月曜日, 2月 6, 2023
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抗原検査の感度を劇的に向上 簡易診断材料を開発 物材機構

物質・材料研究機構(NIMS、つくば市千現)は5日、新型コロナウイルスの簡易診断の感度を劇的に向上させる材料の開発に成功したと発表した。NIMS機能性材料研究拠点のグループリーダー、荏原充宏さんらとエジプト肝臓病センター(ELRIAH)の共同研究による成果。 いわゆるPCR検査は、遺伝子の特定領域を数百万から数十億倍に増幅させる反応で感染を検出する方法だが、一般に検査用の装置が高価なため、途上国などで簡便に検査を行うことができなかった。 PCR検査以外の検出方法もあるが、感染してからの日数、採取の仕方、用いる検査薬などの違いによるばらつきも大きいため偽陰性が出やすく、感度も60-70%程度と低いのが現状という。簡便で安価な方法である抗原検査(※メモ)を用いたいが、感度の悪さから抗原量の少ない陽性患者を見逃しがちなため、新型コロナの診断には使えなかった。特に抗原濃度が低い鼻腔や咽頭の拭い液を用いる場合は、検出感度の低さが障害となった。 そこで共同研究では、低濃度の抗原を、目視の抗原検査で陽性が判断できるレベルまで濃縮・精製することができる手法を開発した。荏原さんが長年研究してきた「スマートポリマー」と呼ばれる特殊な高分子材料を用いた。温度に応答して水への溶解性が劇的に変化する性質を有している。 スマートポリマーにコロナウイルスの抗体を結合させると複合体(Smart Cov)ができる。この材料は、温めると水に不溶化して沈殿する。これによって誤診断の要因となる余計な物質を取り除くと同時に、抗原を濃縮できるのだそう。 従来は1ミリリットル当たり500ピコグラムの抗原濃度を下回ると陽性・陰性を目視で判断するのが難しかったが、この濃縮技術により、同50ピコグラムという抗原濃度でも陽性ラインを目視できるレベルまで感度が向上した(1ピコは1兆分の1、ナノより1000分の1小さい)。「簡易抗原検査の感度を従来法に比べて約10倍に向上させる」技術といえるという。

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合言葉は「限界突破」 茨城アストロプラネッツ2023新体制

プロ野球独立リーグ・ルートインBCリーグの茨城アストロプラネッツは5日、笠間市福田の球団事務所体育館で、2023シーズンの新体制発表イベントを行った。伊藤悠一新監督や新入団選手らが抱負などを語った。 「個性を高めてチーム力つける」 アストロプラネッツの今季スローガンは「限界突破」。伊藤監督は「個人個人が爆発的レベルアップを目指す。全員が次のステージを目指して個性を高めていけば、結果としてチームも強くなっていく」と話し、「他のチームとは目標設定が真逆。個人の育成が第一で、そのプロセスの中でチームを勝利に導く。これが決して矛盾ではないことを、地方から社会へ示していきたい」と解説した。 球団方針説明では、今季就任の河西智之副社長が登壇。独立リーグの「革命児」として、①グランドチャンピオンシップ優勝②NPBドラフト最多指名数③最多入場者数ーの3つの日本一を目標に掲げた。さらに、海外との連携強化としてタイプロジェクトの推進や台湾プロ野球との交流戦などを構想。2024年度からチーム数が拡大する見通しの日本プロ野球(NPB)2軍リーグ戦にも、参入を目指す意向を明かした。 目標は「甲斐キャノン」超え 日渡騰輝選手

国も地方も政治劣化が止まらない 《地方創生を考える》27

【コラム・中尾隆友】日銀の異次元緩和が始まってもうすぐ10年になる。異次元緩和の最大の問題は、いくら政府が借金を増やしても日銀が国債を引き受けてくれるので、放漫財政が常態化してしまうということだ。 政府債務は恐ろしく膨らんだ 実際に、一般会計の総額は10年連続で過去最高を更新し、近年は補正予算の規模が数十兆円に膨らむ事態となっている。 その結果、過去10年間で政府債務は恐ろしく膨張した。税収で返す必要がある普通国債の発行残高は、2023年度末に1068兆円になる見通しだ。政府債務はGDPの2.5倍超にまで拡大し、持続的な金利上昇に脆弱(ぜいじゃく)な財政になってしまったといえるだろう。 日本の成長率は大幅に低下した

筑波大学開学50周年イヤー 室伏広治さん開幕告げる

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