【崎山勝功】成人の日を前に、陸上自衛隊霞ケ浦駐屯地(土浦市右籾)で11日、新成人となった自衛官ら38人が出席して成人式が催された。新成人を代表して岩瀬雄二朗陸士長(20)が「多様な任務を完遂できる隊員となるよう若さと情熱を持ってまい進していく覚悟」と答辞を述べた。
新成人は、約300人の先輩隊員や保護者らを前に一人ひとり壇上に立ち「自分のできることを精一杯努力して頑張っていきたい」「今まで助けていただいた方々への感謝を胸に自衛官としてまい進します」などとそれぞれ抱負を述べた。
同駐屯地司令の權藤三千蔵陸将は「高い志を持ち続け、常に感謝の気持ちを忘れず、輝かしい明日を信じて日々精進することを祈念する」と訓示した。
式典後、新成人を囲んでの会食が行われたほか、今年からの新企画として新成人が庁舎の車寄せ屋根の上で面白いアピールをする「新成人の主張」を行った。「自分は栃木県出身なので餃子を200個食べたい」「自分には彼女がいません。誰か紹介してください」などとアピールをして、先輩隊員たちの笑いを誘った。
土浦市出身の新成人、関口達人陸士長(20)は、高校時代は音楽の専門学校への進学を目指していたが「今まで親に迷惑を掛けていたので自分でお金を稼ぎたかった」と父親と同じ自衛隊に入隊した。「(災害派遣現場などでは)自衛官としてキビキビと動きたい。一般の人を励ます存在でありたい」と語った。
千葉県出身の石井愛美(あみ)1等陸士(20)は、人を助ける仕事に憧れを抱き、東日本大震災での自衛隊の活躍をテレビで見て自衛官になった。「毎日が充実している。一つの任務を皆で成し遂げ、達成することにやりがいを感じる」と語り、「自覚と責任を持って自分の目標を達成していきたい。定年まで勤め上げたい」と成人の抱負を述べた。