金曜日, 12月 9, 2022
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及川ひろみ

「イナリヤツ」とよばれる谷津田 《宍塚の里山》90

【コラム・嶺田拓也】土浦市の宍塚大池の西側には約25アールの通称「イナリヤツ」とよばれる谷津田があります。谷津田とは斜面林(里山)に囲まれた盆地状の地形に展開している田んぼを指します。イナリヤツは5枚の田んぼから成る谷津田で、昭和初期から地元の青年会によって稲作が行われてきました。 戦後、青年会の人数が減ってからは、地元自治会により耕作されてきましたが、1954年からは宍塚大池の近隣に住むお1人の方によって、ほそぼそと耕作が続けられてきました。しかし高齢化などに伴い、2001年以降徐々に休耕する田んぼが増え、2008年にはすべての田んぼが放棄されるようになりました。 イナリヤツは耕作が放棄されたあとも、周辺の里山に降った雨が地下に浸透して谷津奥部や台地斜面の下部からしみ出すことで湿地状態を維持し、通称イナリヤツ湿地と呼ばれていました。この湿地には希少な湿生植物も見られたことから、宍塚の自然と歴史の会では茨城県自然博物館などと共同して、2012年から定期的に湿地内の植生を調査しています。 これまでのところ、湿地全体で150種以上の植物が確認され、マルバノサワトウガラシやミズニラなど、全国や茨城県で絶滅危惧種に指定されている希少な湿生植物10種の生育が確認されました。一方、外来種のセイタカアワダチソウやキショウブなどの定着も認められました。また、ヤナギ類やガマなどの大型で繁殖力も強い植物が繁茂し、何も手を加えないと小型の希少な湿生植物が生育しにくい環境に移行していくこともわかってきました。 絶滅危惧種などをモニタリング そこで、絶滅危惧種の保全を目的に湿地の維持管理作業も行っています。具体的には、数年おきに刈り払いを行ったり、トラクターなどで部分的に耕したりすることに加え、定期的にセイタカアワダチソウやキショウブなどの外来種の除去も実施しています。

みんなで楽しく田んぼづくり 《宍塚の里山》89

【コラム・阿部きよ子】私たち「宍塚の自然と歴史の会」では、1995年から里山の中の休耕地となった谷津田で稲作りを開始し、1999年以降、子どもから大人までを対象とした「田んぼ塾」を開いてきました。そして、2015年からは、新たな稲作方法を研究開発する「自然農田んぼ塾」と子ども中心の「田んぼの学校」に分かれて、谷津田の稲作に取り組んできました。 田んぼの学校は、年度ごとに家族単位で「生徒」を募集し、①稲作と稲作に伴う伝統文化を学ぶ食農教育、②里山の自然や田んぼの環境について学ぶ環境教育―をしています。 今年度は、定員越えで数家族お断りしましたが、33家族で発足しました。豊かな生態系を持つ宍塚の里山の入り口の休耕田を地主さんからお借りし、機械化以前の方法で、肥料は米ぬかだけ、完全無農薬で稲を育てています。伝統行事の「ならせもち」用に、白、赤それぞれ1種類の餅米の品種と藁(わら)細工用の品種を栽培しています。 子どもが田植えや稲刈りに参加する「田んぼの学校」は各地にありますが、私たちの学校には、以下のような特色があります。 a.子どもも大人も主体的に取り組む、b.種まきから食べるところまで継続して稲と関わる、c.里山の四季の変化の中で感性や知性を駆使し、自然環境を体験しながら学ぶ、d.毎回、作業の意味や稲作の変化について学習し、日誌もつけ、ときには「宿題」もする、e.経験も知識も出身地も異なる老若男女、大人子どもが交流し学び合う―。 子どもは泥んこを楽しむように

