ホーム つくば 介護者が胸の内明かせる場所に つくばの支援カフェ「茶にすっぺ」

介護者が胸の内明かせる場所に つくばの支援カフェ「茶にすっぺ」

【池田充雄】在宅介護者支援カフェ「茶にすっぺ」は、在宅ケアにかかわる人たちが悩みを話し合ったり、さまざまな知識や情報を共有したりできる場所だ。2018年4月から「つくば草の根はりきゅう院」の小池栄治さん、容子さん夫妻が、つくば市大角豆の同院で毎週火曜日午後1~3時に開いている。

栄治さんは治療活動を通じて、多くの人が家族の介護で大変な思いをしている現状を知り、心を痛めてきた。「先が見えない中で日々の介護に行き詰まり、悩んでいる介護者が大勢いる。そういう人たちが外へ出て、胸の内を明かせる場所が身近なところに必要だと思った」

医師や看護師が協力

在宅ケアの可能性について話す室生さん

この活動には医師の室生勝さん、看護師の方波見柳子さんも協力。医療や介護に関する参加者の幅広い相談に応じると同時に、高齢者や家族がより健康で生き生きと暮らせるような健康管理の話や、身近な暮らしの話題なども提供している。

「そのときの流れでいろんな話をとりとめなくしたり、だれかの悩みに皆で知恵を出し合ったり。気軽に集まってゆったりとした時間を過ごし、帰りはニコニコして帰ってもらえるとうれしい」と方波見さん。

室生さんはNEWSつくばでもコラム「地域包括ケア」を連載しており、この問題を早くから考えてきた一人。「介護事業者が提供するサービスにも、市の高齢者福祉計画でも、家族介護者の日常を支える支援は少ない。認知症の患者や家族のためのオレンジカフェは普及してきたが、介護でも同じような支え合いの場が必要と考えていた」

小池さん夫妻に介護者支援カフェの開催を勧めたのも室生さんだ。同院では毎月第3日曜日に農産物などのコミュニティマーケット「まめいち」を開いているため、地域に受け入れられやすいと考えた。

各地に広がり「選べるようになれば」

いま、こうした活動は各地で広がりを見せている。会場は福祉施設や公民館が一般的だが、「茶にすっぺ」のような民家の縁側的な場所も少なくないし、街中の空き店舗などを活用した例もある。地域住民のためのコミュニティスペースもあちこちで生まれており、たとえばウエルシア薬局が一部の店舗(つくば桜店、つくば豊里店ほか)に備えている「ウエルカフェ」は、介護予防や介護相談をはじめさまざまな地域貢献活動に無料で開放されている。

筑波学院大(つくば市吾妻)内のレストラン「カフェ・ド・グルマン」でも、1月24日に第1回の介護者支援カフェを開く予定だ。参加自由。

小池さんは「個性あるいろんな場所ができ、通いやすさや好みで選べるようになるといい。行けばだれかがいるという安心感のためには、とにかく続けることが大事。私たちも、これだけお金をかけずコンパクトにできるんだよという例を示し続けたい」と語っている。

▷つくば草の根はりきゅう院=http://kusanone298.com/
▷カフェ・ド・グルマン=http://gourmandtg.web.fc2.com/

スポンサー

LATEST

プライベート花火 土浦市が打ち上げを応援

【鈴木宏子】コロナ禍で花火大会の中止が全国で相次ぎ、花火業者が苦境に立たされている中、花火のまち土浦市が、プライベート花火の打ち上げを応援する企画を検討している。 プライベート花火は、誕生日、プロポーズ時、結婚記念日、命日などに、花火師が個人やグループなどのために打ち上げる本格的な花火。 土浦市では日本三大花火の一つ、土浦全国花火競技大会が開かれていることから、大会を支えてくれている全国の花火師たちを応援しようという取り組みだ。 応援方法は、同大会実行委員会(事務局・土浦市)のホームぺージで、プライベート花火の打ち上げを実施している花火業者を紹介してPRしたり、花火の種類や料金などの情報を提供することなどを検討している。 打ち上げの際、保安距離を確保したり、許認可が必要になる場合があるため、打ち上げ場所確保のお手伝いをしたり、他市や他県の業者が花火玉を提供し、別の業者が市内で打ち上げる場合の支援なども検討している。 市花火対策室によると、現在、花火業者の情報を集めているところで、8月ごろまでにホームぺージに掲載できるようにしたいという。

