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【茨城 高校野球展望’19】1 常総が優勝候補筆頭

【伊達康】7月6日に開幕する第101回全国高校野球選手権茨城大会の組み合わせ抽選会が21日に行われ対戦カードが決まった。参加93チーム(出場100校で4つの合同チームがある)のうち、春の県大会で4強に残った藤代、水戸商、常総学院、鹿島学園がAシードを獲得した。 140キロ超え3投手をひた隠し 3年ぶりの夏制覇を見据えた常総学院は、春の県大会で昨夏も中心となって登板したエース級右腕の塙雄裕(3年)や岡田幹太(3年)、菊地竜雅(2年)をあえてひた隠しに、ライバル校に球筋を明らかにしなかった。 この140キロ超え3投手を引っさげつつ、打線は高校通算54本塁打でプロ注目の強打者・菊田拡和(3年)や、長打にバントに補殺と何でもこなせる中妻翔(3年)など世代屈指の打者がそろっている常総学院が優勝候補の筆頭だ。 春優勝の藤代は投手力充実 秋準優勝、春優勝の藤代は最速142キロの中山航(3年)とスライダーの切れ味抜群の一條遥翔(3年)の右腕2枚看板を筆頭に投手力が充実している。 春に常総学院にサヨナラ勝ちで準優勝となった水戸商はエースで4番の小林嵩(3年)が投打をけん引しチーム力で追いすがる。 プロ注目投手擁す霞ケ浦 春県大会の初戦で明秀学園日立に乱打戦の末に敗れた霞ケ浦はDシードとなったが、プロ注目右腕・鈴木寛人(3年)や福浦太陽(3年)を擁し実力十分。夏は無難に勝ち上がるだろう。 Bシード・石岡一はセンバツに21世紀枠で出場し盛岡大附をあと一歩のところまで苦しめた。しかし春は初戦でエース右腕・岩本大地(3年)が大乱調で水戸商に惨敗。夏も岩本の調子次第だ。 Cシード・明秀学園日立は春の県大会3回戦で、優勝した藤代に2対3と惜敗した。北野凱士(3年)や高橋隆慶(3年)などが強打を誇り例年通り打線は強力だが投手力が例年に比べ劣る状況だ。そんな中、春に目覚ましい活躍をした右腕・佐藤紅琉(1年)が駒不足を解消する可能性を秘めている。 春4強の鹿島学園はびっくりするようなピッチャーはいないが、堅実につないで好機を作る。 土浦日大左腕は左打者翻弄 3連覇がかかっているCシード・土浦日大は変則左腕の荒井勇人(3年)が左打者を翻弄(ほんろう)するが、右の強打者にいかに対峙するかが見どころだ。キャプテンの石渡耀(3年)は華のある大型二塁手。 秋4強のBシード・水城はエースで4番の櫻井隼人(3年)が大黒柱だが、ここに春公式戦デビューを果たした1年生右腕の樫村佳歩が加わり投手層の厚みが増した。 Bシード・常磐大高は6月16日に行われた大分県高野連強化遠征にて春センバツ4強となった明豊を山田悠斗(3年)が完投して3対2で撃破。今夏の仕上がりはひと味違いそうだ。 Cシード・水戸癸陵は小橋一輝(3年)と定塚涼(3年)のダブルエースに安定感がある。 Cシード・つくば秀英は右腕の吉田青矢(3年)とBシード・竜ケ崎一の右腕・幸山耀平(3年)も好投手で打者の裏をかく能力が非常に高い。 秋春と結果を残せずノーシードとなった日立一は不気味な存在だ。(続く)

