水曜日, 7月 16, 2025
ホーム検索

つくばエキスポセンター -検索結果

If you're not happy with the results, please do another search.

遠い宇宙と地球つなぐ大型アンテナの秘密に迫る つくばエキスポセンターで特別展

16、17日 JAXA美笹局プロジェクト完了記念 太陽系と宇宙の起源を解き明かそうと、地球から200万キロ以上離れた遠い宇宙を飛ぶ探査船と交信するための、直径56メートルの大型パラボナアンテナが長野県佐久市のJAXA(宇宙航空研究開発機構)美笹(みささ)深宇宙探査用地上局にある。性能をより向上させる「グレート2プロジェクト」がこのほど完了し、記念イベントが16、17日につくば市吾妻、つくばエキスポセンターで開かれる。「遠い宇宙と地上をつなぐ唯一の絆」だという大型アンテナの魅力と秘密をJAXA職員など専門家から直接聞く機会となる。主催はJAXA。 アンテナは、同じく佐久市にある臼田宇宙空間観測所で30年以上運用されてきた直径64メートルのアンテナの後継機。高度化する近年の宇宙探査に対応するために設計され2021年3月に完成した。今回完了した新プロジェクトは、信頼性と運用性のさらなる向上と、海外機関の探査機支援を柔軟に行うことが目的だ。 イベントでは、エントランスホールで開かれる大型アンテナに関する詳しい解説の他に、コンピュータグラフィックス(CG)による立体映像が上映される3DシアターでのJAXA職員によるミニ講演が催される。17日に開催される専門家による参加型のワークショップでは、パラボナアンテナがどのように宇宙の音を集めているのかを体感できる。 また2020年に小惑星リュウグウの物質を地球に持ち帰り、現在も宇宙空間を飛行し続ける小惑星探査機「はやぶさ2」の実物大模型と、火星衛星探査機「MMX」の50分の1模型が展示される。 エキスポセンターの企画担当者は「今回は、諸事情により大型パラボナアンテナの模型は未完成での展示になるが、実物大の探査機模型を間近で見ることができる。専門家による解説もあり、ぜひ、多くの方に参加していただければ」と来場を呼び掛ける。(柴田大輔) ◆「JAXA美笹深宇宙探査用地上局プロジェクト完了記念 特別展示『美笹局、できました。~深宇宙探査を支える大型パラボラアンテナ~』」は16日(土)、17日(日)の2日間、つくば市吾妻2-9、つくばエキスポセンターで開催。開館時間は午前9時50分~午後5時(入館は午後4時30分まで)、入館料(展示場のみ、プラネタリウムは別途必要)は18歳以上500円(消費税込)、4歳~高校生は250円(同)。▽美笹局アンテナ解説は①16日午前11時〜➁同午後2時〜➂17日午前10時45分〜④同午後1時30分〜の4回▽JAXA職員による3Dシアターでのミニ講演は①16日午後1時〜➁同午後4時30分〜➂17日午後2時30分〜④午後4時30分〜の4回▽専門家によるアンテナ博士の実験教室は①17日午前11時30分〜➁同午後3時〜の2回。いずれも参加自由。

