女は、大企業に勤めている。申し分ない。犬さえいなければ。 私には時間がない。地球時間で5時間以内に入り込まないと、気体になって宇宙に戻ってしまうのだ。意を決して、女に近づいた。耳の穴から入り込む。一瞬で終わる。一気に飛び込もうとジャンプした私の前に、犬が突然現れて大きくほえた。 しまった。犬の中に入ってしまった。 「ジョン、急にほえてどうしたの?」女が、私の頭をなでている。どうしたものか。地球人については学習してきたが、犬についてはまったくの無知だ。逃げようと思ったが、首からひも状のものでつながれている。とりあえず、犬になりきって様子を見よう。そしてチャンスを狙って女の方に移るのだ。立ち上がって歩き出した私を見て、女が目を丸くした。「ジョン、2足歩行が出来るの? すごいわ。ちょっと待って、動画撮るから」しまった。犬は4本足だった。 それから私は「人間みたいな犬」として、ユーチューバー犬になった。ソファーでテレビを見たり、フォークを使って食事をするところをネットでさらされた。想定外だが、女と同じベッドで寝られることだけは、まあよかった。女は優しくて、いつも私をなでてくれた。「いい子ね」と褒めてくれた。女が眠っている間に、犬の体から女の体に移動することは易しい。しかし女の無防備な寝顔を見ると、なぜか躊躇(ちゅうちょ)してしまうのだ。

11カ国の出演者決まり制作発表 「世界のつくばで子守唄」コンサート

歌のコンサート「世界のつくばで子守唄 海のシルクロードツアー2023制作発表会」が28日、ホテル日航つくば(つくば市吾妻)ロビーで行われた。同市在住の脚本家、冠木新市さんの企画・プロデュースで、7月1日に開かれる。11カ国、15曲の子守歌をそれぞれの国や地域の出身者、約40人が歌や舞踊で披露し、コンサート後は各地域の交流会を行うという。 中国語の歌「祈り」を歌う劉暁紅さんと伴奏する大川晴加さん=同 制作発表会はコンサート会場となる同ホテルの「ジュピターの間」前で行われた。大川晴加さんのピアノ伴奏に合わせ、中国出身の劉暁紅(リュウ・ギョウコウ)さんが中国の歌「祈り」を歌い、披露した。「祈り」は日本の「竹田の子守歌」と同じ曲調で、中国だけでなくミャンマーでもよく知られる曲だという。演奏後はバングラデシュ出身のアナミカ・スルタナさんや台湾出身の潘頤萱(ハン・イガン)さんら出演者たちがそれぞれ自己紹介し、挨拶した。 挨拶する出演者の潘頤萱さん=同 つくば市在住で外国人サポートの仕事をしているアナミカさんは、コンサートで「アイアイチャンドママ」(日本語訳「来て、来て、ムーンおじさん」)という歌を披露する。この歌はアナミカさんが子どもの頃に母親から聞いた歌で、アナミカさんの母親も子どもの頃に聞き、代々伝わってきたという。「どのくらい古くから歌われているか分からない。子どもがよく眠ることを願う歌。バングラ語(ベンガル語)で歌います」と話す。

川遊び創出に海洋クラブ助け船 【桜川と共に】4

「最近の子どもたちは川に入ってはいけないと教わる。もっと川で遊んで、桜川の環境に興味を持ってほしい。そして澄んだ桜川を取り戻したい」。桜川漁協の組合員らは、大人が安全を重視するあまりに子どもたちが川から遠ざかっている現状を憂う。そんな中、子どもたちが川で遊ぶ機会を創出しようと、桜川に新しい風が吹き込んできた。 地元NPO、7月から本格的な活動へ 桜川での自然体験活動を先導するのはNPO法人Next One.(ネクストワン、つくば市研究学園)。筑波大学大学院で体育科学を修めた井上真理子さん(39)が代表を務める。桜川漁協の協力を得て今年から「B&G Next One.海洋クラブ」を発足させた。本格的な活動を7月から開始する。月1回、桜川での自然体験を行い、地域の人と交流しながら、環境問題についても学びを深めていく予定だ。 式で挨拶する山本杏さん=桜川漁協(つくば市松塚) 28日には、同クラブの活動拠点となる桜川漁業協同組合(つくば市松塚)でカヌーやライフジャケットなどの舟艇器材配備式が行われた。式では井上さんや器材を提供した公益財団法人B&G財団(東京都港区)の理事長である菅原悟志さんらが挨拶。市内外から訪れたクラブ員の児童ら16人とその保護者ら、つくば市環境保全課や観光推進課の職員も出席し、児童と漁協組合員らがクラブ発足を記念して桜の木2本の植樹を行った。式後は児童らが組合員やネクストワンのスタッフらから手ほどきを受けて釣りやカヌーの体験を行い、桜川の自然を満喫した。

土浦市立博物館が郷土史論争を拒絶!《吾妻カガミ》158

【コラム・坂本栄】土浦市立博物館と市内の郷土史研究者の間で論争が起きています。争点は筑波山系にある市北部(旧新治村の一角)が中世どう呼ばれていたかなどですが、博物館は自説を曲げない相手の主張に閉口し、この研究者に論争拒絶を通告しました。アカデミックディスピュート(学術論争)を挑む市民をクレーマー(苦情を言う人)と混同するかのような対応ではないでしょうか。 「山の荘」の呼称はいつから? 博物館(糸賀茂男館長)と論争しているのは、藤沢(旧新治村)に住む本堂清さん(元土浦市職員)。社会教育センターの所長などを務め、退職後は市文化財審議委員、茨城県郷土文化振興財団理事も歴任した歴史通です。「山の荘物語」(私家版)、「土浦町内ものがたり」(常陽新聞社)、「にいはり物語」(にいはりの昔を知り今に活かす会)などの著作もあります。 争点はいくつかありますが、主なものは現在東城寺や日枝神社がある地域の呼び方についてです。本堂さんは、同地域は古くから「山の荘」と呼ばれていたと主張。博物館は、同地域は「方穂荘(かたほのしょう=現つくば市玉取・大曽根辺りが中心部)」に含まれ、中世室町時代以前の古文書に「山の荘」の記載はないと主張。この論争が2020年12月から続いています。 博物館によると、この間、本堂さんは博物館を11回も訪れ、館長や学芸員に自分の主張を展開したそうです。そして、文書による回答を要求されたため、博物館は「これ以上の説明は同じことの繰り返しになる」と判断。これまでの見解をA4判3枚の回答書(2023年1月30日付)にまとめ、最後のパラグラフで論争の打ち切りを伝えました。 その末尾には「以上の内容をもちまして、博物館としての最終的な回答とさせていただきます。本件に関して、これ以上のご質問はご容赦ください。本件につきまして、今後は口頭・文書などのいかなる形式においても、博物館は一切回答致しませんので予めご承知おきください」と書かれています。博物館は市民との論争に疲れ果てたようです。

記事データベースで過去の記事を見る