ハスの花開く 土浦・霞ケ浦総合公園

【鈴木宏子】約200種類の花ハスを栽培する霞ケ浦湖岸の土浦市大岩田、霞ケ浦総合公園の花蓮(はなはす)園で、ハスの花が咲き始めた。7月上旬から中旬には見頃となり、朝早く、一面にピンク、赤、白、淡い黄色など清らかな花を咲かせる。 6月19日前に開花した。今年は春の気温が平年より高かったことなどから例年より開花が早いという。花は日が昇ると咲き始め昼頃には閉じてしまう。 約1000平方メートルの園に池70升とたる240個を設置し、霞ケ浦の水をくみ上げてオランダ風車でろ過し栽培している。2001年に開園し、12年からは、はす博士として知られる元日本花蓮協会学術研究主幹の香取正人さんの指導を受けて、花蓮園として本格的に整備してきた。土浦市内で育種された品種や霞ケ浦原産の品種など、よそでは見られない品種も栽培している。 写真撮影に訪れた市内の男性(68)は「ハスの花が好きで毎年見に来ている。今年は咲くのが早いね」と話していた。 花蓮園に隣接するネイチャーセンター職員の坂本美佳さんは「これから見頃になりますのでぜひお越しください」と来園を呼び掛けている。 ◆入場無料。7月7日(日)午前7時から、同園で市公園管理アドバイザーでもある香取正人さんによる「はす博士の解説会」が開催される。問い合わせは電話029-826-1111(土浦市公園街路課)

天童発「赤い宝石」土浦着 22、23日にサクランボ販売のフェア開催

【谷島英里子】土浦市と観光物産協定を結ぶ山形県天童市は22、23日に土浦市内3カ所で「天童フェア」を開き、生産量日本一の同県産サクランボ「佐藤錦」を販売する。 サクランボが日本に伝わったのは明治初期で、各地で栽培が試みられたが、ほとんどが失敗、霜害や台風被害の比較的少ない山形県の内陸部だけが「成果」をあげたという。佐藤錦は同県内で交配育成された品種で、「赤い宝石」とも呼ばれ、見た目がきれいな鮮紅色で光沢がある。果肉はジューシーで、さわやかな酸味と強い甘みが特徴だ。 天童フェアでの販売価格(税込み)は、フードパック1パック(200グラム)600円、2パック1100円、1キロバラ箱入り4700円。宝石箱のように手作業で箱詰めされたパッケージ(3500円)も用意される。 ほかに漬物やお菓子、くだものの缶ジュースなど特産品が並ぶ。一部会場ではサクランボシロップのかき氷を販売する。 山形県東部に位置する天童市は、江戸時代末期に市内の8村が旧土浦藩領だったことなどが縁で、土浦市と相互交流協定を結んだ。天童フェアの問い合わせは土浦市観光協会(電話029-824-2810)まで。 天童フェアの日程と会場は次の通り。 ◆土浦まちかど蔵(中央1丁目)=22日午前10時~午後5時、23日午前10時~午後2時 サクランボ、漬物、お菓子、山形の玉こんにゃく実演販売 ◆小町の館(小野)=22日午前10時~午後3時、23日午前10時~午後2時 サクランボ、漬物、お菓子、山形の玉こんにゃく実演販売 ◆J:COMスタジアム土浦(川口2丁目)=22日午前10時~午後3時 山形の玉こんにゃく実演販売、サクランボシロップのかき氷(天候不良の場合中止の場合あり)

