火曜日, 11月 24, 2020
ホーム スポーツ 稀勢の里、郷土のファンに感謝 牛久

稀勢の里、郷土のファンに感謝 牛久

【崎山勝功】大相撲を引退した荒磯親方=元横綱・稀勢の里=(32)は18日、出身地の牛久市牛久町、エスカード牛久で開かれた「稀勢の里関郷土後援会 感謝のつどい」(同後援会主催)に引退後初めて出席し、後援会員ら約420人のファンに感謝の意を伝えた。

荒磯親方はスーツ姿で登壇し「力士人生の17年間、郷土後援会ができて約15年間、大変お世話になりました。苦しいとき、つらいときもたくさん応援していただき、国技館にもたくさん足を運んでいただき本当に力になりました」と振り返った。その上で「苦しかったことやうれしかったことを後輩に伝えていけたら。次世代の力士のために尽力します」と、今後は後進の指導に力を入れることを改めて表明した。

商店主ら3000枚のメッセージ手渡す

集いでは、牛久・龍ケ崎両市民らが感謝の言葉を記した名刺大のメッセージカード約3000枚が荒磯親方に手渡された。和菓子店「手作処かっぱ本舗」(牛久市田宮町)の村松慎次さん(50)が企画した。「稀綱祭(きずなまつり)」と題して、両市の商店主有志らが2月1日から約2週間、各店の店頭などでメッセージを集めた。

村松さんは「横綱がいてこそ龍ケ崎・牛久がクローズアップされた」と話し、参加した喫茶店「サイトウコーヒー」(同市南)の斉藤孝司さん(45)は「お客さんが『ぜひ書かせてください』と書いてくれた。うれしかった」と振り返った。サツマイモ菓子専門店「芋千」(同市南)の冨岡大晃(ひろあき)さん(38)は「店先でいろいろな方に書いてもらったけど、小さいお子さまからおじいちゃんまで、皆(稀勢の里が)大好きだったんだな、絆を感じた」と述べた。

市民の感謝の言葉が書かれたメッセージカードについて話す「稀綱祭(きずなまつり)」の牛久・龍ケ崎両市の商店主有志=同

荒磯親方は龍ケ崎市立松葉小学校出身。2年生のとき担任だった、牛久市立牛久第二小の鶴巻幸子校長(60)は、牛久二小の児童345人のメッセージカードを手渡した。鶴巻校長は「元気が良かったから、何か大物になると思った」と当時を振り返り「けがをしない強い力士を育てるとの言葉通り、先輩や親方への恩返しも込めて頑張ってくれると思う」と語った。

児童からのメッセージカードを手渡す、牛久市立牛久第二小学校の鶴巻幸子校長=同

集いでは大勢の地元ファンのサインや写真撮影にも応じた。サインをもらった女性は「『ありがとうございます』と言うのが精一杯だった。これからも変わらず応援していきたい」と話した。

同後援会応援団長の石渡昇さん(67)は「けがに負けない力士を育てていただきたい。(日本相撲協会の)理事、理事長になって、100年先の大相撲の発展を願っている」と新たな期待を寄せた。その上で新しい相撲部屋の場所について「牛久、龍ケ崎、つくばなど考えてもらえれば」と希望を話した。

郷土後援会のオレンジ色の法被(はっぴ)にサインを書く荒磯親方=同

➡稀勢の里の関連記事はこちら

スポンサー

LATEST

つくばFCレディース、なでしこリーグ2部に加入の方針

【崎山勝功】女子サッカー、つくばFCレディース(事務局・つくば市稲岡)の石川慎之助代表は22日、なでしこチャレンジリーグEAST(イースト)の今季最終戦を終えての観客あいさつで、来年秋から発足する女子プロサッカーリーグ「WE(ウィー)リーグ」参戦をめざし、まずは全国リーグのなでしこ2部リーグに加入する方針を示した。 現在は3部相当のチャレンジリーグ所属のつくばだが、WEリーグのスタートに伴うリーグ再編で、「希望すれば、なでしこ2部には上がれる」(石川代表)状況という。取材に石川代表は、なでしこ2部入りには「改めて年会費と入会金が必要。リーグの年会費がトータルで1000万円ほど増える。それをどうねん出していくかがクラブの課題になる」と語った。 WEリーグは、2021年秋から参加11チームで発足する女子プロサッカーリーグ。日本の女子サッカー界ではこれまで、アマチュアリーグのなでしこ1部リーグが最高峰扱いだったが、WEリーグがなでしこリーグの上位に位置付けられる。 10月15日時点で、WEリーグにはなでしこ1部リーグ所属の日テレ・東京ヴェルディベレーザ(東京都)など計11チームの参入が承認された。これに伴いなでしこリーグは、これまでの「1部・2部・チャレンジリーグ」から、1部・2部に再編される案が出ており、加盟チームの大幅な入れ替えが起きると予想されている。 ホームゲーム最終戦は0-4で完敗 リーグ5位