さわって、遊んで! 「歯車」を知る展示会 つくばエキスポセンター

冬休みに楽しんで 歯車にスポットを当てた企画展「すごいぞ!歯車!!くるくる回っていっぱいお仕事」が、つくば市吾妻、つくばエキスポセンターで来年1月28日まで開催されている。歯車を用いた作品など36点が展示されている。つくば市在住で、国内外で活躍する木工作家のつちやあゆみさんによる「歯車のオルゴール」や「歯車の遊園地」などの作品もある。 おもちゃや時計、自動車、エレベーターといった身近なものから、人工衛星やロケットなど、あらゆるものを動かすことに欠かせないのが「歯車」だ。回転する複数が組み合わさることで動力を伝える。普段は機械の中に隠れてあまり目にすることがないが、人の暮らしを縁の下で支える無くてはならないもの。 会場となる2階の多目的ホールは3つのパートに分かれる。まず初めが、木製のおもちゃなどを製作するムクスタジオ(Muku-studio、埼玉県飯能市、野出正和社長)による作品。木製の大型カラクリ装置のほか、赤、黄、青など色や形、大きさの異なる様々な木製歯車を組み合わせ、平行軸の一方から他方へ回転を伝えるために用いられる「ヒラ歯車」、回転運動を直線運動に変換する「ベルクランクとピン円盤」、回転する円運動を上下運動に変換する「ハートカム」など、実際にレバーを回して多様な動きを楽しむことができる作品を展示している。 その奥には、つちやあゆみさんによる作品が並ぶ。そのひとつ「歯車のオルゴール」は、平行に組み合う大小の歯車が、複数、平行に組み合わされて、手前に置かれたハンドルを回すことで回転する歯車の下に据え付けられた木球が鍵盤にぶつかり、クリスマスにちなんだ「聖者の行進」が鳴り響く。その隣に置かれた、同じくつちやさんによる作品「歯車の遊園地 No.10」は、3つのスタート台から色とりどりの木球を木製のレールに滑らせ、ゆっくり回転する歯車など、複数のルートを通りその先のゴールへの順番を競うアトラクション。木と木がぶつかる柔らかな音も楽しめる仕組みになっている。 最後は、1935(昭和10)年の創業以来、一貫して歯車を作り続ける小原歯車工業(埼玉県川口市、小原敏治社長)。実際の工業製品だけでなく、同社の技術を活かして作られた二輪駆動の自転車などが展示されている。 車・バイク好きの大人も 企画を担当した同センターの松岡安希子さんは「オルゴールやコーヒーミルなど、私たちの身近なところに常にあるものの、普段なかなか見る機会が少ないのが歯車」と話し「今回の企画では、実際に触れることで、暮らしを支えてくれている歯車の魅力を知ってもらうことを意図した」と説明する。「11月に企画がスタートして以来、来場したたくさんのお子さんたちが、実際に歯車に触れて、その動きや奏でる音を楽しんでくれている。またプラモデルや車、バイクを趣味にする大人の方たちも関心を持って来場していただいている」とし、「この冬休み、ぜひ、多くの方に来場していただきたい」と呼びかける。(柴田大輔) ◆企画展「すごいぞ!歯車!!くるくる回って いっぱいお仕事」は、2024年1月28日まで。開館時間は午前9時50分から午後5時。休館日は毎週月曜(12月25日、1月8日は除く)、ほかに12月29日から1月3日、1月9日から11日は休館。入館料は大人500円、子どもは250円。問い合わせはイベントの公式ホームページ、またはつくばエキスポセンター(電話029-858-1100)へ。

あなたは必ずだまされる! つくばエキスポセンターで「錯視の世界」展

「錯視(さくし)」は見たものが事実とはちがうように見えてしまう目の錯覚で、同じ大きさの図形が違う大きさに見えたり、同じ色がちがう色に見えたりする。この錯視の科学を紹介する企画展「錯視の世界ーあなたは今度もかならずだまされる!」が、つくばエキスポセンター(つくば市吾妻)で5日から始まった。5月8日まで。 展示されるのは錯視研究者の杉原康吉さん、北岡明佳さん、山口康さんの作品、合計56点。模様によって形がゆがんで見える「高さ反転立体」、直接見るのと鏡で見るのとで全く異なって見える「変身立体」など、錯視の様々なテクニックを楽しむことができる。 2013年にレディ・ガガが発表したアルバム「アートポップ」のCDのインサイドデザインに使用された作品「ガンガゼ」も展示されていて、静止画なのにウニのトゲが動いているように見える。ベスト錯覚コンテスト世界大会受賞作品も6点展示されている。 展示室の外の廊下には大きな作品が展示されていて、見応えがある。またエントランスには、オブジェの中に自分が入って、両側にある鏡に見える像の違いを体験できるコーナーがある。展示作品の解説パネルの漢字にはルビがふってあり、子供でも読みやすい。 企画を担当したエキスポセンター運営部の松岡安希子さんは、「錯視は目から入った信号を脳で処理する過程で起こる現象なので、見え方に個人差がある。子供と大人とでも見え方が異なる場合があるので、親子でどう見えるか話すのも楽しいと思う。大人の方も『そんなことはない』と分かっているのにだまされてしまうのを楽しんで下さい」と話す。 新型コロナ感染拡大防止のため入場制限を行う場合があるので、来館前に最新情報をウエブサイトで確認してほしいとのこと。入館料のみで企画展も見ることができる(如月啓)。 ◆企画展「錯視の世界」は3月5日(土)~5月8日(日)。開館時間は午前9時50分~午後5時。入館料は大人500円、4歳から高校生250円。休館日などの問い合わせは電話029-858-1100(つくばエキスポセンター)。