4年ぶり利用者減に歯止め 土浦のキララちゃんバス 寺院巡りに手応え

【鈴木宏子】3年連続減少していた土浦市のコミュニティバス「まちづくり活性化バス キララちゃん」の利用者が、昨年度、4年ぶりに微増となり減少に歯止めがかかった。昨年から朝7時台の早朝便の運行を開始したほか、昨年12月、初めて、ボランティアガイドの案内でバスに乗り降りしながら寺院を巡るイベントを開催し、定員の2倍の応募があったなど新たな手応えを得たという。 バスを運行するNPO法人まちづくり活性化土浦(同市中央)によると、利用者数は2005年3月の運行開始以来、ほぼ毎年増え続けていたが、14年度の年間約15万9000人をピークに、その後3年連続で減少し、17年度は約12万5000人だった。18年度は歯止めがかかり、微増の約12万6000人となった。 15年9月に運賃を、1回の乗車に付き100円から150円に値上げしたのが主な要因とみられるという。同年9月に市役所が下高津から土浦駅前に移転し、駅から旧市役所を経由するコースの利用者が減ったこと、翌16年3月に土浦協同病院が真鍋新町からおおつ野に移転し、同病院を経由していたコースの乗客が大きく減ったなど、街の変化も追い打ちをかけた。 こうした状況を打開しようと、2017年度に、利用状況の分析と調査に取り組み、乗客や市民へのアンケート調査、ワークショップなどを開催して改善に取り組んだことが今回、功を奏した。18年度から、路線バスが廃止になった土浦駅と霞ケ浦医療センターを結ぶコースで、初めて通勤客向けの早朝便を運行したことなどが、回復の要因になったという。 新たな取り組みにも挑戦した。昨年12月に開催した寺院巡りには、これまでキララちゃんバスに乗ったことがなかった市民が多く参加した。訪れる先の寺院にご朱印の発行を依頼し、参加者のお土産にしてもらった。事務局長の小林まゆみさんは「地元の歴史を知ることができてよかったという人が多かった」と手応えを話す。今年度も引き続き市内巡りイベントを開催する予定だ。 協賛店減少、地域通貨券は3分の1に 「キララちゃん」バスは、市の補助金や市商工会議所の支援を受けて、NPOが運行する全国でも数少ないコミュニティバスだ。市中心市街地を中心に3コースを運行している。6月4日には運行開始から14年2カ月で利用者数200万人を達成した=6月4日付=。運行経費に対する運賃収入の割合は16年度で36.9%と、全国平均の28%を上回り、県内でも上位を維持している。 2007年度から地域通貨券を発行し、中心市街地での買い物を促しているのも特徴だ。協賛店で1000円以上買い物をすれば、100円分の地域通貨券がもらえ、同バスの運賃として利用できる。17年度は地域通貨券による乗車が約70万円分あった。ただし協賛店が減少するなどし、ピーク時の13年度の約236万円と比べ3分の1に減っているという。

「特定技能」外国人材 21日、土浦で受け入れ方セミナー

【山崎実】県内企業の深刻な人手不足に対応するため、県外国人材支援センター(水戸市千波町)による「外国人材雇用と受入れ方セミナー」が21日、土浦市で開かれる。 今年4月から、建設業、介護、外食、宿泊、農業など14業種で「特定技能」という新たな在留資格が創設されたことを受けて、外国人の就労支援や生活相談などに関する諸制度の内容と活用について、理解を深めてもらおうと開催する。 当日は支援センターの概要について清水伸センター長が、新たな外国人材の受け入れ制度(特定技能外国人)について行政書士の林幹さんが、特定技能制度の活用とモデルイメージを支援センターのアドバイザーがそれぞれ講話する。会場では、企業の個別相談会も行われる。 同センターは今年4月から新たな在留資格が創設されたことを受けて4月1日開所した。制度の周知を図るためセミナーを開いたり、特定技能の資格で就労を希望する外国人と県内企業との就職マッチングを行っている。 ◆セミナーは21日(金)午後1時30分から、土浦市沖宿町、県霞ケ浦環境科学センター多目的ホールで開催。参加費無料。定員200人。参加申し込みは14日(金)まで。問い合わせは県労働政策課(電話029-301-3645)または同センター(電話029-239-3304)。

令和に響け 土浦で伝統の「刻の太鼓」

【谷島英里子】「時の記念日」の10日、土浦市中央1丁目の亀城公園内にある土浦城櫓門(やぐらもん)=県指定文化財=で、江戸時代に時刻を知らせた「刻(とき)の太鼓」を保存会が響かせた。12日までの3日間、午前6時と午後6時の2回打ち鳴らす。 江戸時代、櫓門の楼上では、午前6時と午後6時に太鼓を打って、城下に時刻を知らせていた。使用された太鼓=市文化財=は胴内に書かれた墨書から1770年に制作されたと分かっているという。 土浦の刻の太鼓は1872年ごろに途絶えたが、市制60周年を記念し、有志らが2000年に復活させた。07年に刻の太鼓保存会が設立され、現在は10~80代の42人が所属している。 保存会は午前6時になると、はっぴ姿で2人1組になり、ばちを太鼓に打ち付けて「ドーン」と約20分間威勢よく響かせた。保存会の須田義之会長は「令和元年、新たな気持ちで伝統を引き継いでいきたい」と話していた。

