日曜日, 11月 8, 2026
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認知症は予防できる! 筑波大の内田准教授が早期発見の検査法開発 普及へ

【田中めぐみ】認知症は予防できるという。筑波大学医学医療系の内田和彦准教授らのグループが、簡単な血液検査によって軽度認知障害(MCI)のリスクが判定できることを発見した。この検査法は内田准教授が社長を務める同大発ベンチャーMCBI(つくば市吾妻)で実用化、全国の医療機関で検査が可能になった。

検査は7㏄の採血のみで、2~3週間で結果が出る。判別精度は90%。健康保険適用外の自費診療で料金は2万円ほど。内田准教授は認知症の予防につなげる新しい検査法として普及させたい考えだ。

軽度認知障害は、もの忘れが目立つなど認知機能の低下はあるものの、日常生活には支障が出ていない状態で、認知症の前段階を指す。軽度認知障害の約40%が4年後に認知症を発症するといわれており、要注意の段階だ。しかし定期的に血液検査を行い、早い段階で発見できれば、生活習慣の改善で回復が可能だという。

3種類のタンパク質濃度を検査

アルツハイマー型認知症は、アミロイドβ(ベータ)タンパク質という物質が脳内に蓄積し、正常な神経細胞に障害を与えることで発症すると考えられている。アミロイドβは誰の脳にも存在するが、蓄積しないよう排出する機能が備わっている。

認知症を発症する人は排出機能が低下しており、徐々にアミロイドβが脳内に蓄積される。排出には3種類のタンパク質が必要だが、軽度認知障害の人は、この除去に働く3種類の血中量が健常者に比べて低く、排出機能低下につながっていると考えられている。血液検査ではアミロイドβを排出に関わる3種類のたんぱく質の血中量を測ることで。軽度認知障害のリスクを判定するという。(上図参照)

内田和彦准教授(筑波大学医学医療系)

予防や治療について、内田准教授に話を聞いた。

治療は生活習慣病と同じ

―どういった場合に検査をすればよいでしょうか。

内田 日常生活に支障がなくても、物忘れが多い、言葉が出てきにくいなど、本人やご家族が少しでも気になったら専門医に受診するとよいでしょう。全国1300件以上の医療機関で検査が受けられます。早期発見すれば予防効果も高いです。

―検査で軽度認知障害のリスクがあると分かったらどうしたらよいでしょうか。

内田 リスクがあると分かっても怖がる必要はありません。予防ができるので回復のチャンスです。軽度認知障害の治療は生活習慣病の治療と同じです。中年期では生活習慣の改善が大切で、特に運動は効果があります。食事は高タンパクで良質の脂質を取ること。また、良質な睡眠を充分に取ることも大事です。高血圧や糖尿病の人はきちんと治療をし、コントロールします。適正体重を維持することも必要です。

65歳以上の高齢期はしっかり食べて栄養を取り、仕事を辞めても社会との接点をなくさないことが大切。筋トレやウォーキングなどの有酸素運動も重要です。エレベーターを使わずに階段を使って移動するのもいいでしょう。

―軽度認知障害の治療はどのようなものでしょう。

内田 治療というと薬と思われがちですが、治療は薬だけではありません。食事療法、運動療法、芸術療法、すべてが治療です。物を見て絵を描く、粘土で造形する、歌を歌う、脳トレ、ダンスなども効果があります。また、緑茶を飲む習慣がある人も認知症を発症しにくいという報告もあります。

―今後の研究の展望は。

内田 より多くの症例を用いて臨床研究していきます。また、運動と抹茶を飲むことの継続がどのような効果をもたらすのか、血液検査と合わせて研究していく予定です。筑波大学では軽度認知障害と診断された人たちを対象に「認知力アップデイケア」というプログラムを設けています。またMCBIでは「頭のかんたん健康チェック」というイベントも開催しており、抹茶を飲んで認知症予防する臨床研究のご案内をしています。興味のある方はぜひ参加していただきたいと思います。

◆認知症予防セミナー「頭のかんたん健康チェック~抹茶で認知症予防しませんか?~」は2月、取手・守谷地区で開催。▽19日午前10時~12時=取手市福祉交流センター▽22日午前10~12時=サンシャイン・ヴィラ守谷倶楽夢。参加は無料。楽しく簡単に誰でもできる認知症予防チェックと講演のほか個別相談会も行われる。問い合わせは電話029-899-4431(MCBI)https://mcbi.co.jp/

◆筑波大学附属病院 認知力アップデイケアのホームページはhttp://www.tsukuba-psychiatry.com/dc/

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