「はやぶさ2」帰還カプセル展示 10日からつくばエキスポセンター

小惑星探査機「はやぶさ2」帰還カプセル展示が10日から、つくばエキスポセンター(つくば市吾妻)で始まる。14日まで。展示されるのは、2020年12月に「はやぶさ2」が地球に持ち帰った、小惑星リュウグウで採取した砂や石などの調査サンプルを収容していたカプセル。 「はさぶさ2」は、地球の水や有機物の起源、生命誕生の秘密に迫ることを主な目的に、2014年12月に種子島宇宙センターから打ち上げられた小惑星探査機。近地球型とよばれる小惑星「イトカワ」を探査し2010年に地球に帰還した「はやぶさ」の後継機にあたる。「はやぶさ2」が目指したのは、直径900mメートル小惑星リュウグウ。接近時、地球から約3億キロの距離にあった。 そこには太陽系が誕生したとされる約46億年前の水や有機物の痕跡が残るとされる。総飛行距離約52億4千万キロの末に持ち帰ったサンプルは、日本を中心とした14 カ国、109の大学と研究機関、269人が参加する国際チームで進められている。 展示会場には、金色の耐熱材が部分的に残る大気圏突入時の高温にも耐えたパーツや、大気圏を通過後に着地時の衝撃を和らげるためのパラシュートなどの実物が並ぶ。他に、一連のプロジェクトの詳細を解説したパネル展示、映像コーナーも設けられている。 企画を担当する、エキスポセンター展示・催事主任の佐々木貴史さんは「焼け残った金色の耐熱材が残るなど、宇宙を旅した実物が持つ迫力を感じてもらえるはず。宇宙とのつながりを実感してもらうことで、将来、宇宙に関わる分野に進んでくれるお子さんが増えたらうれしい」と話す。 展示と並行し、エキスポセンター内のプラネタリウムでは関連企画として、「HAYABUSA 2〜REBORN 帰還バージョン」(上坂浩光監督)が上映される。 新型コロナ感染対策から、展示、映像作品上映ともに完全事前予約制。ウェブサイトから手続きができる。また上映スケジュールも、同サイト内で確認できる。期間はともに14日までの5日間。(柴田大輔)

「福島に輝く夜空と豊かな暮らしを知ってほしい」 つくばエキスポセンターで写真展

福島の自然と暮らしをダイナミックに捉えた公募写真展「ふくしま星・月の風景写真展」が20日から、つくば市吾妻、つくばエキスポセンターで開催されている。 展示写真は、郡山市ふれあい科学館が主催する「第5回ふくしま星・月の風景フォトコンテスト」の受賞作品。コンテストは、福島がもつ豊かな人の暮らしと、その頭上に輝く月や星の姿を、写真を通じて全国に紹介したいと、2008年に第1回の公募が始まった。18年の第5回目は、106人による351点の作品が全国から集まり、その受賞作品による全国巡回展が19年から開催されている。北は秋田、西は兵庫までを巡回し、今回のつくば市で47カ所目になる。 大賞には、満月をバックに遊ぶ母子を幻想的に捉えた丹野順子さんによる「月と遊ぶ」が選ばれた。「今までの(応募)作品にはない発想」だと審査員が絶賛した。特別賞の「仲夏の輝き」(田中 祐二さん)は、夜の田んぼを舞う蛍を長時間露光で捉え、その背景の暗がりに浮かぶ一軒家から漏れる光を対比させ、肉眼では見逃してしまう農村の美しい一面を視覚化した。その他、ダイナミックに満点の星や月を捉えた写真や、人の息吹を感じる作品が全40点展示されている。 つくばエキスポセンターでは、これまで年に数回企画展を開催してきた。例年は体験型のイベントが中心だったものの、新型コロナウィルス感染防止の観点から、人との接触が少ない写真展開催となった。企画を担当する、つくば科学万博記念財団の徂徠裕子さんは、「美しい福島の写真を大人の方も一緒に楽しんでもらいたい」と来場を呼びかける。 また、コンテストを主催する郡山市ふれあい科学館学芸員の安藤享平さんは、「福島には『本当の夜空がある』といわれるほど、美しい夜空を見ることができます。県内外の方々に、今の福島の人の暮らしとともに、自然の美しさを知ってもらえたら」と企画に対する思いを話した。(柴田大輔) ◆会期は3月20日(土)から4月18日(日)、開館時間は午前9時50分~午後5時。同センター2階多目的ホールにて開催されている。入場無料。

「あそび大集合」も休館続く 春休みのつくばエキスポセンター

【相澤冬樹】春休みの子供たちに用意したメニューが日の目を見るか、つくばエキスポセンター(つくば市吾妻、中原徹館長)が新型コロナウイルス感染症をめぐる動静に気を揉んでいる。同センターは20日、従来24日までとしていた休館期間を4月7日まで延長すると発表した。これにより、企画展「かわったあそびが大集合!-つくって・ためして・かんがえる」の開催も宙に浮いている。 企画展は当初、20日から6月7日までの会期を予定していた。ねじやストローなど身近な素材やタブレット端末を触ったり操作したりして、遊びのなかに興味を見つける体験型のイベント。「キッチンオーケストラ」「ストローの森」など6つのテーマ、9つのコーナーを用意した。19日には報道機関向けの内覧会まで開き、休館明けの25日にスタートできる態勢を整えていた。 20日になって、政府が一斉休校の延長をしない方針を打ち出たが、県内で感染患者が確認された状況を踏まえ、休館の再延長を決めた。再開は早くても4月8日以降となる。 同館運営部は「子供たちが室内で、ものや道具に触って遊ぶ企画だけに、換気や除菌には十分に配慮して開催しようと準備していた。こういう時期だからこそやりたかった」と残念がる。6月7日までの会期が残っている限り、中止ではなく延期で開催のタイミングをうかがっていくという。 同センターの「休館期間の延長について」は随時更新される。電話: 029-858-1100 ➡新型コロナウイルスの関連記事はこちら

