日曜日, 11月 8, 2026
ホームつくば【シルバー団地の挑戦】12 若い世代の参加が鍵 自治会存続に向け住民アンケート

【シルバー団地の挑戦】12 若い世代の参加が鍵 自治会存続に向け住民アンケート

【橋立多美】超高齢化社会の今、高度成長期に建てられた住宅団地や大型の分譲マンションの住民が一斉に老い、自治会が岐路に立たされている。高齢化による活力の低下や加入者の減少、活動をけん引する役員の担い手と後継者不足などで継続が難しくなり、解散した自治会もある。また独り暮らし高齢者が増えたことで安否確認や空き家問題など、自治会は新たな課題に応じた活動に迫られている。

入居開始から40年、つくば市茎崎地区の森の里自治会は住民の2人に1人が高齢者という深刻な高齢化に直面している。昨年6月には「高齢化に伴う自治会運営等に関する検討委員会」を設置して打開策を探ることにした。委員は11人で構成され、佐藤文信さん(68)が委員長に就いた。

検討課題の解決には住民のニーズを知ることからと11月に会員全世帯(1067世帯)を対象にアンケート調査を実施した。調査は選択方式で回答する13の設問のほか、自由に意見を記載する欄を設けた。463世帯(43・4%)から回答を得て集計と分析を行い、年頭に「答申及び意見書」を自治会に提出。このほど同文書が住民に公表された。

文書は自治会運営の維持について、冒頭で街区委員(町内会では班長に相当)対策を揚げている。輪番制の街区委員が各部会に属する一方で、担当街区の会費や寄付金集めなどの役割まで担っているが、高齢で負担が増していることから軽減を提案。軽減されれば脱会の防止策にもなると記述する。同じように役員も役割の見直しと人員の削減を求めている。その他、体力を必要とする夏まつりの準備作業に外部組織を活用する案や、自治会活動を側面から支える自主的な住民組織「コミュニティー委員会」の検討などが盛り込まれた。

世代間を切れ目なくつなぐ活動を

委員たちの意見を集約した最終章の「課題の解決に向けて」では、高齢化対策の特効薬はないとしつつ、子育て中の若い世代を呼び込むことが自治会活性化の鍵を握ると述べる。時間はかかるが、空き家のリノベーションや空き地を利活用して子育て環境を整えることで、若い世代の入居を促そうとするものだ。

さらに「高齢者向けのイベントや事業が多い。子育て世代にも目を向けて」の意見が多く寄せられたこともあり、生活に密着した防災訓練など家族で参加できるイベントや活動の実行を提言。世代間を切れ目なくつなぐことで、住民間の交流と自治会本来の助け合いが生まれるとした上で、「高齢化対策はこの辺りからスタートしてはどうか」と結ばれている。

森の里自治会は3月24日に定期総会を開く。次年度自治会長に立候補して無投票当選が決まった現自治会長の倉本茂樹さん(76)は「2019年度の活動及び予算は、答申の中から実行に移せるものを(優先したい)と考えている。総会で会員の皆さんの理解を得たい」と話す。

調査をまとめた佐藤文信さんの話 意見書で触れたが、自治会の存続には若い世代との融合が欠かせないと思う。そのための仕掛けが重要で、ITを使いこなす若手に自治会の情報発信を任せるなど、時代に即した活動を展開することで人材の幅も広がる。また、多様化する住民の要望に応えるには女性たちの行動力がモノをいう。だが回答者が世帯主に偏り、潜在している女性たちの意見を拾い上げることができなかった。手だてを考えるべきだった。

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