水曜日, 1月 14, 2026
ホーム土浦【直売所めぐり】6 タケノコ、ワラビ、ウド…春野菜が続々 JA水郷つくば「さんふれ霞ヶ浦店」

【直売所めぐり】6 タケノコ、ワラビ、ウド…春野菜が続々 JA水郷つくば「さんふれ霞ヶ浦店」

【田中めぐみ】丸い外観が特徴的なJA水郷つくば(本店土浦市)の直売所、サンフレッシュ霞ヶ浦店(かすみがうら市深谷)。朝8時、スタッフの酒井貴さん(65)が店を開けながら迎えてくれた。酒井さんは主に移動販売を担当し、かすみがうら地区の下大津、牛渡、佐賀、美並、安飾、志士庫のそれぞれの地域を隔週ごとに車で回り移動販売を行っている。元設計士、定年退職してからもう少し働きたいとJA直売所のスタッフとして再就職した。直売所で働いて4年。移動販売では主におやつのお菓子の売れ行きが好調で、お客さんは買い物を楽しみにしてくれているのがうれしいという。酒井さんのお勧めは今が旬の春野菜だ。

スタッフの酒井貴さん(上段左)、朝掘りタケノコを品出しする生産者(上段右)、ワラビを品出しする小泉たか子さん(下段左)、葉玉ネギの食べ方について説明する桜井信雄さん(下段右)、

話していると「朝掘りのタケノコだよー」とたくさんのタケノコが運ばれてきた。「ああ、重い」。ずっしりとした大きなタケノコ。値段はなんと250円から400円ほどだ。「わあ、大きいね」「安いねえ」、スタッフやお客さんから次々に声が上がる。「あくはどうしたらいいの」、「ぬかをサービスで付けるよ」、「縦に切ると皮が向きやすいよ。味噌汁とてんぷらはあく抜きしなくてもいいよ」、「穂先が黄色いのがいいのよ」と生産者。直売所のスタッフ、お客さん、春の恵みを囲んでみんなが笑顔だ。

「ワラビもきたよー」と声が掛かり、見ると穂先のくるくるぴんとした新鮮なワラビ。この日はお客さんの試食会があるとのことで、「もっとワラビ持ってこないと売れちゃうよ」、「もっと持ってこようか」と生産者同士でやりとりする。ワラビの生産者小泉たか子さんのお勧めは、あく抜きしたワラビを3センチほどに切ってめんつゆに漬けた漬物風。粘りがあるのでニンジンやするめなどを合わせて松前漬けにするのもいいという。なるほど確かにおいしそうだ。

桜井信雄さんは葉玉ネギとニラの生産者。葉玉ネギも今が旬。短い時期だけ食べられる野菜だ。食べ方を聞くと「葉玉ネギは葉から玉ネギの部分まで全部食べられるよ。油味噌炒めがお勧め」と話してくれた。食べやすく切った葉玉ネギを油で炒め、砂糖、味噌、醤油などで味付けする調理法だそう。知らなかった。買って帰って作ってみたところ、これがおいしい。新玉ネギのみずみずしい甘みと青い葉のよい香りが、油と味噌によく合う。

カブを品出ししていたのは生産者の石島貞良さん(82)。「いいカブができたと思いますよ。ちょっと寒かったかなと思ったけど育ちがいい」と明るい笑顔がこぼれる。「生涯現役。毎日一生懸命働いて、また明日、また明日と一日一日頑張っています」

春野菜のコーナーをじっくり真剣に見ていた押野清さん(67)は家族のためにウドを買いに来たという。妻の好物だそうだ。「ここには週に1回ほど買い物に来る。葉っぱはてんぷらに、茎は酢味噌にするとおいしい。なんといっても新鮮なものがそろっています」と、話してくれた。

生産者の石島貞良さん(左)、ウドを選ぶ押野清さん

サンフレッシュ霞ヶ浦店

住所▽かすみがうら市深谷3467-4

電話▽029‐897-0682

営業時間▽午前9時~午後6時(4月~9月)、午前9時~午後5時30分(10月~3月)

定休日▽なし(お盆・年末年始は休み)

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これまでは「市外の中学校など」 11日つくば市竹園、つくばカピオで開かれた同市主催の「二十歳の集い」で、参加対象の新成人にあらかじめ送付される招待状(入場券付き案内状)の出身中学校に今年初めて、「つくば特別支援学校」の学校名が記載された。市内にある市立や県立、私立の18中学校と並んで記載された。市によると、これまで同支援学校出身者は、対象者を限定しない「市外の中学校など」に含まれていたという。今年から学校名を明記した理由について市は、「『特別支援学校の卒業生が参加していいのか分からない』という市民の声に応えた」と説明している。 同市の式典は、出身中学校別に午前と午後に分かれて開催される。つくば特別支援学校の学校名は市のホームページなどにも、午前の部に他の中学校の学校名と並んで記載された。 会場では例年同様、身障者など専用駐車場の設置や筆談対応、車いすの貸し出し、事前連絡を条件とした介助者の式典同行を認めるなどの合理的配慮を実施した。 「ちゃんと存在している」 式典に参加した、つくば特別支援学校卒業生の梅山樂さん(19)の母、恵子さんは、「出身校として学校名が記載されたことで、『ちゃんと存在している』とみんなに認められた気持ちになり、うれしい気持ちになった。子どものころに交流してきた地元中学の同級生が声を掛けてくれ、覚えていてくれたのがとてもうれしかったし、お互いに立派になっていたことにも感動した。これから先、子どもが親から離れて、自分で何かを選び、希望していけるといいと思っている」と話した。 同じく式典に参加した五十嵐心音さん(19)の母親で、会場に付き添った純子さんは「体調を崩した時期もあった中で二十歳を迎えることができ、親としてもひと段落という思いがある。感慨深い」と語った。 根本侑弥さん(19)の父親、隆行さんは「あっという間の20年。何度も入退院を繰り返してきた。よく元気でこの日を迎えてくれた」と笑顔を見せた。母親の希美子さんは、出身校として「つくば特別支援学校」が記載されたことについて「車いすでも式典に参加しやすくなった。自分が通っていた学校名が記載されていなかったとしたら、行きにくさを感じる人もいたかもしれない」とした上で、「市主催の式典に出れられることで、地域の中に障害のある子どもがいるんだと知ってもらえると思うし、子どもの頃に交流していたことを思い出してくれるかもしれない。とても意義あることだと思う」と話した。 五十嵐立青市長は「特別支援学校の卒業生も大切な同じ仲間であり、市民の一人。皆さんと一緒にお祝いできることが大切。前に進んでいくきっかけの日にしたい」とコメントした。 つくば特別支援学校では毎年、市主催の成人式とは別に、卒業生を対象とした「成人を祝う会」を開いている。今年は1月17日に同校で開催し、16人の卒業生が参加する予定だ。(柴田大輔)