プラネタリウムが新世代に つくばエキスポセンター

【相澤冬樹】つくばエキスポセンター(つくば市吾妻、中原徹館長)のプラネタリウムが1日、改修工事を終えリニューアルオープンした。1月31日に内覧会が開かれ、新システムの紹介と新番組「地球発、宇宙の彼方へ~未体験スペースツアーへの招待~」の試写会が行われた。 プラネタリウムは、直径25.6メートルのドーム天井に満天の星空を映し出す光学系の装置に、プロジェクターで投影する全天周デジタルシステムを組み合わせるもので、今回は2012年以来8年ぶりにデジタル系を入れ替えた。6台構成の4Kレーザープロジェクターを使用し、マルチプロダクションシステムによりつなぎ目のないスムーズな動きで、明るく鮮やかな映像をわん曲したドームスクリーンに映し出す。 同センター運営部、瀬戸口啓一部長は「明るさは従来に比べ数値的には1.4倍だが、更新前に比べ5倍近くなっている」と胸を張った。 光と影の動き リアルに再現 搭載される映像技術「メディア・グローブ・シグマ(Σ)SE」により、地球や宇宙の姿をダイナミックに再現する。コンピューターグラフィックスの画像処理と異なり、恒星や星団などデータベース化した膨大な銀河モデルを元にシミュレーションした映像。光と影の動きまでリアルに再現する。 データには地球の地形モデルも含まれ、1日から公開の「地球発…」は冒頭、筑波山を出発し、富士山を経て、エベレストから宇宙に近づくシーンなどが用意された。火星から木星、土星を旅し、途中、小惑星探査機「はやぶさ」がサンプル採集を試みたイトカワなどに立ち寄る40分の番組だ。 ドームスクリーンでの映像展開について、中原徹館長は「科学や芸術など多様な表現に役立たせてほしい。スポーツ中継にも新たな可能性を開くかもしれない」と期待を寄せる。 同センターのプラネタリウムは1985年の科学万博開催に合わせて設置されたのが初代で、光学系は2006年に現在の2代目に更新された。見る場所に応じて、位置の変化する星や星座を映し出す。昨年秋から急速に明るさが低下して関心が持たれているオリオン座の赤色超巨星、ベテルギウスの減光も今回のプログラムに反映されているそうだ。 ◆「地球発、宇宙の彼方へ~未体験スペースツアーへの招待~」は2月1日公開、上映期間は5月31日まで。上映は毎日2回。入館料を含むプラネタリウム料金は大人1000円、4歳~高校生500円(税込み)。問い合わせ電話029-858-1100。 ➡つくばエキスポセンターの過去記事はこちら

授業に役立つ学習資源紹介 26日「教員の日」、つくばエキスポセンター

【田中めぐみ】つくばエキスポセンター(つくば市吾妻)の展示物やイベントを地域の教員などに紹介し、効果的な活用法を提案しようと26日、「教員のための博物館の日」イベントが同センターで開かれる。学校での活動や体験型授業などに役立つ学習資源を知ることができる。学校や幼稚園などの教員、旅行代理店、教員を目指す学生などは入館無料。 見どころは、つくば市内の研究機関が行っている学校向けの活動を一堂に紹介するコーナーだ。宇宙航空研究開発機構や国立環境研究所など全部で9機関が協力出展する予定で、研究機関からの講師派遣や見学の団体受け入れなどの取り組みを知ることができる。 ほかに同センター内の展示フロアを見学できるほか、プラネタリウムや科学教室、サイエンスショー、3Dシアターなど催事も体験可能だという。団体で利用する際にどのようなプログラムがあるか、どのように申し込めばいいかについて相談できるブースも出展される予定だ。 同センター学芸員の小林弘幸さんは「数多くの研究機関が集まるつくば市の特色を生かし、エキスポセンターが研究機関と教育機関、相互への情報提供のハブ的役割を担えれば」と話す。博物館と地域の教育機関、研究機関とのつながりを深めていきたい考えだ。 多くの子どもに体験をさせたいという教員からの要望に応じ、同センターでは3Dシアターの場所を移して以前より収容人数を増やした。また、団体受け入れの際には、学習効果を高めるためのワークシートを用意したり、天候に応じた予約を可能にしたりして、利用しやすくなる工夫をしているという。 「教員のための博物館の日」イベントは、国立科学博物館が中心となり、学校と博物館の連携促進を目的として2008年より始まった。イベントは全国約30の施設で開催されている。エキスポセンターでは去年から開催しており、去年の来場者数は約170人、うち小中高校の教職員や幼稚園関係者は約150人だった。 ▼各研究機関の学校など向け教育活動例(詳細は各機関に問い合わせが必要) 【宇宙航空研究開発機構】「宇宙教育指導者セミナー」を実施し指導者を養成するほか、「コズミックカレッジ」活動などを実施。 【国立環境研究所】指定された見学日に施設見学ができるほか、研究紹介、自転車の発電体験など目的に応じたツアーコースを設けている。 【産業技術総合研究所】サイエンス・スクエアつくばで最新研究の紹介、アザラシ型セラピーロボットパロなどの展示物の見学ができる。 【農業・食品産業技術総合研究機構】食と農の科学館での展示物紹介、作物見本園での植物の観察などができる。 【防災科学技術研究所】講師派遣のほか、地震ザブトン体験や施設見学ができる。Dr.ナダレンジャーによる自然災害科学実験教室なども実施。 【サイバーダイン(CYBERDYNE)】イーアスつくば内サイバーダインスタジオでの団体見学ツアー、ロボットスーツHALの装着体験などを実施。 【高エネルギー加速研究機構】研究者や職員を、学校などの団体に講師として派遣する「KEKキャラバン」プログラムを実施。