夜空を埋めるスカイランタン つくばJC演出のクライマックス

【相澤冬樹】クライマックスは最後にやってくる―つくば青年会議所(JC、神田哲志理事長)の「つくばの夜空に輝きを」が22日、つくば市小田の小田城跡歴史ひろばで開かれた。市内全域から集まった100組以上の親子が、思い思いの祈りや願いを込めたスカイランタンを放って、深まる秋の夜空に浮かべた。 イベントは、つくばで初めての企画。参加者が願いや絵画を描き込んだランタンの中に、電飾と風船を仕込んで夜空に放出するスタイルで行われた。風船はヘリウムガス入りだが、手元の紐で結んで会場外へは飛んでいかないようにした。 1月-12月を事業年度とするJCにとって、春先からコロナ禍に見舞われた20年度はつらい展開となった。まつりつくばをはじめとするイベントの中止が相次ぐ一方、善後策を協議しようにも対面での会議や相談もままならない状況。やっと11月になってめぐってきたこのイベントは「最後のチャンス」となった。 感染対策から「密」になりやすい研究学園地区での開催を避け、参加者間の距離がとれる広い会場を探して、同歴史ひろばを選定。開催が決まっても、事前の広報は行えず小学校を通じ親子100組限定で募集をかけるなど慎重に進めた。しかし、応募は1日で所定数に達してしまう反響ぶりだったという。 神田理事長は「こういう機会だからこそ周辺地区での開催に目を向けられたし、親子して1日を楽しむイベントを待望していたことも分かった」と会場で陣頭指揮に当たった。 コロナの終息を願うランタンを作ったつくば市の姉妹=同

創作紙芝居「花火物語」を初披露 土浦の石原さん、締めは神龍寺で

【池田充雄】土浦市自慢の花火「全国花火競技大会」を紹介する創作紙芝居が、同市内外を巡回する形で開かれている。21日に土浦駅前うらら大屋根広場で開催のイベントを皮切りに、12月まで4カ所での上演が予定されている。 土浦市の壽(ことぶき)ちんどん宣伝社座長、石原之壽さん(61)による街頭紙芝居活動。21日の子ども広場イベント「つちうら駄菓子屋楽校」のステージでは、マジックや腹話術、ちんどんショーなどが繰り広げられるなか、「土浦花火物語」が初披露された。 土浦が誇る「土浦全国花火競技大会」を紹介する。大会の歴史や概容のほか、見どころになっているワイドスターマイン「土浦花火づくし」や日本3大花火と並び称される新潟・長岡や秋田・大曲の大会との関係など、幅広い内容を会場に集まった親子連れに熱く語りかけた。 作品の構想は以前からあったが、コロナ禍を契機にこの春から本格的に取り組んだ。「今年の花火大会は開催できそうにないなと感じ、だったら自分が紙芝居で打ち上げようと作り始めた。周りを見て自分にできることをするという姿勢をコロナに気付かせてもらった」という。作画の上渕翔さんはじめ、花火鑑賞士の小泉裕司さん、土浦ケーブルテレビの花火中継で解説を務めた湯原洋一さんなど、大勢の大会関係者の協力で完成させた。 つちうら駄菓子屋楽校で、子どもたちを引き連れて練り歩くちんどん隊=21日、土浦市大和町 「今日もコロナの影響で難しさがあったが、大勢の人が来てくれてよかった。今の時代、私たちのような活動が必要ではないかと思う。昭和から平成、令和になりアナログからデジタルへと環境も大きく変わってきた中で、人と人がリアルに出会い、学び楽しむことの重要性を感じている」と石原さん。「私自身も人が集まってくれる喜びが大きくて活動している。土浦の中で楽しさや元気を創造する大きな磁石になりたい」とも話す。

山中ブルーふたたび つくば美術館で30年ぶり個展

【相澤冬樹】独特の深い青「山中ブルー」で、抽象画壇に新境地を開いた山中宣明さん(68)=二科茨城支部長=が25日から、つくば市吾妻の県つくば美術館で30年ぶりの個展「残響reverberation(リヴァーバレイション)」を開く。ほぼこの30年間の画業で制作された作品約100点を準備、同市東のアトリエと美術館を往復しながら「色彩のキャンバスから音の余韻を感じ取ってもらえるよう」な展示の構想を練っている。 「西洋的な心象風景とは異なる、自分にとっての抽象画を模索してきた」という山中さんの制作スタイルは独特だ。アトリエには数百枚のCDがあり、下塗りにマイルス・デイビス、イメージを深めるのに武満徹などの音楽をかけながら、それらとコラボレーションをするかのように作品を生み出してきた。 音に色彩が見える音楽家がいるように、色彩から音が聞こえてくる絵画との交感。「絵を見終わったとき、残響のように余韻が聞こえてくる」は作家生活を通じて目指した境地であり、今回の個展のタイトルとなった。 そのなかで「青」の発見もあった。「染料や絵の具、下塗りの仕方を含め、色の出し方は一定していないが、重ね塗りをしているうちに同じトーンの青に行き当たる。一言でいえば深い青で、落ち着きがあるが決してマンネリとはならない」。この「山中ブルー」で2004年の二科展総理大臣賞など受賞歴を重ねた。 出展作「An-anonym」 つくばでの個展は、つくば美術館開館の1991年に1回目を開催して以来30年ぶり。この間、県や同市の巡回展、グループ展への出展はあったものの、今回のように300号(約2×3メートル)、500号(約4×5メートル)の大作が並ぶ機会は貴重。過去の二科展出品作をはじめ、約100点が展示される。