【崎山勝功】女子サッカー・なでしこチャレンジリーグ(3部相当)のリーグ入れ替え戦第2節が15日、つくば市山木のセキショウチャレンジスタジアムで行われ、つくばFCレディース(つくば市)は、関東女子サッカー2部リーグに所属の群馬FCホワイトスター(群馬県前橋市)と対戦。延長戦とPK戦の末につくばFCレディースが勝利を収め、同リーグの残留を決めた。
つくばFCレディースが同リーグ入れ替え戦の対象になるのは2015年から今年も含め4年連続で、今後は「リーグ入れ替え戦の対象にならないチーム体制作り」が急務となる。
つくばFCレディースは、前半はこう着状態が続いたものの、前半37分にMF亀井祐美がペナルティーキック(PK)で先制点を決めた。亀井の先制点で勢いづいたつくばFCは、後半33分にMF中山慶子が2点目を決め2-0とリードした。群馬が巻き返しを図るが、GK中橋まりなが中心となって粘り強い守備でゴール前を守りきり試合終了。9日に行われたリーグ入れ替え戦第1節で群馬が1勝したため、双方とも1勝1敗により前半10分、後半10分の計20分の延長戦を行った。
延長戦では前後半ともに双方とも得点を得られないこう着状態が続いたため、PK戦に突入。PK戦では5本のシュートのうち、先攻の群馬が2本しか成功しなかったが、後攻のつくばFCが3本成功したため、つくばFCが3-2で勝利し、リーグ残留を決めた。
先制点を決めた亀井は「全部試合の流れをこっちに持ってきた」と試合を振り返りつつ、4年連続でリーグ入れ替え戦の対象になった点に関しては「気持ち的には今回の入れ替え戦4回目が一番きつかったけど、リーグに残留できたのは良かった。来年はリーグ2部昇格争いに行けるよう頑張りたい」と語った。
試合を無失点に抑えた中橋は「無失点で終われる試合が少なかったので、無失点で終われて良かった」と感慨深げに話した。その上で中橋は「今シーズンは失点数が多かったので、来年は失点を半分以下にしたい」と来年シーズンに向けた抱負を述べた。
PK戦でシュートに成功したDF川原布紗子は「『最後に気持ちが強いほうが勝つ』というのを3年間の経験で学んだので、第2節での勝利を取り返せたと思う。来年もまたチャレンジリーグの舞台で戦えるので、一戦一戦を頑張りたい」と語った。
試合会場には観客606人(主催者発表)が駆け付け、観客らはつくばFCレディースのリーグ残留が決まったのを見届けると、選手たちとハイタッチして喜びを分かち合った。つくばFCの石川慎之助代表は「最後まで一緒に戦っていただいたサポーターの皆さまに感謝の気持ちで一杯」と述べた。その上で「シーズン入りする前にチーム作りをきちんとやるべきかなと思う。何年も連続して入れ替え戦の対象になっているのはフロントの責任もある」との考えを示し、来季は入れ替え戦の対象にならないようにチーム体制を強化する方針を明らかにした。