4年連続の赤字 つくばのまちづくり会社、24年度決算

黒字化予定も大幅減収 つくば市が出資するまちづくり会社「つくばまちなかデザイン」(同市吾妻、内山博文社長)の2024年度決算(24年4月-25年3月)が9日開かれた同市議会全員協議会に報告された。24年度の最終的な当期損益は約3258万円の赤字となり、188万円の赤字だった前年度より大幅に赤字が増えた。赤字は設立以来4年連続。 内山社長は「当初は4年目に黒字化を予定していたが大幅な減収となった」とし「(つくば駅周辺でスーパーなどの商品を配送する)自動配送ロボットの受託事業(約6000万円)が24年1月に無くなってしまったため」だと説明する。同社は市中心市街地の活性化などを目的に2021年4月に設立された第3セクターで、つくば駅近くのつくばセンタービル1階で貸しオフィスなどを運営する。 元市職員のナンバー2が退職 一方、元市職員で、設立以来ナンバー2として同社の経営を担っていた小林遼平専務が今年3月末で退職したことが明らかにされた。内山社長によると退職理由は「個人的なもの」という。現在専務は空席で、内山社長が常勤で経営に当たっているとしている。 今年6月から新役員に、常陽銀行の子会社でファンドを運営する投資会社、常陽キャピタルパートナーズ(水戸市)の池田重人社長が非常勤の取締役に加わった。 社債5500万円を追加発行 同社は、つくばセンタービル1階を貸しオフィスなどに改修して開業する際、社債を発行し約3億1600万円を調達して工事費にあてた。24年度は2期工事分として新たに同ビル4階の市吾妻交流センター跡地に貸しオフィスを増やす工事(約5500万円)に着手、1階のオフィスを間仕切りして区画を狭くするなどの工事(約1500万円)を実施した。工事費は計約7000万円で、工事費の一部として今年6月、新たに社債を追加発行して常陽キャピタルパートナーズから約5500万円を調達したことも明らかにされた。 社債の償還(返済)については、最初に発行した約3億1600万円の元本償還が24年度から始まり、24年度は500万円を償還した。25年度は2000万円の償還が求められる。さらに今年6月に追加発行した社債5500万円の償還は来春から始まるという。 3カ年の見通し示すも 議会の要請を受けて、内山社長は25年度から3カ年の事業計画目標を今回初めて議会に示した。売上高から経費などを差し引いた営業利益は、25年は1439万円、26年度は2498万円、26年度は1960万円になるとする強気の見通しが示された。 決算報告に対し市議からは「3億1600万円借りた社債の返済は24年度は500万円だったが、25年度は2000万円、26年度2500万円、27~30年度は各3000万円、31年度は1億4600万円ある。大丈夫か」「小林専務は会社の立ち上げから尽力した。小林専務のあと、営業活動はどうするのか」などの質問が出た。内山社長は「コンサルタントなどの受託事業が順調に積み上がると思っている」「(貸しオフィスの入居などの)営業は基本的に市への問い合わせが多く、人海戦術で動いていたわけではない。私が後方支援から前面に出てマネジメントを行う。3、4年経ち現場の職員も育ってきている」などと答えた。 スーパーシティ実証実験の受注見込む 24年度決算の内訳については、全体の売上高は、前年度より約3100万円少ない1億1826万円となった。売上高から経費(販売費及び一般管理費)を差し引いた、本業で稼いだ利益である営業利益は約2358万円の赤字で、24年分の社債の元本や利息の支払いなど営業外費用を含めると、通常事業の収支である24年度の経常損益は3258万円の赤字になった。 事業別では、貸しオフィスやコワーキングスペース(共同オフィス)、カフェなどつくばセンタービル1階のco-en(コーエン)事業は、売上高が前年度より約880万円多い約5516万円になった。コワーキングスペース(共同オフィス)の月額会員は60人(23年度末は56人)、ビジター会員は1500人超(同1375人)という。25年度は5月に4階の貸しオフィスが開業することから約2110万円増の7626万円の売り上げを見込むほか、26年度は貸しオフィスがすべて埋まるとして9286万円の売上を見込む。 地下駐車場の売り上げは前年度比微増の1404万円(23年度は1360万円)。25年度、26年度いずれも1357万円の売上を見込む。つくばセンター広場の指定管理者としては921万円の売上があり、40件(23年度は29件)を超えるイベントについてアドバイスや物品貸出などの支援をした。 コンサルタントなどの受託事業は、同市のスーパーシティ実証実験の取り組みの一つとして、パーソナルモビリティ―シェアリングサービス「つくモビ」のアドバイザーなどを受注するなどし3775万円の売上があった。25年度以降も同事業の売り上げを見込む。ほかに現在、受託を前提に(地域のつながりをつくる)エリアマネジメントの相談を数件、受けているとした。 一方、23年度にサンドイッチ専門店として事業を継続し約2100万円の売上があったつくばエキスポセンター内のカフェ事業は、借主側の事情で継続が難しくなり、25年4月に閉店した。(鈴木宏子) 【15日訂正】7段落目「営業外費用の社債の償還などを加えると最終損益は赤字のまま」を削除しました。金利を加えても赤字にはならないとのことです。関係者にお詫びします。

