ホーム コラム 《宍塚の里山》59 春の美味しい草花いろいろ

《宍塚の里山》59 春の美味しい草花いろいろ

【コラム・及川ひろみ】3月1日、モンシロチョウが飛び始め、3日にはアマガエルが鳴き、鶯(うぐいす)の初鳴きを聞いたのも、この日のことでした。初鳴きといっても、ホーホケキョと鳴いたわけではなく、藪(やぶ)から密やかに、鳴きたいな、鳴いてみようかなーとでもいうように、遠慮がちに。

2日後の少し暖かな日には、大分はっきりとさえずりました。それにしても、今年の生き物カレンダーは、初認日の更新がとても多い。

進む春、美味しい草花の成長も際立ちます。アマドコロは名前のように甘く、さっと茹(ゆ)でて酢味噌でいただくと美味しい、ユリ科の植物です。15センチほど伸びたものをスパッと白い部分から抜き取ります。野草を摘むときに大事なことは、来年も楽しめるように、根から掘り採るのはご法度(はっと)。

カンゾウも普通に見られる野草ですが、同じように、さっと茹でていただきます。両者とも癖がなく初心者向け。タラの芽は山菜の王様。鋭い大小の棘(とげ)が特徴の小木で、里山の方々(ほうぼう)に自生しています。膨らんだ芽だけをそっとむしり取ります。

ハリギリは棘(とげ)も芽もタラによく似た植物ですが、同じように食べられます。棘がタラより太く鋭い。タラもハリギリも天ぷらが香ばしい。どちらも、日が当たる林の縁に見られます。これも次年度を考え、取りすぎないように。

どちらも芽を取りすぎると、当たり前のことですが枯れます。食料用に改良されたタラに棘がないものもありますが、山野で育つタラは鋭い大小の棘が特徴です。以前、タラの芽と間違え山漆(ヤマウルシ)の芽を食べ、入院騒ぎを起こした人がいることはお伝えしました。

新鮮なうちに調理し食べ過ぎない

ノビルは、地元の方は「ののひろ、エシャロット」などと呼び、これも昔から好まれた野草。さすが、年季が入った方は採るのがうまい。丸く膨らんだ根がうまく採れたときは、子どもも大人も思わず笑顔に。ノビルは繁殖力が強く、根から採っても翌年に影響することはありません。

そのほか、新芽が食べられる植物は多々。クサギ、ハナイカダ、ウワミズザクラ、クズ、サルトリイバラ、ハコベ、クコ、アザミ(いずれも新芽をさっと茹で、お浸しやあえ物に)、タネツケバナ(若い葉や花をサラダに)、ナズナ(根をきんぴらに)、ハハコグサ、カラスノエンドウ(天ぷらに)。

またまだありますが、ナズナを除き、どれも若芽が食べごろ。摘んだ芽は新鮮なうちに調理し、食べ過ぎないこと。苦(にが)い、辛(から)いは、植物の自衛から生まれた薬物、毒物です。人によい効果をもたらす、薬効のあるものも種々ありますが、食べすぎにはご注意ください。(宍塚の自然と歴史の会代表)

➡及川ひろみさんの過去のコラムはこちら

スポンサー

LATEST

天候不順にイノシシ被害、コロナ禍にもめげず 筑波山麓で稲刈り

【相澤冬樹】稲刈りシーズンも最終盤、つくば市神郡の「すそみの田んぼ」で26日、NPO法人つくば環境フォーラム(田中ひとみ代表)による体験学習会「谷津田と森のガイドツアー」が開かれ、市民参加の稲刈りが行われた。筑波山麓の山すそに開かれた田んぼは今年、天候不順やイノシシ被害に悩まされた上、コロナ禍から市民参加による活動もままならず、悪戦苦闘の中、収穫の秋(とき)を迎えた。 学習会で多様な生態系をアピールする田中代表=同 すそみの田んぼは「生きものと共存するコメ作り」を掲げ、同フォーラムが2006年から取り組んでいる谷津田再生事業。例年秋には多くの家族連れを集め、収穫祭を兼ねての体験学習会を開いてきたが、今回は新型コロナ対策から大人限定で呼びかけ、約10人の参加で行われた。 細草川上流の「田んぼ」には、ホタルやカエル、タガメなど水生生物をはじめとする生きものが多数生息する。乾田化することのない谷津田は、多様な生態系を維持する環境だが、大型の農業機械が入らず手間がかかるため、農業者の高齢化に伴い全国的には耕作放棄が広がっている。同フォーラムでは約0.8ヘクタールの田んぼを隣りの山林と合わせて借り、あぜ道を作り、耕起した上で、主に手植えや手刈りによる稲作を行ってきた。田んぼボランティアや田んぼオーナーなど市民参加で通年プログラムを運営している。 今季はコロナ禍で、5月上旬に行う田植えイベントから縮小を余儀なくされ、栽培スケジュールが間延びした。全面無農薬栽培による稲作を実現できたが、天候不順、特に7月の長雨、日照不足が生長に大きな影響をもたらした。稲穂の実入りが思わしくないという。 加えてイノシシの出没時期が例年より早まり、8月から活動が見られるようになった。山側からの進入に備えて鉄製のフェンスを張り巡らしたが、今季は川側から二度にわたり侵入された。特に古代米の被害は甚大という。台風の直撃がなかったことで、倒伏イネは少なかったが、天候不順とイノシシ被害から、「作況指数でいったら50に満たないのでは」(スタッフの永谷さん)という最悪の状況になった。