新品種導入も推奨 イネ縞葉枯病対策で県

【山崎実】つくば市や筑西市など県南、県西の一部地域で発生が多くみられるイネ縞葉枯(しまはがれ)病対策として茨城県は、従来からの薬剤散布などによる防除対策に加え、水稲新品種の「にじのきらめき」や「ふくまるSL」などの抵抗性品種の導入を進めていく。 イネ縞葉枯病は、体長3~4ミリの害虫ヒメトビウンカに媒介されるウイルス病で、発病すると生育不良となり、イネが実らなくなって減収となる。 県は保毒虫率(ウイルスを持った虫の割合)5%以上を薬剤防除の目安にしている。県南、県西地域のつくば市や筑西市などで行った調査では、一部地域でいずれも5%を超え、次作でも多発可能性が高いことから、抜本的な対策が必要とされていた。 この問題は県議会第2回定例会でも議論に上り、県は①育苗期や生育期間中の薬剤散布②収穫後の田起こしや畝(うね)の雑草除去③抵抗性品種への転換ーの具体策を提示した。今後は防除対策が地域全体の取り組みとして行われるよう、薬剤散布や田起こし、雑草除去など複数の対策を組み合わせて行う従来の方法と、抵抗性品種への転換の2つの方法について効果を検証し、多発地域を指導していく考えを明らかにした。 特に抵抗性品種の導入は、栃木県や埼玉県で効果があったとされ、県も有効な被害軽減策と位置付けている。 農研機構が育成した「にじのきらめき」は「コシヒカリ」よりやや遅い収穫期の品種で、倒れにくく、収量も多い。縞葉枯病に抵抗性で、高温でもよく実り、コメの外観品質が良く「コシヒカリ」と同等のおいしさ。ブランド米に並ぶ食味と安定多収性で、外食・中食用途への利用が期待されている。

筑波山・霞ケ浦を稼げる観光地へ 遊べる旅行企画など募集

【山崎実】茨城県は、筑波山・霞ケ浦広域エリア観光連携促進事業を2018年度から3カ年計画で進めている。現在、両地域の観光資源を生かした「土産品・グルメ」「アクティビティーコンテンツ」の新商品開発プランを募集している。 観光連携の新たな魅力創出と、稼げる観光地域づくり促進が狙いで、選定されたプランには補助金の交付、販売支援などが行われる。 募集は▽新たな定番商品の開発▽アクティビティー(遊べる)ツアープログラム企画の開発ーの2部門。定番商品の開発では、観光目的の大きな要因である「食(グルメ)」、地域を代表する新たな「土産品」を募集する。既存商品の味やデザイン、パッケージなどに工夫・改良を加えたものも応募可能とする。採択は4件程度を予定し最大補助額は75万円。 アクティビティー・ツアープログラム企画開発部門は、アウトドア層を対象に、地域の観光資源を活用した新たな「ツアープログラム」を募集する。採択は2件程度で最大補助額は50万円。 応募資格は新商品の企画・開発をめざす個人、法人、グループなど。「土産品・グルメ」提案部門は県内に事業所をもっていることが条件だが、アウトドア層向けの企画開発の提案は、事業所の所在地は問わない。 応募締め切りは8月21日。同月下旬に書類審査、9月にプレゼンテーション審査を行い、商品開発を実施。来年2月に成果報告会を予定している。

個別テントなど備蓄へ 土浦市がコロナ対応避難所指針

【鈴木宏子】新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、災害発生時に避難所での集団感染を防ごうと、土浦市は新たに「新型コロナウイルス等感染症対応避難所運営指針」を策定した。6日開かれた定例記者会見で安藤真理子市長が発表した。避難所となる体育館で使用する個別テントなどを新たに備蓄する方針で、7月に開く臨時議会に諮るという。 運営指針は、避難所での「密」を防ぐため①車中泊や親せき、友人宅などに避難する分散避難を推奨する②小中学校の体育館以外に校舎の教室や公共施設、民間施設を有効活用して避難スペースを確保する③避難所では消毒や換気など感染防止対策を実施するーの3つが柱。 分散避難の推奨では、車中泊が増えることが予想されるため、避難所となっていてトイレや水が確保できる学校校庭や公園などに車中泊に適した場所を確保する。 避難スペースの確保は、小中学校の教室や公民館、保健センターなど公共施設の活用のほか、災害協定を締結している民間企業や、個室のある民間宿泊施設などとも調整する。 避難所の感染防止対策は、一般避難者向けのスペースのほかに、熱があるなど体調不良者向けの部屋と、高齢者や障害者など要配慮者向けの部屋などを別々に用意する。個別テントや間仕切り用のパーテーションなどを備蓄し、不足した場合は段ボールで代用する。すでに備蓄しているマスクや消毒液、ビニール手袋、非接触型体温計の備蓄量をさらに増やす。 運営面の感染防止対策は、避難者の体温や健康状態を確認する、消毒液などを設置する、避難者同士は2メートルの間隔を確保する、換気のため1時間に1回程度、2方向の窓を10分間開ける、手すりなどは1時間に1回程度を目安に消毒するーなどを定めている。
おすすめ