テラス空間や屋根付スペースなど検討 中央公園改修へ つくば市が基本計画案

22日まで意見募集 つくば市が、つくば駅前の中央公園(つくば市吾妻、3.8ヘクタール)にテラス空間や屋根付きスペースを新設するなど同公園をリニューアルする基本計画案を策定し、市民から意見を募集している。リニューアル案は、池に面し噴水やつくばエキスポセンターのロケットを眺めることができる場所にテラス空間を整備する、芝生広場の一部に屋根付きスペースを整備する、つくば駅に隣接する南入口にロゴモニュメントを設置するーなど。 中央公園はTX開業後の2010年に、つくば駅に近接する南入口エリアが改修され、ノーベル賞受賞者の業績とメッセージに触れることができる科学モニュメント「未来への道」が整備された。今回のリニューアル案は2010年に次ぐ大規模改修になる。 整備計画案は①つくば駅に近接する南入口エリアについて、フォトスポットともなるロゴモニュメントを設置する、つくば駅からの最短ルートとして本来の園路ではない場所に通り道ができ滑りやすくなっていることから園路を再整備する、ノーベル賞受賞者のモニュメントを再配置し、休憩や待ち合わせのための座れる場をつくる。 ②芝生広場については、整備を検討している屋根付スペースは小規模な催しができるよう電源設備を検討する、芝生部分と樹木部分の間に座れる場を設置し緩やかに区切る③図書館や美術館向かいの遊歩道に面した木陰の空間については座れる場を整備する。 ④池に面した南側のエリアについては、噴水とロケットを同時に眺めることができる公園で一番のビュースポットであることからテラス空間を整備する⑤市民ギャラリーがあるレストハウスは、本館は展覧会等が開催されない日は休憩場所として開放する、本館室内から池の景色を眺められるよう窓際のパネルを可動式に変更する、隣接の別館はチャレンジショップや懇談会開催などさまざまな市民グループが使用できるレンタルスペースとし、使用されない日は休憩スペースとして開放する。 ⑥つくばエキスポセンター向かいの池東側は、低木を伐採したり最小限にして座れる空間を広くする⑦江戸時代後期の古民家を移築したさくら民家園はさらなる利活用を促進する仕組みを検討するーなど。 ほかに、サインや標識、照明はこれまで随時、修繕したり追加設置してきたためデザインがばらばらであることから、統一したデザインにする、植栽は視認性や安全性向上のため中低木は伐採し高木は保全する、トイレはだれもが使いやすいよう改修する、などが計画されている。 市民の意見を聞きながら進める リニューアルについて同市学園地区市街地振興課は、22日まで市民の意見を募集し、市民の意見を聞きながら進めていきたいとしている。 今後のスケジュールは、今年度中に基本計画を策定、2026年度に基本設計や実施設計をし、27年以降順次、工事を実施する予定だ。工事期間や事業費がいくらになるかについては、まだ計画内容が定まっていないため現時点で未定という。 科学万博の40年前に開園 中央公園は、広い水面や森をイメージする緑、明るい芝生など周辺の文化施設と調和した広がりを感じさせる空間として計画され、つくば科学万博が開催された1985年に開園した。開園から40年経ち、老朽化部分への対応のほか、時代と共に変化する市民ニーズに対応するため、24年度にリニューアルに向けた調査を実施。今年1月、リニューアルに向けた基本的な考え方を公表した上で、基本計画案をまとめたとしている。 同公園では現在3期目の五十嵐立青市長が就任してからこれまで、2018年と19年に社会実験としてバーベキュー(BBQ)とカヌー体験を実施(18年8月3日付)。18年度は事業費約900万円で8月に14日間開催し、BBQは175組925人(1日平均12.5組66人)、カヌーは355人(同平均25.3人)の利用があった。19年は事業費約660万円で8月に17日間開催し、BBQは120組635人(同平均7組37.3人)、カヌーは190 人(同平均11.1人)の利用があった。20年8月には活性化と水質浄化を目的に約3760万円で池に噴水を設置した(20年8月25日付)。(鈴木宏子) ◆中央公園リニューアル基本計画案は市ホームページで公表し、22日(日)まで市ホームページで意見を募集している。13日(金)から19日(木)午前10時から午後4時まで中央公園内レストハウス本館でオープンハウスを開催、市職員に質問したりアンケートを出すことができる。