先月「ナラ枯れ」調査を行いました 《宍塚の里山》88

【コラム・佐々木哲美】3月10日の午前、ナラ枯れの調査を行いました。当会から4名が参加し、昨年同様、森林総合研究所の升屋勇人主任研究員に指導を仰ぎながら、宍塚里山を一周しました。昨年は立木11本と切株2本に対応しましたが、その後、5本の立木の伐採も終えました。伐採だけでなく、樹木防護、トラップ設置、定期点検などにも取り組んできました。 今回は、新たに約20本程度のナラ枯れを確認しました。ざっと回っての数ですから、詳細に調査したら、かなりの本数になると予想されます。そのような状況下で、何を目的に、誰が、どこまでやるのか―など今後の取組方針を決めなければなりません。 昨年は、①予防:被害区域の拡大を食い止める、②駆除:増加したカシノナガキクイムシの数を減らす、③森の若返り:被害を受けやすい高齢・大径木材の積極的な利用と更新管理―の3つの視点で取り組みました。 里山のナラ枯れ被害を食い止めるといっても、我々の力だけでは無理な話です。根本的な理由は、雑木林が利用されなくなって大木化し、樹勢が落ちた樹木にカシノナガキクイムなどの害虫が入り込むことにあるからです。ある意味、自然の摂理と言えますが、見ているだけにはいかないと思い、取り組んできました。 対応への労力やゴールが見えない 昨年1年間実施し、対応への労力やゴールが見えない大変さも分かっています。金銭的にも労力的にも限界がある当会が、何を目的にどのように進めばよいのか?...

春は「フナののっこみ」の季節 《宍塚の里山》87

【コラム・福井正人】私たちの会は毎月第3日曜日、地元農家と「田んぼさわやか隊」を結成し、宍塚の里山周辺の水田の整備活動を行っています。このエリアの農業水路には、春になると「フナののっこみ(産卵のための遡上=そじょう=)」が見られます。今回はそこで見られる魚たちを紹介します。 宍塚大池を水源とするこの水路は、大池から備前川までの約2キロ、宍塚の里山から北東に流れています。上流域は里山の谷津田の脇を流れる土水路で、昔ながらの水路の景観を残しています。中流域が田んぼさわやか隊の活動エリアで、圃場(ほじょう)整備された田んぼの脇を流れていますが、土水路のまま残されています。 下流域は三面コンクリートになっていますが、中流域から流出した土砂が堆積していることが生き物にはプラスになっているようです。残念ながら、上流域の里山内の水路と中流域の土水路の間には、コンクリートU字溝暗渠(あんきょ)と約40センチ水位差がある場所があります。このため、上流域と中流域の魚類の行き来、特に遡上を阻害しています。 会が地元の方のお話をうかがってまとめた聞き書きには、昔はウナギをはじめとして多くの魚類が下流側から宍塚大池まで遡(さかのぼ)っていたことが紹介されています。それを思うと残念ですが、里山内の水路には、いまでもドジョウやヨシノボリなどの魚類や多くの生き物を育んでいます。 備前川から産卵のために遡上 中流域に目を向けると、水路は里山の谷津田域のそれに比べると直線的ではあります。でも、土水路として残されているため、側面や底面にデコボコがあり、植物なども生えるため、水の流れに緩急ができ、隠れ場所もあって多くの生き物に生息する場を提供しています。