原始の火おこし茨城ゆめ国体へ 土浦の2会場で炬火イベント

【崎山勝功】9月28日開幕の「いきいき茨城ゆめ国体2019」に向け、市町村ごとにオリンピックの聖火に相当する炬火(きょか)の火種を採る「炬火イベント」が8日、土浦市でも始まった。この日の都和公民館(土浦市都和)と市青少年の家(同市乙戸)を皮切りに、7月20日までの間、市内全8カ所の地区公民館で行われる。 都和公民館では、同公民館チャレンジクラブ所属の小学生19人が4グループに分かれて、「マイギリ方式」で火おこしに臨んだ。縄文時代から火おこしに使われた「キリモミ方式」を改良し、伊勢神宮などで採用されているやり方という。約90センチの長さの火おこし棒を、木の板の上でこすり付けて火をおこす。 イベントは、2019茨城国体土浦市実行委員会が主催。運営に当たった同市国体推進課の担当者は、「採火には反射鏡式もあるし火打ち石もあるが、子どもたちが楽しくできるものとしてマイギリ方式を取り入れた」と説明した。しかし、この日は断続的に雨が降る不安定な天気のうえ湿度が高く、着火は困難を極めた。 子どもたちは滑りやすい木の板に悪戦苦闘、火おこしに成功するグループが出てくるまでに40分ほど掛かった。やっと採れた火種は、ロウソクにともしてから炬火用のトーチに移した。その後、4本のトーチを持った児童たちは、公民館の敷地内でリレーを行い、「都和地区の火」の炬火台に点火した。 火おこしに参加した神林美空さん(10)=都和小5年=は「最初は煙が出てこなかったけど、段々と煙が出て火が点いた。思ったよりも大変で、ちょっとやっただけど腕が痛くなった」と苦労を語った。同じく火おこしに参加した長谷川秀弥さん(10)=同小5年=は「板の位置がずれるのが難しかった。他のみんなは火を起こせたけど、1人だけ起こせなかった」と残念そうな表情を見せた。 炬火の火種は同実行委員会の担当者がカイロで保存する。各公民館の炬火は、キララまつり初日の8月3日に「集火式」で集められ、9月28日、笠松運動公園(ひたちなか市)で開く国体開会式で、他の43市町村の炬火と一つにまとめられる。

搬送や脱出の救助技術訓練を公開 土浦市消防本部

【谷島英里子】土浦市消防本部(飯村甚消防長)は6日、救助の技を競う「第46回県消防救助技術大会」に出場する救助隊員の訓練成果を一般公開した。11日に県立消防学校(茨城町)で開く県大会には、土浦本部から5チーム23人が出場する。 大会は、ロープを渡って人を救出する「ロープブリッジ救出」、5つの障害を乗り越える「障害突破」、救助者を搭上に引き上げる「引揚救助」の3種目で競われる。警防救急課によると、引揚救助は建設現場での転落や地下、マンホールなどでの災害を想定した訓練。要救助者を含む5人1組で、2人が空気呼吸器を着装して塔上から塔下へ降下、検索後に要救助者を塔下へ搬送し、4人で協力して塔上へ救出し脱出する。 隊員たちは同僚の声援を受け、息の合った動きでしっかりと声をかけ合いながら、日ごろの訓練の成果を披露した。県内24消防本部の精鋭が参加する県大会で上位に入賞すると関東大会への出場権が得られ、勝ち進むと全国大会に出られる。 救助隊の藤井浩二隊長(39)は「タイムがとても良かった、減点の有無も確認できたので全チームが関東大会に出場できるよう今後も訓練に力を入れたい」と話した。障害突破Aチームリーダーの田中洋平さん(32)は「救助技術に習熟したチームが揃っているので、県大会を突破したい。1本勝負を普段通りに発揮できれば」と意気込みを語った。

