6日新学期が始まった県立高校について、大井川和彦知事は同日、東京への通勤者が多いつくば、土浦市などの県立高校や中等教育学校を、ゴールデンウイークが終わる5月6日まで臨時休校にすると発表した。
3日時点で大井川知事は、県内の新型コロナウイルス感染者の発生状況から感染の連鎖を止められているとして、県立高校は6日から通常通り再開するとしていた。しかし新学期スタート初日に方針を見直す。東京との交流人口が多いことから県が「感染拡大要注意市町村」に指定した、つくばエクスプレス(TX)や県南の常磐線沿線など10市町に立地する県立高校32校をさらに1カ月間、臨時休校とする。
7日は通常通り入学式を実施し、8日からゴールデンウイーク明けまで臨時休校となる。
大井川知事は方針を一転させた理由について、3日の発表後、インターネットやその他で心配する声が大変多く寄せられたとし「恐怖心、心配、不安が強い中でこれ以上無理に学校を再開しても、逆に不安な心理の中で通常の学校生活が送れないのではないか」と判断したと説明した。
TX沿線や県南の常磐線沿線市町の住民に3日、平日夜間と週末の外出自粛を呼び掛けたことに触れ「予防的な措置として外出自粛を要請したが、それが引き金となって不安感が増して休校を求める声が多くなっていった」とし「不安な心理の中で学校を続けることはマイナスの方が大きい」とした。
休校期間については夏休みを短縮することで取り戻すことを検討しているという。
さらに、ゴールデンウイーク明けに学校を再開した後も、感染予防のため登校したくないという理由で自主的に休む生徒を欠席扱いとしない。休む生徒には、学校が学習課題を提示し、学習状況を確認しながら家庭での学習ができる体制を整える。インターネットを通じた授業の配信などを含め対応策を検討していくという。
一方、特別支援学校は、感染するとリスクが高くなる児童・生徒がいるため、全県の23校を5月連休明けまですでに休校としている。