里山体験プログラム 《宍塚の里山》86

【コラム・森本信生】私たちの会は、33年前から地域の人々の理解を得ながら、生き物調査やボランティアによる里山保全活動を続けてきました。この活動を通して、多様な動植物が生息する貴重な里山が維持されています。訪れた方々は「美しい里山」「珍しい草花」「とても癒される」と言ってくれるようになり、各種観察会や子ども関連行事はたくさんの参加者でにぎわい、環境教育の大切な場となっています。 現在募集中のプログラムは、若い人をはじめ自然に興味のある方々に、里山にもっと気軽に来てもらい、保全活動に参加してもらうものです。参加者は自分に合った方法で活動プランを立て、ゆっくり実践してもらいます。各活動では、その道のベテランが丁寧に寄り添って指導します。 プログラムは、子どもが自然に興味を持ち楽しく体験できるように工夫。谷津田を利用した稲作りや、生き物との共存、生き物の多様性、里山の環境作り―体験のほか、経験豊かなスタッフとの交流もあります。 高校生や大学生も参加 また、環境省指定の「モニタリングコアサイト1000」の調査や土曜観察会では、専門家に貴重な動植物を紹介してもらいます。月例観察会では、専門家による話を聞くこともできます。 この春からは、高校生が自然農田んぼ作りに1年間の予定で来ます。自分が目指す進路に向けての主体的な学びです。つくば市の大学生も、進路をもっと具体的なものにしたいと、70時間もの里山体験をしています。

手と耳と鼻で自然を観察 《宍塚の里山》85

【コラム・森本信生】私たち「宍塚の自然と歴史の会」では、毎月、里山について学ぶ「土曜談話会」を開いています。昨年10月の談話会には、手話通訳者の北村まさみさんを招き、「障害者と里山」の題で話してもらいました。今回はその内容の一部を紹介します。 講演では、障害者と共に行う様々な行事についての話がありました。例えば、雄蕊(おしべ)と雌蕊(めしべ)や、受粉の様子を手話でどう表現するか―などです。植物の様子を的確に捉えていて、大変面白いものだったそうです。 また、暗闇の道を、目が不自由な人が目の見える人をリードする話。さらに、話をせずに情報をどのように他人に伝えるかを、言葉が不自由な人から教わる話。北村さんによると、このような活動を、つくば市の産業技術総合研究所など、いろいろな所で行ってきたそうです。 この流れで、北村さんに企画をお願いし、私たちの会でも「手と耳と鼻で楽しむ観察会」を開きました。木々を触り、植物の匂いを嗅ぎ、なめて味を確かめ、鳥の声を聞き、その気配を感じる―といった、他では体験できない観察会です。視覚以外で自然を感じる面白い観察会でした。 障害を持つ方も楽しめる里山 講演では、「障害は社会がつくる」という言葉が印象に残りました。車いすで移動ができないとか、視覚や聴覚が不自由なために危険を感じるのは、バリアフリーでないからです。社会の仕組みが、障害をより深刻化させているのです。そういったことは、仕組みを変えることで改善できます。

里山と若者たちの活動《宍塚の里山》84

【コラム・佐々木哲美】自然豊かで春夏秋冬の多様な変化を見せる里山には、若者たちの元気な姿が似合います。認定NPO法人「宍塚の自然と歴史の会」では、小さな子どもから大人まで様々な世代の人たちを受け入れてきました。それは、広く宍塚の里山を知っていただかないと保全に結びつかないと考えているからです。 特に次世代を担う大学生が参加しやすいように気を配り、多くの大学から学生を受け入れてきました。地元の茨城大、筑波大、筑波学院大をはじめ、法政大のサークル、東京大のゼミ、NPO法人ドットジェピーからの大学生などです。また、宍塚里山をテーマにした卒論や論文で博士号を取得した方も多くいます。内容も自然系だけでなく、保全手法に踏み込んだ社会系、地元集落まで入り込んでの歴史系まで多種多様です。 その中でもユニークな取り組みが筑波学院大OCPです。学院大では、平成17年度から「社会力」育成を目的に「OCPプログラム」に取り組んでおり、大学と地域が連携して教育に関わる先駆的な取り組みとして、全国から注目を集めてきました。 OCP(Off Canpus Program)とは、大学のキャンパス内だけでなく、つくば市およびその近郊地域をキャンパスにして、社会力を育成するプログラムです。学生が希望する団体で30時間以上活動するもので、参加すると単位がもらえます。残念ながら、17年続いてきたOCPですが、学校の方針で今年が最後になるようです。 会の観察会や保全活動に参加