「故郷」の変化を記録 解体される公務員宿舎の写真展

つくば市出身の松﨑章馬さん つくば市吾妻2丁目にあった国家公務員宿舎「筑波大学職員宿舎」の取り壊しまでの過程を記録した写真展を、つくば市出身の写真作家、松﨑章馬さんが29日から、同市吾妻の県つくば美術館とつくば市民ギャラリーの2会場で同時開催している。つくば美術館では、松﨑さんが同宿舎の取り壊し計画を知った2018年から取り壊し作業を間近に控える2023年までを記録した大判写真54点が、市民ギャラリーでは、取り壊しが始まり更地になるまでを記録した大判写真約20点が展示されている。 自然と近代が同居する街並み 1990年代生まれの松﨑さんが小学1年まで暮らしたのが、TXつくば駅から徒歩数分のところにあった旧・筑波大学職員宿舎だ。つくばエキスポセンターに向かい合う約3万3400平方メートルの敷地内には、16棟の宿舎が立ち並んでいた。2024年までに解体を終え、今後、筑波大学による研究・実証実験施設の建設が予定されている。 松﨑さんが記憶しているのが、歩道の両側や公園に立ち並ぶ木々など、整備された街並みに同居する豊かな自然だった。木々の隙間からのぞくエキスポセンターに立つ実物大の宇宙ロケット「H-IIロケット」や、アーチ状の最上部が特徴的な当時市内で最も高かった三井ビルなど、自然と同居する近代的な風景も、幼心に印象に残っている。 現在、東京で暮らす松﨑さんが「故郷」を撮影しはじめたのは、つくばに帰省した際に、以前暮らしていた宿舎に何気なく立ち寄ったのがきっかけだった。懐かしさもありスマートフォンで動画を撮影してみると、以前は感じなかったその場所の雰囲気に面白さを感じた。その後間もなくして、宿舎が廃止されるのを聞いた。過程を記録しておくべきだと感じ、2018年から毎月1、2回、現地へ足を運んで建物や周囲の風景を撮影し始めた。 当初は作品にするつもりはなかったと振り返る松﨑さんだが、ファインダー越しにかつて暮らした場所を見つめる中で、以前は見落としていた敷地に茂る木々や草花の豊かさに気づいていく。さらに、住民の退去が進み宿舎が無人化する中で、住民がかつて育てていたツバキ、ビワの木が大きくなり建物の窓を塞ぎ、以前は刈り取られていたはずの雑草が、建物や路地など人の暮らしの痕跡を覆っていくのも目についた。そうした軌跡を追う中で「当初は建物に関心があったが、場所が持つ様々な表情に興味が移った。一つの場所を見続ける面白さに気がついた」と松﨑さんは話す。 昨年6月に、解体される様子を記録した写真をつくば美術館で初めて展示した。同年12月には、解体で出た「瓦礫」をテーマに市民ギャラリーで写真展を開いている。今回の展示は、過去2度の展示作品を再構成した作品を市民ギャラリーで展示し、県立美術館では、初めて公開する取り壊し以前の写真を展示する。 「つくばの中心地域には、計画的につくられた街の中で自然と人が共存していた。前回の展示では、この場所を『いい場所だった』と懐かしむ人もいた。街の風景を無意識に拠り所にしていた人は多かったのだと思う。人と共存していた木々も全部切ってしまったのは残念」とし、「街の変化を記録し、観察していくのは誰かがやらなければいけないことだし、一つの対象を観察し続けることで見えてくるものがあると感じている。取り壊される前後の風景の対比を見てほしい」と松﨑は言う。 初日に展示に訪れた市内在住の三倉恵子さんは「私も以前、公務員宿舎に暮らしていたことがある。写真にあるビワの木など、自分が暮らしていた場所にもあった。写真から感じる湿気などにも懐かしさを感じた」と感想を話した。(柴田大輔) ◆写真展「アーキテクチュラル ピルグリメッジ / 建築の巡礼」は、つくば市吾妻2丁目8、県つくば美術館で、「シーイング ア プレイス」はつくば市吾妻2丁目7-5、つくば市民ギャラリーで開催。会期はいずれも5月6日(火)まで。つくば美術館の開館時間は午前9時30分~午後5時、最終日は午後3時まで。市民ギャラリーは午前9時から午後5時、最終日は午後2時まで。2会場とも入場無料。

