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車いすのまま着付けできます お出かけにフィット、つくばの着物工房

【川端舞】車いすだと着物を着るのは難しい―との常識を覆す着物工房が2月、つくば市天久保に店舗兼スタジオをオープンした。楽着物工房「明日櫻」(朝倉早苗社長)で、同市の補助金を使ってトイレに手すりを設置するなどし、誰でも気軽に来られるようにしたという。 着付けには長時間立っている必要があるからと、着物をあきらめていた車いす利用者も多い。「車いすに乗ったまま着物を着られる」という宣伝を見て、この日店舗を訪れた川島映利奈さんもそんなひとり。「一回は車いすから降りる必要があるのだろう」と半信半疑だったという。 明日櫻の朝倉さんが、電動車いすに乗った川島さんに「ジャンパーだけ脱いでもらえれば、あとの服はそのままでいいですよ」と話しかける。短時間で着られるように開発された着物の説明をしながら、あっという間に川島さんを着付けていく。 一般の着物を上下2ピースに分けた作りで、下半身は巻きスカートの要領でマジックテープを留めるだけ。上半身は背中側が開いており、体の正面で腕を通し、背中側のファスナーで留めるため、車いすに乗ったまま無理なく着付けできる。背中側のファスナーで留める構造は特許を取得している。介助者と一緒に来店した川島さんだが、介助者の手を借りずに、浅倉さんとアシスタント1人の手によって、たった5分ほどで着物姿に変身した。 車いすでもベッドに寝たままでも着脱できる「早咲羅(さくら)」を開発し、販売・レンタルを始めてから5年。今年2月にオープンした店舗兼スタジオは、トイレもヘアメイクの部屋も車いすで入れるようにした。トイレに手すりを付けるために、つくば市の合理的配慮支援事業補助金も申請した。 この補助金はつくば市独自の制度で、商業者や地域団体が障害のある人に配慮するために必要な費用を助成する。折り畳み式スロープや筆談ボードなどの物品購入では最大5万円、段差をなくしたり手すりを付けたりするなど工事には最大10万円の補助が出る。2018年6月に開始された制度だが、同市によれば、これまで補助金により物品購入をした事業所と工事を施行した事業所が各2件にとどまるという。今年度は100万円を予算化、市のホームページなどで、市内の商業者や団体に制度の周知を呼び掛けている。

1人1台端末で実証授業開始 休校中のつくば市義務教育学校

【鈴木宏子】休校中のつくば市立みどりの学園義務教育学校(同市みどりの中央、毛利靖校長)で、中学3年生に1人1台パソコン端末を貸し出し、学校と家庭を同時接続して学習する実証授業が22日始まった。 同市では21日から分散登校が始まったが、登校しない日は今後、午前8時15分から教員とクラスの生徒全員がパソコン上で顔を合わせ、朝の会を開いたり、一緒に学習問題を解いたりする。 分散登校が実施された22日、1人1台のパソコンを使って中学3年生による公開授業が実施された。生徒はまずウェブ会議アプリ「ズーム」を使ってそれぞれ自分の顔を写し、互いに健康に過ごしていることを確認し合った。 続いて表現・協働学習支援ツール「スタディノート10」を使って数学の復習をした。数学教員から、パソコン画面に表示された図形を見ながら角度を求める問題が出され、生徒たちはタッチペンを使ってパソコン上に線を引くなどして問題を解いていった。教員の画面には、生徒一人ひとりがどのように線を引いて問題を解いたかが写し出され、解き方を皆で確認し合うなどした。 一方、生徒たちはこの日初めて学習支援ツールを使ったことから、パソコン操作にとまどう生徒もいて、近くにいた教員が教える場面も見られた。 3年生の宮本瑚(ここ)さん(14)は「皆と考えを共有できてよかった。家でも緊張感をもってできると思う。(パソコン操作は)立ち上げ方が難しかったが慣れていけばできると思う」と話していた。

6月8日学校再開へ 夏休みの3週間で授業

【鈴木宏子】新型コロナウイルスの感染対策で、大井川和彦知事は22日、外出自粛と休業要請を25日からさらに一段階緩和すると発表した。25日以降さらに2週間、感染拡大が抑えられれば、規制を最も緩い段階に引き下げ、6月8日から学校を再開する。休校による授業時間数を確保するため、夏休みを半分に短縮し3週間程度、授業を行う。 県内の新規感染者数が16日間連続でゼロとなっているなど、6つの指標すべてで感染が抑えられているとして、25日から外出自粛と休業要請をさらに1段階緩める。ただし「新しい生活様式」といわれる感染防止対策を常にとることが前提となる 他県への観光も規制せず 外出自粛要請は、一般の人は夜間の自粛要請が解除され規制がなくなる。県外への移動についても東京など緊急事態宣言の対象地域以外は移動自粛を解除する。県外への移動自粛要請については都道府県によって対応が分かれているが、茨城県としては25日以降、他県への観光や帰省なども規制しないという。 ただし感染すると重症化するリスクが高い70歳以上の高齢者や基礎疾患がある人に対しては、あと2週間、外出自粛を要請する。