環境省の「自然共生区域」に期待 《宍塚の里山》83

【コラム・佐々木哲美】認定NPO法人「宍塚の自然と歴史の会」は、1989年の設立以来、緑豊かな宍塚の里山を次の世代に引き継ぎたいと活動してきました。私も30年間携わっていますが、振り返ってみると、保全活動が続けられたのは次の3点に集約されます。 1つは、宍塚里山それ自体の魅力です。ここに来ると、何かホッとする空間があります。2つ目は、多くの仲間に恵まれていることです。老若男女、様々な経験と知識がある素晴らしい人たちが活動しています。3つ目は、社会正義です。この素晴らしい場所を短期的な視野で開発させてはいけない、という使命感です。 宍塚里山保全の最大の課題は、その大部分が個人所有地だということです。数百人の土地所有者は、収入を生まない土地を抱え税金を払っています。この場所は幾多の開発計画が持ち上がり、頓挫(とんざ)してきた歴史があります。最近でも、太陽光発電所の建設が始まり、事業者の誘いに心が動く所有者の気持ちもわからないではありません。 我々、保全活動団体の最大の欠点はお金がないことです。そのために、里山の価値を多くの方に理解していただくために、地道なボランティア活動をしています。 太陽光発電所や残土処分場は困る 将来的には、法律で公有地化を図り、土地所有者の利益も守る。維持管理は、公社設立や指定管理者制度を採用、雇用の場を提供する。利用方法は、学識経験者にも関わってもらい、学校教育、市民団体、一般市民の活動の場としてもらうーと、私は勝手に妄想しています。

里山保全とコロナ禍対策 《宍塚の里山》81

【コラム・佐々木哲美】新型コロナ禍で旅行などの自粛もあるのか、宍塚の里山で散策する方が格段に増えました。近隣の方が多く、近くにこんないい所があったのかと感嘆の声も多く聞かれます。我々も、改めて里山の価値と保全活動の重要性を知る機会になりました。 10月1日、政府によるにコロナ禍自粛要請が解除になりました。今後も自治体による制限は続きますが、新たな局面を迎えました。認定NPO「法人宍塚の自然と歴史の会」でも、観察会や一般参加の行事を再開します。 当面は、参加人数を制限して事前予約制で行います。飲食を伴う行事は、当面の間は自粛します。東京の大学生サークルも長らく学校から活動が禁止されていましたが、解除になり来ることになりました。第6波は必ず来るものと考えて、対応していかなければなりません。 今後、自粛解除になったことで、個人ごとの感染防止対策の意識の違いが、より明らかになってくると思います。 娘や甥とのコロナ認識の違い 個人的な話で恐縮ですが、10月2日、法事で郷里の岩手県盛岡市に帰省しました。法事は樹木葬で行われ、掘った穴にお骨を埋葬して20分程度で終わりです。親族は現地に集合し、終了後は食事も何もなく、そのまま解散です。久しぶりに会ったので、数十分は駐車場で立ち話をして、名残惜しそうに皆その場を後にしました。

ナラ枯れの脅威! 被害対応奮戦記(下) 《宍塚の里山》80

【コラム・佐々木哲美】ナラ枯れ被害木の対応は何とかなりましたが、次に問題となるのは、ナラ枯れ被害が比較的軽い経過観察木と新たにカシナガの削孔(さっこう)が発見された樹木の対応です。 経過観察の樹木のナラ枯れ対応には、クリアファイルのトラップが有効であると森林総研の升屋主任研究員から教えられ、実施することにしました。このトラップは、トランク・ウインドウ・トラップ(TWT)と呼ぶ静岡県で考案されたもので、市販のA4クリアファイルの1枚と1/4を使って作るため、非常に安価にでき、設置も簡単です。 さっそく、調査の希望者を募ったところ、会員の山口かなえさんが、子どもたちにも挑戦させたいと手を挙げてくれました。山口さんにTWTを100枚ほど作っていただきました。 6月初めに升屋主任研究員に来ていただき、大人5名、子ども10名でナラ枯れ対策のトラップを設置しました。子どもたちも活躍し、楽しく作業ができました。山口さんが、子どもたちにチャレンジさせたいと思ったのは、ナラ枯れ対策を通じて子どもたちが生態系を学ぶいい機会になると考えたからだそうです。 以後、毎週、トラップを子どもたちと巡視して、捕獲状況の確認と石けん水の補充を続けています。また、状況に応じてトラップを増やす、隣接した樹木にもトラップを設置するなどしています。 「ナラ枯れ対策は『試行錯誤』」