【気分爽快 りんりんロード】4 ヒルクライムに熱中 志賀旭さん

【田中めぐみ】筑波学院大3年の志賀旭さん(21)は、昨年4月、兄の大海(ひろみ)さんに誘われたのがきっかけでつくば霞ケ浦りんりんロードを走り始めた。休日の早朝、つくば市内の自宅から出発して土浦駅まで行き、りんりんロードに入って平沢官衙遺跡(つくば市平沢)まで走る。そこから、つくば市と石岡市の境にある標高294メートルの不動峠、筑波山南東の尾根に位置する標高412メートルの風返し峠、つつじが丘駐車場に上るヒルクライムコースが特にお薦めだそうだ。 坂を上りきる達成感 「ヒルクライムはとにかく体力勝負。余った体力を坂にぶつけている。頂上まで上り切った時の達成感が最高」と志賀さん。「ギアを軽くして上る人もいるが、自分は軽くせず、一度も止まらずに強い踏み込みで上っていく。動いている、確かに前進していると感じられるのがヒルクライムの楽しさ」と顔をほころばせる。 不動峠の平均勾配は7%。途中10%を超える急傾斜もある。風返し峠を過ぎると標高は500メートルになる。兄の大海さんと、どちらが早く着くか競い合うこともあるそうだ。 つつじケ丘駐車場から筑波山神社に向かいダウンヒルで下りてきた後、りんりんロード沿いの筑波休憩所近くにある「松屋製麺所」(つくば市沼田)で食べるラーメンは感動の味だそう。「サイクリスト向けに駐輪用の自転車スタンドが置いてあり、席数もメニューも少ないが、安くてめちゃくちゃおいしい」

観客席2倍、付帯施設も つくば市が陸上競技場たたき台

【鈴木宏子】陸上競技場の規模や立地場所などを改めて検討する、つくば市陸上競技場整備基本構想策定検討会議(座長・萩原武久つくば市スポーツ協会会長)の第2回会合が24日、同市役所で開かれ、事務局の市スポーツ振興課から施設規模のたたき台が示された。 上郷高校跡地を想定した昨年2月の案と比べ、観客席を2倍の4000席にするほか、付帯施設として雨天走路(室内走路)、多目的広場、セミナーハウスを整備する案が示された。 たたき台は、8レーン(直線は9レーン)の400メートルトラックを整備し、内側のインフィールドは天然芝とする、観客席はメーンスタンド2000席と芝生スタンド2000席の計4000席とするなど、日本陸上競技連盟の施設基準で第3種公認相当規模の整備をする。駐車場収容台数は400~500台程度とする。 一方、昨年の上郷高校跡地案は、トラック内側のインフィールドは人工芝、観客席は計2000席程度、駐車場台数は190台程度だった。 ほかに付帯施設として、3レーンの雨天走路を整備する案のほか、競技場の周囲に、出場選手がウオームアップできる多目的広場、市民が散策できるジョギングコース、遊戯空間を整備する案が出された。さらに会議室や研修室を備え、地元企業と連携した物販などもできるセミナーハウスなどの整備案も盛り込まれた。避難場所とし、防災備蓄倉庫の整備案も示された。市によると、全体面積や総事業費などは次回以降示すという。 委員からは、付帯施設について「サブトラック(多目的広場)を備えた競技場は大きな規模の競技会を誘致しやすい」「雨天走路がある競技場は少なく付加価値が高まる」など好意的に受け止める意見が相次いだ。

街づくりコンサルの伊藤春樹さん サロン開き集大成の提言へ

【鴨志田隆之】土浦市やつくば市などで39年間、街づくりを手掛けてきた、街づくりコンサルタント、聚文化研究所(美浦村)代表の伊藤春樹さんが22日、土浦市中央の集会施設、井戸端庵で「きまぐれサロン」をスタートさせた。これまで請け負った調査や施設設計、市民活動の集大成として、コロナ禍を経たこれからの暮らしや働き方、コミュニティの在り方について模索・提言していく考えだ。 第1回会合には、NPOまちづくり活性化土浦の堀越昭副理事長、つちうら亀の市実行委員で琴奏者の高梨美香子さんなど11人が参加し、改めて伊藤さんのプロフィールや、街づくりコンサルティング事例が紹介された。 伊藤さんは岩手県釜石市出身で、東京電機大学工学部で建築を専攻した。その後、筑波大学大学院で環境科学を学び、1981年に株式会社聚文化研究所を設立した。土浦市では歴史的町並み整備再生策定調査や中城通り整備基本設計を担当したほか、第2次つくば市総合計画、つくば市田園居住区調査などに携わった。 伊藤さんは「長く土浦で仕事を続けてきて、県南の要衝というだけでなく、土浦をひとつの拠点とした集落と街並み、霞ケ浦の豊かさを次代に継承していきたいと考えるようになった。それらの話題をきまぐれサロンの主たるテーマにして、2カ月に1度くらいのペースで意見交換したい」とサロン立ち上げの趣旨を述べる。 なぜ今回の活動を思い立ったのかについては「聚文化研究所を設立した当時の、将来の環境変化予測が現実のものとなってきたから」と唱える。「異常気象の多発や、温暖化の影響が顕著になることは、40年前から警鐘が鳴らされていた。少子高齢社会も現実のものとなってきた。そこへ新たな危機として浮上したのが新型コロナ問題。暮らしの在り方を変えていかねばならないと感じ、人と地域社会をつないでいくための提案を残したい」と話す。 提言は主に伊藤代表が関わる市民活動の場でアピールしていく考え。今後は、霞ケ浦流域の歴史・文化・産業について広く意見を集め、街づくり、地域交流への要望を収集する活動に広げていく。
おすすめ