土曜日, 3月 25, 2023
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病院はそろそろ建て替え? 霞ケ浦医療センターの鈴木さん【キーパーソン】

土浦市の高台、下高津にある霞ケ浦医療センターは築53年になる。10数年前、勤務医が激減、それに伴い利用者が減り、廃院を取り沙汰されたこともあった。しかし、行政や大学を巻き込んだ病院改革が進み、医師の数は元に戻り、利用者も増えている。鈴木祥司院長に、どんな方法で危機を脱したのか?建て替えプランは?などについて聞いた。 霞ケ浦医療センターは「霞ケ浦海軍病院」に始まり、戦後まもなく「国立霞ケ浦病院」として出発。土浦市や近隣の人たちから「コクリツ」と呼ばれ、県南地域の医療を担ってきた。そして2004年に独立行政法人となり、「国立病院機構霞ケ浦医療センター」という長~い名の病院として再出発した。 存亡の危機→土浦市と筑波大の支援で再生 「存亡の危機に陥った」のは、「(国の)臨床研修制度の変更」(2004年)が主因。大学病院自体の研修医が減ったことから、それまで大学の病院から国立病院に派遣されていた医師が引き揚げられ、「50人近くいた医師が18人、内科はたった1人」に激減。総合病院の体を成さない、ほぼ産婦人科だけの病院となった。運営上は2008~2010年ごろが一番大変だったそうだ。 ここで土浦市が動く。2011年に市代表、県代表、機構代表、筑波大学代表などから成る「将来構想委員会」が発足。翌12年、「(当時の)中川市長と市議会の英断で」実現した寄付講座がテコとなり、病院内に「筑波大学付属病院・土浦市地域臨床教育ステーション」を設置。大学病院から教官3人が派遣され、筑波大の地域拠点病院になるとともに、地域医療の教育機関としての役割を担うこととなった。 現在、筑波大からの教官派遣は5人に増え、県内8カ所の地域臨床教育センター(当初の「ステーション」を改称)の1つとして、診療・教育・研究を行っている。これに伴い、筑波大から次々と医師が集まり、医師数は48人(2022年現在、筑波大出身がほとんど)に戻った。一時は減少した病院利用者も増え、「ずっと赤字だった収支は2017年から黒字となった」

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7月着工、来年3月ごろ開業へ つくば市旧茎崎庁舎跡地ドラッグストア

ドラッグストアの開業を提案した大和ハウス工業茨城支社(つくば市)を優先交渉権者に決定した、つくば市の旧茎崎庁舎跡地(同市小茎)の利活用について(22年9月26日付)、同市は24日、同茨城支社と23日、30年間の定期借地契約を締結したと発表した。 市公有地利活用推進課によると、今年7月に本格着工し、来年3月ごろまでにオープン予定という。当初、年内オープンを見込んでいたが、コロナ禍で契約締結協議などに時間を要し、開業が約3カ月遅れる見通しだという。 定期借地契約は今年7月1月から2053年6月末までの30年間で、土地賃借料は年約90万円。固定資産税評価額の改定があった時は見直す。 店舗予定地の敷地面積は約2700平方メートル、店舗面積は約1100平方メートル。 周辺住民から要望があった、青果や精肉などの生鮮食品を取り扱うほか、店内に約30平方メートル程度のフリースペースを設け、テーブルといすを置き、来店客が自由に利用できるようにする。さらに敷地内の店外に緑のあるオープンスペースを設け、テーブルといすを置き、来店客がバスを待ったりできるようにする。 茎崎庁舎は2010年4月に閉庁、16年1月に解体され、跡地は更地のままになっていた。(鈴木宏子)