ナラ枯れの脅威! 被害対策奮戦記(上) 《宍塚の里山》79

【コラム・佐々木哲美】ナラ枯れはコナラなどの樹木が集団で枯れてしまう病気です。2020年9月初め、森林総合研究所(つくば市松の里)に勤める会員から、つくば市内の数カ所でナラ枯れと疑われる症状がコナラに発生しており、宍塚の里山でも発生していないか、注意して見てほしいと連絡がありました。 ナラ枯れの正式名称は「ブナ科樹木萎凋(いちょう)病」といい、一般には「ナラ枯れ」とか「カシノナガキクイムシ被害」と呼ばれています。「ナラ枯れ」は、ナラ類、シイ・カシ類の樹木を枯らす病原菌と、その病原菌を媒介する昆虫による「樹木の伝染病」です。病原菌は「ナラ菌」と呼ばれる糸状菌(カビ)の仲間で、媒介昆虫は体長5ミリほどの甲虫(こうちゅう)、カシノナガキクイムシです。 このキクイムシのメスの背中(前胸背)には、菌のうという臓器器官があり、この菌のうにナラ菌を入れて、被害木から健全木へ運び、被害を拡大させます。当初、本州の日本海側を中心に被害が拡大、太平洋側に広がり、2020年、茨城県内で初めて、ナラ枯れが確認されました。 10月、会員から宍塚里山のコナラが写真のナラ枯れに酷似していると報告があり、森林総研に見ていただいたところ、ナラ枯れの疑いが濃いということでした。 対処する前にナラ枯れの見分け方と対処の仕方を学ぶ必要があります。今年1月、関係者に働きかけて現地調査を開催したところ、森林総研から主任研究員の升屋勇人さんら3名、県南農林事務所1名、県技術センター1名、樹木医1名、当会3名の参加がありました。観察路に沿って里山を一周したところ、ナラ枯れは13本確認できました。 「樹木の切断」「巻いて処置」「切株処置」

太陽光発電に浸食される里山の危機 《宍塚の里山》78

【コラム・佐々木哲美】3年前、宍塚里山の南西部にある畑と森林が伐採され、太陽光発電のパネルが設置されました。その面積は約3.5ヘクタールにも及びました。土地所有者の権利の大きさを前に、里山を維持できなかった私たちは無力さを痛感。そこで、土地を取得するために、ナショナル・トラスト(文化財や自然風景地などの保全活動)の取り組みを検討しました。「宍塚の里山」約100ヘクタールのうち数ヘクタール取得すれば、行政も考えるのではないかと期待したからです。 太陽光発電の位置=全国農地ナビから作成 私たちは昨年1月、公益社団法人「日本ナショナル・トラスト協会」の助成金をいただき、改めて土地所有者の調査に入りました。11月には「里山保全のためにNPO法人は何ができるか」をテーマに学習会を開催しました。最近、学習会に参加した方の母親がお亡くなりになり、相続財産の中から50万円を寄付してくれました。また、当会が土地の寄付を受け付けていると知った方から、宍塚の里山に所有する67坪の山林を寄付したいとの申し出がありました。 また、当会が10数年整備してきた土地の所有者から「太陽光発電に土地を貸すか売らないか」と言われているが、どうしたらいいかとの相談もありました。周辺の土地所有者に当たって調べたところ、約2.7ヘクタールの事業が計画されていることが判明しました。その対応を考えているさなか、5月中旬、「上高津貝塚ふるさと歴史の広場」南側に発電設備の材料が突如運び込まれ、あっという間にパネルが設置されました。その後も周辺の草が刈られ、新たな施設建設の勢いは止まりません。 「再生可能エネルギー」が自然を破壊 経産省のホームページにFIT(固定価格買い取り方式)認定の計画は大小を問わず掲載されていると聞き調べてみましたが、確認できませんでした。また、茨城県のガイドライン(2021年4月改定)によれば、50キロワット以上の計画(面積換算700平方メートル以上)は市町村に計画を提出するように定められています。しかし、FIT認定外の情報は公表されていないため、市町村への問い合わせが必要ということでした。

