土曜日, 11月 22, 2025
ホームスポーツ筑波大、流経大に敗れる 関東大学サッカー茨城ダービー

筑波大、流経大に敗れる 関東大学サッカー茨城ダービー

【崎山勝功】第93回関東大学サッカーリーグ1部後期第19節の筑波大―流通経済大戦(通称「茨城ダービー」)が3日、龍ケ崎市中里、市陸上競技場たつのこフィールドで行われ、筑波大が0-1で流経大に敗れた。筑波大は3日時点でリーグ4位で、残り3試合を前に全日本大学サッカー選手権(インカレ)出場圏内の上位5チーム入り(リーグ優勝の明治大を除く)を維持できるか、微妙な情勢となった。

筑波大は、前半13分に流経大FW山口大輝(4年)にシュートを決められ失点を許した。同点に追いつこうとMF高嶺朋樹(4年)らがシュートを計3本放ち流経大ゴールを攻めるも得点にはつながらず、前半を折り返した。

後半も流経大優勢の流れは変わらず、筑波大ゴール前をGK大川圭為(4年)ら守備陣の健闘で辛うじて点差が広がるのを阻止していた。筑波大は後半12分にFW森海渡(1年)、同30分にFW和田育(1年)、同44分にMF加藤匠人(2年)を相次いで投入したが、試合の流れを変えるには至らず、同点に追いつけないまま試合は終了した。

5月に行われた前期第9節の茨城ダービーでは、筑波大が流経大に1-0で勝利していた。しかし流経大は茨城国体の県チームに選手14人が出場して、茨城県の優勝に貢献。国体が終了しメンバーが復帰してからは、流経大はこれまでの関東大学リーグ最下位(12位)の不調を取り戻すかのように快進撃を続ける。3日時点で11位ながらも10位の早稲田大とは勝ち点差を1まで縮めて、2部降格圏脱出を図っている。

筑波大は2日のインディペンデンスリーグ(Iリーグ)=大学トップチーム以外の選手対象=でも流経大と対戦し、筑波大U-22Aチームが1-2で流経大U-22Aチームに敗れた。

「完敗と言っていい」筑波大の小井土正亮監督 流経大が隙無く戦って、我々のミスを確実にものにした。我々は一度も相手の隙を見つけることができなかった。完敗と言っていい。(流経大は)国体も戦って、リーグ戦も戦って、というハードな日程をこなしていることにリスペクトしている。茨城国体で優勝したことが少なからず(流経大)選手の自信になっていると思う。まだ(インカレ)出場権は確定した訳ではないし、出られるために勝ち点を1ポイントずつ稼いでいくしかない。残り3試合をいい準備をして勝ち点を取る戦いをしていきたい。

「国体の経験生きた」流経大の中野雄二監督 ウチ(流経大)は今の順位が良くないので勝つしかない、という気持ちがゲームのいろんな場面に出ていた。筑波大とは昨日(2日)もIリーグでもいい試合をやらせてもらって、今日(3日)もまた2日連続でこういう試合になったけど、筑波大という素晴らしいチームがそばにあるので、切磋琢磨して頑張ろうという気持ちになれる。国体は47年に一度。僕らの今年の一番の目標は「国体優勝」だった。リーグ戦に影響があったのは事実だが、ここに来て国体の経験が生きて4連勝している。

スタンドから声援を送る筑波大蹴球部員たち=同

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自動運転バス「レベル4」27年度実現へ つくば市で3回目の実証実験開始

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高所作業車から2人が転落 つくば市並木大橋

アームが車線はみだし大型トラックと接触 20日午後0時5分ごろ、つくば市並木4丁目、学園東大通りに架かる並木大橋で、作業員2人が高所作業車のアームの先端に設置されたゴンドラに乗って作業中、アームが隣の車線にはみ出し、走行してきた大型トラックの荷台に接触、ゴンドラに乗っていた20代と30代の男性作業員2人が4~5メートル下に転落した。2人は救急車で病院に運ばれたが、30代男性は重体、20代男性は重傷を負った。2人共、意識はあるという。 つくば市道路整備課によると、工事は同市が発注した橋梁長寿命化補修工事。この日は、東大通りの片側2車線の道路のうち、荒川沖方面に向かう、並木地区の住宅街側の1車線を通行止めにしていた。作業員2人はアームの先端のゴンドラに乗って、橋の底部のコンクリートひび割れの補修作業を実施、ひび割れ箇所に注射器のような注入器具を取り付けて薬剤を注入し、取り付けた注入器具を回収する作業をしていた際、注入器具を回収するためアームを隣の車線の上に動かしたところ、走行してきた大型トラックの荷台にアームが接触した。 転落した作業員2人はいずれも下請け会社の作業員だった。 同課によると、本来、アームを隣の車線の上に動かす際は、隣の車線も一時通行止めにすべきだったが、規制しなかったという。市によると、なぜ車線を規制しないままアームを動かしたかなどの原因は現時点で不明としている。 この事故で、アームが動かなくなり高所作業者の撤収に時間がかかったなどから、荒川沖方面に向かう片側2車線がいずれも、同日午後6時15分まで約6時間にわたり通行止めになった。路線バスと高速バスのバス停3カ所も利用できなくなった。 並木大橋の橋梁補修工事は6月3日に始まり、来年1月30日まで実施される予定。再発防止策として市は同日、元請け業者に対し、工事現場の規制方法の再確認や交通誘導員及び現場作業員に対する安全対策の再教育を指示した。さらに現在、市の工事を受注している全事業者に対し、安全対策に関する指導を徹底するとしている。