お米を買ってもらい、谷津田を保全 《宍塚の里山》99

【コラム・福井正人】宍塚の里山を構成する重要な環境の一つに谷津田があります。冬にも水が張られた谷津田では、早春、ニホンアカガエルが多数産卵します。カエルが増えると、それを食べるヘビが増え、ヘビが増えるとそれを食べる猛禽(もうきん)類が増えるといった「生き物のつながり」が生まれます。このように、谷津田は生き物の生息域として重要な場所になっています。この環境を守ろうと始めたのが「宍塚米オーナー制」で、今年で25年目を迎えます。 人類が稲作を始めたころ水田が作られたのは、水が手に入りやすい谷津田のような環境だっただろうと言われています。しかし、現代のようなかんがい設備の整った水田耕作では、水が引きにくく、田んぼの形も不揃いで小さく、また周りの木々にさえぎられて日当たりも悪いといった問題があります。さらに、湧き水が入るために水温も低い谷津田の環境は、稲の生育にも作業する人間にとっても不利な状況になっています。 このように、生き物の生育環境としては重要でも、耕作条件としては不利な谷津田での耕作を続けていくためには、いろいろな工夫が必要です。例えば、里山のもつ公益的機能の恩恵を受けている非農家である都市部の市民にもお金や労力を提供していただくことです。私たちの会では、支援としての「宍塚米オーナー制」と労力としての「田んぼ塾」(現在の「自然農田んぼ塾」と「田んぼの学校」)を立ち上げ、谷津田での耕作を維持してきました。 「田んぼの学校」では、たくさんの子どもたちが自然と触れ合い、我々の主食である「お米」がどのように作られるのかを学ぶ場所になっています。 宍塚米のオーナーを募っています 宍塚米オーナー制では、毎年4~9月、谷津田の支援に賛同してくれるオーナーを募り、10月末に谷津田を耕作してくれている宍塚の農家からお米を買い取り、オーナーに発送しています。品種はコシヒカリで、宍塚の里山の猛禽類の象徴サシバにちなんで「宍塚サシバ米」と呼んでいます。

マスクを脱いで巣立ちも 筑波大で4260人の卒業式

筑波大学(つくば市天王台、永田恭介学長)の卒業式・学位授与式が24日、大学会館で行われ、スーツや袴に身を包んだ生徒らが新たな門出の日を迎えた。22年度の卒業・修了者は4260人。マスクの着用については自由で、一部の生徒らはマスクを外して式に臨んだ。 式典は学群が2回と大学院が1回の3回に分けて実施され、永田学長から各学群の代表者に学位記や卒業証書が手渡された。卒業生と修了生のみが参加し、家族や在校生らは会場の様子をライブ配信で視聴する形となった。式典後の祝賀会は開催せず、謝恩会については大学側が自粛を求めた。 永田学長は式辞で、筑波大が東京高等師範学校の創設から数えて150年を迎えたことや、昨年から文部科学省より指定国立大学法人に指定されていることを述べ、「みなさんがそれぞれに新しい挑戦をすることこそが、本学の価値を世界に発信することであり、みなさんに続く後輩たちの活動の幅を広げていく」と激励した。 卒業式で式辞を述べる永田学長 人文・文化学群日本語日本文化学類の鎌田真凜さん(22)は「コロナ禍での生活は、これまでの当たり前を覆すことばかりだった。オンラインが中心となり、友人や先生方と顔を合わせることすら難しくなった時期もあるが、同じ思いや悩みを抱えた仲間がいることが何よりも救いになり、変わり続ける状況の中でも学びを止めることなく進み続けてこられた」と述べ、教職員や地域の人々に支えてくれたことへの感謝の意を伝えた。 式典の前後には、卒業生が在校生や家族らと大学会館脇に咲く桜を背景にして写真を撮影し、喜びを分かち合った。人文・文化学群で西洋史を専攻し、卒業後は就職するという河野太一さんは「時の流れが速く感じ、うまく言葉にできない。対面授業からオンライン授業、オンライン授業から対面授業への切り替えに慣れるのが大変だったので感慨深い。卒業後は仕事と趣味を充実させたい」と話した。人間学群心理学類に所属する女性は「大学院に進学するので実感があまりない。臨床心理士の資格を取り、将来は心理の関係で働くことができれば」と将来の希望を話した。(田中めぐみ)

聖地土浦に「パトレイバー」デザインマンホール デビューを前に市役所で展示

土浦市オリジナルの「機動警察パトレイバー」デザインマンホール15種類が完成し、24日から市役所2階(同市大和町)で展示が始まった。4月9日まで展示したあと、土浦駅周辺道路に設置する。 カプセルトイのアクリル製マンホールキーホルダーも作成、4月下旬からまちかど蔵(同市中央)、きらら館(同市大和町)で販売する。デザインマンホールの情報をSNSで拡散した人には、オリジナルグッズとして紙製コースター(約2000個)を郵送する。 パトレイバーオリジナルキーホルダー 2022年に開催の「機動警察パトレイバー30周年突破記念 in土浦『TV-劇パト2+』展」では全国から約3000人のファンが来場した。根強いファンが多いため、デザインマンホールを設置することで同市を訪れる人を増やし、回遊性や消費を高めるのが狙い。 キャラクターの背景は土浦の風景や名産