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無償譲渡受け市管理も選択肢の一つ 洞峰公園問題でつくば市長

つくば市長定例会見が8日開かれ、同市二の宮にある県営の都市公園、洞峰公園(約20ヘクタール)にグランピング施設をつくるなどのパークPFI事業について、五十嵐立青市長は「グランピング施設とバーベキュー施設は望ましくないという考えに変わりはない」と述べ、県から無償で公園の譲渡を受け市が管理することも選択肢の一つだとする考えを述べた。 洞峰公園のパークPFI事業をめぐっては、大井川和彦知事が1日の定例会見で、年明けにもグランピング施設などの建設許可の事前協議を開始したいと発言し、さらに、つくば市が自ら管理するのであれば洞峰公園を無償で市に移管したいなどと述べている(12月2日付)。8日の市長会見では、知事発言について記者から質問が出て、五十嵐市長が答えた。 一方で五十嵐市長は、無償譲渡について「簡単に『はい』と言えるものではない」とも述べ「(市として維持管理費などを)精査しているわけではないので、そもそも維持管理費がいくらかかるか分からない。市の他の公園規模と比べてどうかなど、検討するにしても細かい情報は必要になる。無償移管を検討するのであれば(県から)細かいデータをいただかないと市民にも議会にも説明できないし、今の段階で何をどうするかはまだまだ分からない」とも話した。 県は8月の説明会などで、洞峰公園の維持管理費用として、指定管理料が年約1億5000万円、来年度から2027年度までの大規模修繕費用として3億5600万円かかるとしている。 五十嵐市長はさらに、プールやテニスコートなどの利用料金値上げ要望に対し、大井川知事が1日の会見で「利用者の中の一部にだけ負担を押し付けるやり方でバランスが非常に悪い」と否定し、さらに協議会設置要望についても「協議会の位置付けや性格が不透明」だと市の要望をいずれも否定したことについて、「値上げ案は県が当初より代替案として示していたもの。そういう代替案に対して『バランスが悪い案だ』というのは、いささかとまどっている」と不快感を示し、さらに「(県は)『協議会の必要性が分からない』という話だが、(協議会は)話し合っていく素地を作るためには必要なものと思っている」と反論した。 その上で五十嵐市長は「つくば市への回答をちゃんと文書で示していただいた方が、お互いのミスコミュニケーションはないと思っている。はっきりと県の方向性が決まったら文書でお示しいただいて、それをもとに県と協議していきたい。協議が整わない中で(グランピング施設建設の事前協議が)申請されることはないと思っている」と改めて述べた。

