日曜日, 11月 8, 2026
ホームつくば【つくバス改編】「不安が的中」半年で利用者2万人減 市公共交通の総事業費は1.5倍

【つくバス改編】「不安が的中」半年で利用者2万人減 市公共交通の総事業費は1.5倍

【鈴木宏子】つくば市のコミュニティーバス「つくバス」の4-9月半年間の利用者数が、今年4月の大幅改編後、前年同期と比べ2万1231人減少したことが分かった。つくバスは2011年にシャトル型の運行が始まり年々利用者が増えてきた。11年以降、半年間とはいえ利用者が前年を下回ったのは初めて。14日、市内で開かれた市公共交通活性化協議会(会長・石田東生筑波大特命教授)で報告された。

今年4月の改編で市は、つくバスの停留所の数を2倍に増やしたり、路線を新設したり、実証実験として支線型バスの運行や路線バスの運賃補助を開始した。改編に伴って同市の公共交通の全体事業費は年間約3億8000万円から約5億6000万円と約1.5倍に増えた。

つくバスの利用者が減った理由について市は「渋滞などによる遅延を考慮した時刻の見直し、停留所数の倍増とルート変更による路線長大化の結果、運行便数が減少」したことが利用者減につなかったと分析している。

石田会長は「減ると思っていた不安が的中した。(2018年度までは)バス停の数を少なくする代わりに主要拠点への到着時間を小さくして便数を多くした。それでは地域間の不公平が生じるということで(4月の改編で)バス停を増やした。時間が長くかかり、バスの台数は一定なので便数を減らさざるを得なかった」と述べ、「全体としてほとんど(の路線)が減っており大きな問題」だとした。その上で「(時間調整のため)誰もいないバス停でバスが止まっていることがある。到着時間を短く設定したり、実績として利用がないバス停は(利用促進を)働き掛けた上で、利用が無ければ撤去することも考えるなど、うまく便数を増やす工夫をしないといけない」と話した。

路線別ではつくバス9路線のうち、つくばセンターから谷田部、茎崎地区を巡回する「南部シャトル」のみ利用者が増加した。4路線は利用者が減少、ルート変更や新規の4路線は1便当たりの利用者がいずれも平均の9.9人を下回った。南部シャトルと、筑波地区などを巡回する北部シャトル以外の傾向は昨年度と変わらなかった。

支線型バス「厳しい状況」

一方、3年間の実証実験として4月からスタートした筑波地区の支線型バスの半年間の利用実績は振るわなかった。4つのコースのうち、最も利用者が多い筑波ふれあいの里入り口から筑波交流センターを巡回するコースの1便当たりの利用者数は約0.9人、ほか3つのコースの平均は約0.2人だった。石田会長は「つくタクより厳しい状況。救世主にはなれない状況」との見方を示した。

支線型バスの停留所看板=つくば市北条

これに対し、同じ実証実験として茎崎地区で導入された路線バス運賃補てん事業は、4路線で1日平均220人の利用があり、当初の計画148人の約1.5倍の利用があった。城山団地などを運行する新規路線バス実証実験事業は、1便当たり平均4.5人の利用があった。住宅団地の自治会で利用啓発したなどの効果もあるとみられる。桜地区の増便事業は、1便当たりの利用は平均4.5人で、当初の事業計画とほぼ同じだった。

乗り合いタクシー「つくタク」の半年間の利用者数は前年同期とほぼ同程度だった。

【メモ】4月の公共交通改編の主な柱は、つくバスは、バス停の数を111カ所から223カ所に倍増した、これまでバスが運行してなかった市西部にバスを運行するなど路線を増やし走行総延長距離を7路線149キロから9路線205キロと1.4倍にした―など。バス停が2倍に増えた、時刻表を見直したことなどから目的地に到着するまでの所要時間が平均15分程度長くかかるようになり、結果として運行便数を334便から15%減らし283便とした。ほかに3年間の実証実験として、高齢化率が最も高い茎崎地区と2番目に高い筑波地区で路線バスの運賃補てんや、ワゴン車を使った支線型バスの運行などをスタートさせた。

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