利用者200万人達成を祝う 土浦のキララちゃんバス

【谷島英里子】土浦市内を走る「まちづくり活性化バスキララちゃん」(通称・キララちゃんバス)の利用者数が4日、200万人に達し、土浦駅前で記念セレモニーが行われた。 200万人目となったのは同市港町3丁目の80代、藤田三恵子さん。キララちゃんバスがあるから、と78歳の時に運転免許証を自主返納したという。「買い物などとても便利に使わせていただき、助かっている」と笑顔。 セレモニーには理事やバスボランティア、キャラクター「キララちゃん」が出席し、くす玉割りや横断幕でお祝いムードとなった。バスを運行するNPO法人まちづくり活性化土浦の大山直樹理事長が藤田さんに花束と記念品を贈った。 大山理事長は「土浦中心市街地の足となり、買い物弱者に、土浦のまちなかで買い物をしていただきたい思いから運行を始めた。これからも親しんで乗ってもらえるように利便性を高めていきたい」と話した。 バスは土浦の中心市街地活性化を目的としたコミュニティーバスで、同NPOが関東鉄道、市と三者協定を締結し、2005年に運行を開始した。現在、土浦駅を拠点に3路線を走っている。乗車料金は大人150円、小学生以下80円。

山里にホタル舞う 土浦「小町の館」周辺 見ごろは6月中旬まで

【谷島英里子】土浦市小野の「小町の館」周辺で、ゲンジボタルが飛び交い始め、乱舞する光が訪れた人たちを魅了している。見ごろは6月中旬まで。 1日夜には市環境基本計画推進協議会主催のゲンジボタル鑑賞会が開かれ、定員いっぱいの45人が参加した。講師は環境保全活動を行っているNPO法人ネイチャークラブにいはりの高田正澄理事長と黒澤順一さん。ホタルは日本に約40種、発光するのは10種類程度で、幼虫は主にカワニナを食べ生長する。成虫の寿命は約2週間と短い。この日見られたゲンジボタルはメスが体長2センチ、オスは1.5センチ、背に十字の黒模様があるのが特徴。ホタルの発光は求愛行動という。 午後7時30分すぎ、小町の館周辺一帯に生息するゲンジボタルが飛び交い、幻想的な光が見られた。参加者は「黄色に光ってきれい」「初めて見た」と喜んだ様子だった。 ホタルは自由に鑑賞できるが、マナーとして「カメラ撮影やライトの使用を控える」「静かに鑑賞する」「ゴミを持ち帰る」「ホタルを捕まえない」の4項目が挙げられた。高田理事長は「皆さんにホタルを鑑賞していただいて、自然に対する意識が高まり、豊かな自然を守るきっかけになれば」と語った。 同協議会の川又文夫会長は「鑑賞会は3年目になるが参加者がどんどん増えている。ホタルを通して自然に興味を持つ人が増えるのはうれしいことなので、今後もこの環境を大切にしていきたい」と話した。 鑑賞会は8、15日にも予定しているがほぼ定員という。問い合わせは市環境保全課(電話029-826-1111)まで。