「5時に夢中」の岩下さんの見せる「文化」《遊民通信》54

【コラム・田口哲郎】 前略 東京メトロポリタンテレビジョンの月~金曜日夕方5時からの番組「5時に夢中」を楽しく視聴していることは、以前書きました。「5時に夢中」は東京ローカルのワイドショーという感じですが、コメンテーターが多彩で、サブカルチャーの殿堂のようです。 私が好きなのは、木曜日の中瀬ゆかりさんと火曜日の岩下尚史さんです。中瀬さんは新潮社出版部部長で、文壇のこぼれ話を巧みな話術で披露して笑わせてくれます。岩下さんは新橋演舞場勤務から作家になった方で、東京のいわゆるハイ・カルチャーをよくご存じの方で、こちらも話術が巧みで笑わせてくれますが、ひとつひとつのお話に含蓄があるというか、うなずくことが多いです。 岩下さんの小説『見出された恋 「金閣寺」への船出』の文体は流麗で、引き込まれます。岩下さんは國學院大学ご出身ですが、國學院の偉大な民俗学者にして作家の折口信夫の小説『死者の書』などの文体を思わせる傑作だと思います。 さて、岩下さんのインスタグラムの話題が出ていて、美食家としての一面が見られるというので、見てみました。岩下さんらしい、ハイソな生活を垣間見られるのでおすすめです。シティ・ホテルでのパーティーや会食、料亭とおぼしきところでの高級料理など、きらびやかな世界が広がっています。

TX県内延伸に賛成?反対?【県議選’22つくば候補者アンケート】3

県議選候補者アンケート最終回は、つくばエクスプレス(TX)県内延伸構想の是非と、旧統一教会と接点をもったことはあるかについて、つくば市区の立候補者8人に聞いた。 TX東京延伸については11月25日、東京都が「都心部・臨海地域地下鉄構想」の事業計画案を発表。まず臨海地下鉄を単独で整備し、将来的に、TX東京延伸(秋葉原-東京)との接続や、羽田空港との接続を今後検討すると発表したばかり。 一方、県内延伸をめぐっては、県が今年度、初めて調査費を計上し、今年度中に①筑波山方面②水戸方面③茨城空港方面④土浦駅方面-の4方面案の中から1本に絞り込むと発表し、県内各地で誘致合戦が繰り広げられた。延伸に必要な事業費、需要予測、費用対効果も調査が行われている。一方つくば市は東京延伸を優先するとし、県内延伸の誘致合戦には加わらなかった。 NEWSつくばは告示前、8候補者に対し「TX県内延伸ルートを絞り込む調査費を県が計上し、県内延伸を求める運動がつくば市以外で盛り上がっています。県内延伸計画に賛成ですか、反対ですか」と質問した。賛成、反対、どちらでもないの3つのいずれかに〇を付けてもらい、50字程度で理由を書いてもらった。 各候補者の回答は以下の通り。 ▽佐々木里加氏 賛成「県内延伸には反対しないが、土浦ではなく、本来はつくばエクスプレスの名の通り筑波山を経由し県庁のある水戸へ、あるいは空の玄関茨城空港を経由し水戸へ伸ばすべき」

筑波山が初冠雪

筑波山頂に6日朝、この冬初めて雪が降り、初冠雪となった。標高877メートルの山頂付近は午前中、雲に覆われたが、雲が薄くなったところは、雪が薄く積もっているのが麓からも見えた。 山麓の住民によると、平均的な初冠雪は12月中旬頃で、例年より少し早い初冠雪となる。 昨晩、南岸低気圧が通過、冷たい空気が大陸から流れ込み、気温が低い山頂は雪になったとみられる。この気圧配置は関東地方に雪を降らす典型的なパターンだ。 つくば市館野の6日の最低気温は11月下旬並みの3.1度。筑波山頂近くの御幸ケ原の気温は午前6時半時点でマイナス0.1度だった。気温は標高が100メートル上がるごとに0.6度下がるといわれており、標高877メートルの筑波山は、地上より約5度低いことになる。 南岸低気圧は2~3月によく発生し、大雪になることもある。雪の降る範囲は標高500メートル辺りまでのことが多い。「逆転層」という中腹付近の気温が高くなる独特の気象現象があるからだといわれる。(榎田智司) ◆筑波山の気象状況はライブカメラで確認することが出来る。