解体工事始まる 日本財団 軽症者病床計画のつくば研究所跡地

【鈴木宏子】日本財団(東京都港区、笹川陽平会長)は、つくば市南原、つくば研究所跡地(約5万7000平方メートル)で、研究施設などの解体・撤去工事を開始した。8月上旬まで工事を実施し、さら地にする。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、同財団は同跡地に9000床の軽症者向け病床を整備すると発表している。 同財団広報チームによると、解体工事は5月15日から準備を開始し、18日から具体的な作業に入った。敷地内には角水槽棟、回流水槽棟、重油タンク、管理棟などがあるが、すべて解体し、8月上旬までにさら地にする。工事は毎日、午前8時から午後6時まで予定し、日曜日は近隣への配慮のため、極力、音を出さない作業をするという。 当初計画(4月5日付)では、つくばで7月末から受け入れを開始するとしていた。同財団は、軽症者向け9000床の施設を整備する計画に変更はないが、整備時期などについては「茨城県は緊急事態宣言が解除されているため、開設時期については感染状況を勘案し、運営主体も含めて見極めていく」とし、今後の第2波、第3波の感染拡大状況を見て開設時期や運営主体などを決めていくが、準備は進めるという立場を示した。 一方、地元の五十嵐立青つくば市長は「市民から多くの不安の声が寄せられている」などとし「現在の計画は受け入れることはできない」と受け入れに難色を示している。これについて同財団は「つくば市長には直接、話を伺い、懸念については承知している」とし「地元への説明等については、今後の感染状況などを勘案し方針を見極めてから検討したい」とする。 船の科学館は病床設置始まる 軽症向け施設は東京都品川区の船の科学館に、先行して1200床を整備する計画。同科学館ではすでに工事が始まっており、5月中旬にパラアリーナに100床、下旬に駐車場に大型テント1張(60床)を整備し、6月末には敷地内に個室型のプレハブハウスを140室完成させる計画だ。同財団が全費用を負担して整備し、同科学館は東京都が運営主体となる。今後の都内の感染状況や病床の使用状況によって同科学館の増床を積極的に検討するという。

つくば市が第2弾の緊急経済対策 家賃補助や商品券給付など9億円

【鈴木宏子】新型コロナウイルス感染拡大による第2弾の緊急経済対策などとして、つくば市は21日、計9億2430万円の支援策を実施すると発表した。最大月20万円の家賃補助▽18歳以下と70歳以上の市民に1人5000円の商品券給付▽ひとり親世帯などに3万円支給▽帰省を自粛している大学生などに3000円分の食料品詰め合わせ配布—など、中小企業と高齢者・子育て世帯などへの支援を盛り込む。 同日、市議会全員協議会を開いて説明した。28日、臨時議会を開き、補正予算案を提案する。総額1億6400万円の第1弾に続く支援策となる=4月21日付。財源として市の一般財源約5億8200万円と国の地方創生臨時交付金3億4230万円を充てる。 中小企業への支援として、現在検討されている国の家賃補助の対象とならない、売り上げ15~30%減の店舗や事務所などの家賃を最大で月額20万円、3カ月分の補助するテナント賃料助成事業を実施する。420件を想定し事業費2億3340万円を計上する。 景気が減速していることから、新型コロナウイルスの影響で失業したり、休業している市民を新規に雇用する市内の事業者に最大20万円を助成する。200人分を想定し、事業費2100万円を盛り込む。 市民生活を応援し、併せて物産事業者を支援することを目的に、実家に帰省せず市内にとどまっている県外出身の大学生と、つくば市出身で都内など県外にとどまっている大学生、さらに経済的に厳しく就学支援を受けている子育て世帯の先着計5000世帯に、地元の食料品3000円分を詰め合わせたセットを贈る(事業費2400万円)。詰め合わせする食料品の中身は今後、検討するという。 ほかに第1弾の支援策である、食事のテイクアウトを実施している飲食店に一律10万円を交付する事業の申し込み飲食店が当初予定の500件を超えたことから、290店分を増やし、事業費3000万円を追加計上する。感染収束後、市内の宿泊施設に泊まった人に1人2000円の食事券を交付する事業については1万人分の計2000万円を予算化する。

「イーアス」1カ月半ぶり再開 つくばの日常少しずつ戻る

【鈴木宏子】国の緊急事態宣言解除と県の休業要請緩和を受けて、つくば市研究学園駅前の大型商業施設「イーアスつくば」が21日、1カ月半ぶりに再開した。食料品を販売するカスミを除いて、4月9日から臨時休業していた。 新型コロナウイルスの感染防止対策をとりながらとなるが、1カ月半、立ち入りができなかった館内にようやくにぎわいが戻り、つくばの日常が少しずつ戻ってきた。当分の間、営業時間を短縮しての再開となる。 開店前、入り口には全員マスクをした来店客が列をつくり静かに再開を待った。午前10時に開店すると来店客は、入り口に置かれた消毒液を手にとり手指消毒をして入店し、お目当ての専門店などに向かう様子が見られた。入り口の一部には体温を測定するサーモグラフィーが置かれた。 1カ月半ぶりに再開すると知り、7歳と0歳の子供を連れて来店した市内に住む産休中の30代会社員女性は「駐車場にもう車がいっぱいなのでびっくりした」と話した。 3歳の子供と来店した市内の30代会社員女性は「子供専用の美容室がここにしかない。予約をとるため電話を掛けたがなかなかつながらないので、直接、予約を取りにきた。再開してよかった。うれしい」と語った。 大学生の息子とつくば市を訪れ、食事をしに寄ったという守谷市のパート50代女性は「再開してありがたい。ワクワクします」と話していた。