来年50周年の「創造市場」 6月に土浦と小美玉で公演 地域劇団の駆け込み寺の役割も

【田中めぐみ】土浦を拠点に活動し、来年で結成から50周年を迎える社会人劇団「創造市場」(同市西真鍋町、代表・稜地一週〈五頭良二〉さん)が6月に土浦市と小美玉市で「不思議の国のアリス」を公演する。 「創造市場」は元は1970年に結成されたジャズバンドで、音楽だけにとどまらず、芝居、文学、絵画など、総合的な芸術を追求する若者たちの集まりだった。当初は社会風刺的な内容の芝居を公演していたが徐々に活動が少なくなり休止。その後、74年に再結成し、以降休むことなく活動を続けている。 現在は土浦市内やつくば、牛久、龍ケ崎、鉾田市などから、高校生から60代までおよそ25人の団員が集まり、週2回、2時間程度の稽古と年4回の公演、ワークショップを行っている。地域の劇団から相談があれば、持っている音響、照明設備、衣装なども無償で貸し出しており、現在は地域のアーティストの駆け込み寺のような役割も担っている。 今年4月に開催された「第11回沖縄国際映画祭」で上映された「エキストロ」(監督村橋直樹、脚本後藤ひろひと、NHKエンタープライズ)で、山本耕史さん、斉藤由貴さんらと共演し、主演を務めた萩野谷幸三さん(63)は同劇団メンバーだ。 チャレンジし続け、おもしろさ追求 「不思議の国のアリス」の脚本・演出を手掛けた稜地(五頭)さんは「はちゃめちゃなストーリーのアリスは、伝統や歴史、しきたりを重んじる英国社会を風刺した作品とも言われている。まるでおもちゃ箱やキャンディー箱をひっくり返したようなゆかいなアリスの世界観を楽しんで、見る人それぞれに何かを感じてもらえれば」と語った。「エキストロ」の萩野谷さんは今回出演しないが、キャストの演技指導を行っている。 アリスのキャストの1人でつくば市在住の入江諭さん(39)は、人見知りで話すのが苦手な自分を変えたいと演劇を始めたという。「創造市場」に入団する前は別の演劇系サークルで1年弱活動していたが、本格的に舞台に立ってみたいと一昨年からメンバーに加わった。「人と関わって成長したいと覚悟を決めて入団した。活動はとにかく楽しい。仕事が終わってここに来て、いつもメンバーと笑っている。楽しむところは楽しみながらも、めりはりをつけて稽古している」と話す。 同じくキャストの森裕嗣さん(36)は「創造市場は歴史の重みがありつつも、常に新しいことにチャレンジし続け、おもしろさを追求している。だからこそ年齢関係なく人が集まってくるのだと思う。アリスの世界は狂った、よく分からない世界だが、セリフの端々に現代の我々にもはっとするような気付きがある。アリスが名作として残っているゆえんなのだろう」と語った。 舞台人口を増やしたい 現在、団員を募集している。稜地(五頭)さんは「芝居、ダンス、バンド、民謡、コンテンポラリーアートなど、ジャンルを問わず、とにかく舞台人口を増やしたい。年齢も経験も問わない。やってみたいと思う人はぜひ来てほしい」と語る。 ◆「不思議の国のアリス」の公演日程は ▽土浦市亀城プラザ=8日(土)午後6時、9日(日)午後3時開演 ▽小美玉市生涯学習センターコスモス=22日(土)午後5時、23日(日)午後3時開演 いずれも30分前開場 ▽チケットは全席自由。前売り一般1600円(当日は1900円)、18歳以下1300円(同1600円)、親子ペア2600円。3歳以下は無料。小美玉公演のみ同市内在住・在勤・在学者は無料 ▽チケットプレイガイドは〈土浦公演〉劇団創造市場HP・電話予約、さんあぴお(電話029-862-1311)、亀城プラザ(電話029-824-3121)。〈小美玉公演〉生涯学習センターコスモスか劇団創造市場 ◆団員(スタッフ・キャスト)募集の問い合わせは 劇団創造市場 土浦市西真鍋4-43 電話029-821-9405(夜間のみ・日中は留守番電話) メールアドレス sozoichiba@yahoo.co.jp ツイッター @sozoichiba

