【崎山勝功】第93回関東大学サッカーリーグ1部後期第19節の筑波大―流通経済大戦(通称「茨城ダービー」)が3日、龍ケ崎市中里、市陸上競技場たつのこフィールドで行われ、筑波大が0-1で流経大に敗れた。筑波大は3日時点でリーグ4位で、残り3試合を前に全日本大学サッカー選手権(インカレ)出場圏内の上位5チーム入り(リーグ優勝の明治大を除く)を維持できるか、微妙な情勢となった。
筑波大は、前半13分に流経大FW山口大輝(4年)にシュートを決められ失点を許した。同点に追いつこうとMF高嶺朋樹(4年)らがシュートを計3本放ち流経大ゴールを攻めるも得点にはつながらず、前半を折り返した。
後半も流経大優勢の流れは変わらず、筑波大ゴール前をGK大川圭為(4年)ら守備陣の健闘で辛うじて点差が広がるのを阻止していた。筑波大は後半12分にFW森海渡(1年)、同30分にFW和田育(1年)、同44分にMF加藤匠人(2年)を相次いで投入したが、試合の流れを変えるには至らず、同点に追いつけないまま試合は終了した。
5月に行われた前期第9節の茨城ダービーでは、筑波大が流経大に1-0で勝利していた。しかし流経大は茨城国体の県チームに選手14人が出場して、茨城県の優勝に貢献。国体が終了しメンバーが復帰してからは、流経大はこれまでの関東大学リーグ最下位(12位)の不調を取り戻すかのように快進撃を続ける。3日時点で11位ながらも10位の早稲田大とは勝ち点差を1まで縮めて、2部降格圏脱出を図っている。
筑波大は2日のインディペンデンスリーグ(Iリーグ)=大学トップチーム以外の選手対象=でも流経大と対戦し、筑波大U-22Aチームが1-2で流経大U-22Aチームに敗れた。
「完敗と言っていい」筑波大の小井土正亮監督 流経大が隙無く戦って、我々のミスを確実にものにした。我々は一度も相手の隙を見つけることができなかった。完敗と言っていい。(流経大は)国体も戦って、リーグ戦も戦って、というハードな日程をこなしていることにリスペクトしている。茨城国体で優勝したことが少なからず(流経大)選手の自信になっていると思う。まだ(インカレ)出場権は確定した訳ではないし、出られるために勝ち点を1ポイントずつ稼いでいくしかない。残り3試合をいい準備をして勝ち点を取る戦いをしていきたい。
「国体の経験生きた」流経大の中野雄二監督 ウチ(流経大)は今の順位が良くないので勝つしかない、という気持ちがゲームのいろんな場面に出ていた。筑波大とは昨日(2日)もIリーグでもいい試合をやらせてもらって、今日(3日)もまた2日連続でこういう試合になったけど、筑波大という素晴らしいチームがそばにあるので、切磋琢磨して頑張ろうという気持ちになれる。国体は47年に一度。僕らの今年の一番の目標は「国体優勝」だった。リーグ戦に影響があったのは事実だが、ここに来て国体の経験が生きて4連勝している。

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