第3弾マーケットゾーンオープン 土浦駅ビル 「モデルつくり全国展開目指す」体験型書店が意欲

【鈴木宏子】「日本最大級の体験型サイクリングリゾート」を掲げる土浦駅ビル「プレイアトレ土浦」(藤本沢子店長)2階南側に31日、体験型書店と地元茨城のフードショップを組み合わせたマーケットゾーン「ブック&テーブル」がオープンした。 書店は、読書会やゼミ、演劇、旅行会を開くなど、本の先にある体験を提供する次世代型書店として知られる「天狼院書店」(東京都豊島区)で、県内初出店となる。これまで京都や福岡など人口150万人規模の都市に出店してきたが、人口約14万人規模の地方都市に出店するのは初めて。三浦崇典店主は「『こんな本を置いてほしい』とか『こんなことをしてほしい』などお客様の要望を聞いて、要望に応じた店をつくっていきたい。街の本屋さんがどんどん撤退する時代だが、土浦店で新しいモデルをつくり、全国に100店の土浦型天狼院をつくりたい。寿命100年の時代にそのまちの知を担い続ける本屋でありたい」と意気込みを話した。 第1弾のサイクリング拠点、第2弾のレストランゾーンに続く第3弾で、2020年にオープン予定のホテルを除き、体験型の新業態店舗すべてが姿を見せた。 フードショップは、土浦の老舗どら焼き専門店「志ち乃」、かすみがうら市発祥の焼き芋専門店「かいつか」、県南を中心に展開する自家製酵母を使用したパン屋「クーロンヌ」と、地元で人気の高いスイーツとベーカリー店が出店した。店内はむき出しの天井とコンクリートが特徴のおしゃれな空間で、自転車を押したまま入店できる。 31日、2階南側のマーケットゾーンには長蛇の列ができ、大勢の来店客でにぎわった。市内のアルバイト女性(68)は「右籾から50分かけて自転車で来た。パン屋を利用したい」などと話した。「地元の人が勤め帰りに買えるお惣菜のお店がほしい」(50代主婦)などの声もあった。 アトレ土浦の藤本店長は「地元茨城で人気のフードショップ3店をそろえた。地元の方はもちろん、観光客やサイクリングの方に茨城のおいしさを知ってもらって、お土産に持って帰ってもらえれば。土浦から全国区の人気店になるようPRしていきたい」と話した。 ➡土浦駅ビルの関連記事はこちら

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保育ボランティア89人の個人情報 つくば市が誤送信

つくば市は27日、幼児を対象にした家庭教育学級の保育ボランティア89人の氏名、性別などの個人情報を、誤って国等の18研究機関に電子メールで送信し、個人情報を漏えいしてしまったと発表した。 同市教育局生涯学習推進課によると、研究者が小中学校などで出前授業をする「科学出前レクチャー」について、市内18の研究機関に対し4月10日午後3時ごろ、講師となる研究者がボランティア保険などに加入するための書式を、電子メールで送信したところ、過去に使用した別の事業である家庭教育学級保育ボランティアの情報が、非表示状態で残っていた。 5月26日午前10時ごろ、1研究機関の担当者から「個人情報のデータが入っていた」と電話連絡があり、漏えいが分かった。発覚後、18機関に連絡し削除を依頼した。17機関は個人情報が含まれていたことに気付かなかったという。 漏洩したのは、保育ボランティアを2019年度に実施したうちの89人の氏名と性別。一部についてはメールアドレス、生年月日、郵便番号も記載されていた。同市は27日までに89人に電話連絡し謝罪した。 再発防止対策として市は、今後は、データを送付する際は新規に作成した書式を使用し余分なデータが含まれないようにする、データを送信する際は職員2人以上がチェックするとしている。

《ひょうたんの眼》27 三密を避ける新しい生活とは

【コラム・高橋恵一】新型コロナウイルス感染症の拡大対策のため、小池都知事が隣接県の知事に呼び掛けた。東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、山梨県による首都圏知事の対策会議である。このニュースに違和感を覚えた。茨城、栃木、群馬が入らないで、山梨が首都圏か? 問題の本質から外れるが、茨城県人としては心穏やかではない。ちなみに、東京駅あるいは皇居を中心に同心円を描くと、一番遠いのが山梨県である。 話を感染対策に戻すと、大都市の隣接県で危険なのは、通勤電車の混雑である。東京一極集中の象徴で、三密の極みであろう。大体、ウイルス感染以前に、ラッシュ時の密着度はもともと異常なのだ。座ることも出来ず、下手すると痴漢のえん罪も受けかねない。輸送態勢の強化・改善、時差出勤の徹底、職場の郊外移転、勤務時間の短縮―。日本人の年間労働時間をヨーロッパ並みにすることだ。 次は、学校だ。1学級の定数を減らす。小学校だと、15人ぐらいが最良だと聞いた。さらに、児童生徒を、過重な受験勉強から解放してあげられないか。小学生がなぜ満員電車やバスで通学しなくてはならないのか。義務教育期間に、児童生徒が身につけなくてはならない学力はどれだけなのか。 受験のためだけの知識・技術は、その後の社会人として必要な知識なのか。絵画や音楽を楽しむことが主体の部活ではいけないのか。スポーツも楽しむ程度ではいけないのか。日本語の豊かさは、スポーツで「勝負」と言わずに「試合」という。金メダルだけが価値があるような風潮は疑問だ。 医療介護体制整備が喫緊の課題 それにしても、三密を避けるのが感染症対策の基本なのだろうか。親子・家族の関係は、会話と接触抜きに成り立たないだろう。友人関係だってある意味三密が無ければ、空々しいものになる。

使いこなしへ踏み出そう 孤立する在宅高齢者の情報化支援 つくば

【池田充雄】新型コロナウイルスの感染拡大で、社会全体がリモートワークに移行する中、取り残されつつあるのが情報弱者である高齢者たちだ。高齢者の社会活動を支援する市民活動団体「UDワーク」(つくば市大角豆)は、シニア支援型オンラインサロンの開設プロジェクトにクラウドファンディングを立ち上げ、26日までに第一目標金額の100万円を達成した。 オンラインサロン体験会を開催 外出自粛が求められ、地域活動などが軒並み中止に追い込まれるなか、特に独居高齢者を取り巻く環境は厳しさを増した。感染リスクを恐れて介護保険サービスなどの利用を控え、家族との行き来も極力減らし、孤立した生活が続いている。このままでは体力や認知機能の低下など、健康を損ねる懸念が大きい。UDワーク代表の前田亮一さん(43)は、スマートォンやタブレットなどの情報端末こそが、孤立しがちな独居高齢者の新しい命綱になると訴える。 「操作が難しい」「費用が高額では」という思い込みから、高齢者はこれらの機器を遠ざけがちだが、はじめの一歩を踏み出さない限り、情報弱者の状況は改善されないと考えている。 一番の難点が初期設定の大変さだ。販売店によるサービスもあるが、見ず知らずの人に教えてもらうのは高齢者にはストレスが大きく、やはり家族や身近な人の手助けが必要になる。家族が遠方にいるとか感染防止のため来られない場合は、普段から交流のあるデイサービス、ホームヘルパー、訪問リハビリ等のスタッフがサポートしたい。「今は災害時と同じ。制限ある中でやれることを考え、動ける人が動くことが重要」と前田さんは提言する。 アプリの設定まで済ませて高齢者に渡し、利用する手軽さや楽しさを味わってもらえれば、後は自然に操作にも親しめるようになるという。

解雇や雇い止め深刻化 連合茨城 緊急労働相談第3弾

【山崎実】新型コロナウイルスに伴う緊急労働相談を3月から実施している連合茨城は、4月13日からGW期間中の5月1日までの第3弾相談の開催結果をまとめた。 相談件数は143件(稼働日14日、1日平均10.21件)で、年齢別では50歳代が18件、60歳代が14件を占め、男女別では男性61件に対し、女性は82件と21件も多かった。業種別ではサービス業の19件をトップに、医療福祉11件、飲食宿泊9件、製造、卸小売り7件と続く。 ハードル高い雇用調整助成金 相談内容の特徴は、解雇や休業などが日ごとに増えてきているが、国の各種助成制度を利用しない企業があり、大学生などはアルバイト先を失い、親も援助ができなくなっている現実が浮き彫りにされたという。 具体的には「学校給食関係に勤めているが、休校で仕事が激減した。会社からは正社員には補償があって、パートにはないと言われた。このままでは生活できない」「運転代行業をしている。仕事がない。このままでは生活できない。国や県の制度を利用できないか」「会社から、5月以降は仕事がないので辞めてほしいというようなことを言われた。雇用調整助成金の話をしたら、考えていないと言われた。自宅待機、賃金未払いとなる。諦めるしかないのか」など、生活に直結した相談が相次いだ。 相談内容も、休業補償に関するものが33件で最多。次いで、解雇・退職強要・契約打ち切り・内定取り消しが25件、労働・雇用契約・就業規則10件、賃金9件、有給休暇5件などとなっている。