「光のランタン」へ進化 つくばセンター広場周辺で6000個点灯

つくばの冬の風物詩「ランタンアート2024」がTXつくば駅周辺のつくばセンター地区で14、15日の2日間開催されている。今年は市内各校の小中学生が約6000個のランタンを制作し、そのうち約3000個が「光のランタン」にリニューアルした。ランタンアート自体は2日間だが、光のランタンは約1カ月間、長期展示を予定している。 ランタンアートはつくば駅前のつくばセンター広場を中心に、隣接の商業施設トナリエつくばスクエアなど、同市吾妻の科学館つくばエキスポセンターから、同市竹園の商業施設デイズタウンまで約1.4キロのペデストリアンデッキで開催されている。 このうちセンター広場2階周辺に展示してあるのが新しい「光のランタン」だ。プラスチック製の透明な箱の中にLEDライトを仕込んであり、子どもたちは箱の表面にきれいな色のセロハンを貼ったり、ペンで絵を描いたり、箱の中にいろいろなものを入れたりして、思い思いに創造性や個性を発揮した。 吾妻小学校は、光のランタンづくりをSDGs(持続可能な開発目標)と関連付けた。ペットボトルや卵パック、ストローなど、家庭で出た廃材のうち光を通しやすいものを持ち寄り、ランタンの飾り付けとしてリユースした。「ロケットみたいに作ろうと思った。去年のランタンより面白くできた」と話すのは3年の守屋櫂さん。同じく3年の伊藤佳乃子さんは「みんなが作ったランタンがいっぱい集まってすごくきれい。光ったらこんなにきれいになるんだと思った」との感想。 従来の「火のランタン」は、ろうそくを使うことから展示期間が2日間に限られ、また雨や風に弱いため、中止を余儀なくされることもあったという。 「光のランタンは、もっと長く飾ってほしいという子どもたちの要望に応えられ、家族や友達と一緒に作品を見に来る機会も増えて、地域への愛着を高めてもらえる。子どもたちがつくばをふるさととして感じるきっかけをつくり、市民が楽しめる地域参画型のイベントに育てていきたい」と、ランタンアートを主催するつくばセンター地区活性化協議会事務局長でまちづくり会社「つくばまちなかデザイン」専務の小林遼平さんは話している。(池田充雄) ◆ランタンアート2024は12月14日(土)、15日(日)の2日間、TXつくば駅前のつくばセンター広場周辺で開催。点灯時間は午後4時30分~7時30分(光のランタンとイルミネーションは午後10時まで)。15日(日)は午後3~6時までワークショップ、同3~8時までマルシェなども開催される。光のランタンのみ約1カ月間展示する。

今年も盛大に まつりつくば2024

つくば市最大の祭り「まつりつくば」(同大会本部主催)が24日、つくば駅周辺で始まった。車両通行止めとなった同駅近くの土浦学園線では午後4時から、つくば音頭などのオープニングパレードが実施され、午後5時40分過ぎ、大ねぶた4基と中小ねぶた5基が登場した。万博山車のほか、市内各地区のみこしも掛け声と共に通りをパレード。午後6時、ねぶたの照明が点灯すると、降りしきる雨の中、祭りは最高潮に達した。 まつりは25日までの2日間、つくば駅周辺の土浦学園線や、つくばセンター広場、中央公園、竹園公園などを会場に、みこしや山車のパレードのほか、大道芸フェスティバル、コンサートなどがにぎやかに催される。 24日のつくば市の最高気温は平年より3.8度高い33.9度に達し、湿度も高かったが、まつりパレードが催される土浦学園線の歩道には同日夕方、大勢の市民が集まり、ねぶたが登場すると歓声が上がった。 13年前からつくばに住んでいるという同市研究学園に住む中国出身の雨虹(ゆいおん)さん(50)は「つくばに来て、まつりつくばを見てとても感動したので、毎年見に来ている。中国にも似たような祭りがある。この祭りがずっと続いてくれればうれしい」と語り、昨年バングラディッシュから来日した筑波大学の留学生、サイドさん(43)は「去年も見に来た。来年国に帰るので思い出の一つにしたい。昨年も今年も感動した。たくさん写真に収めたい」と話した。 つくばセンター広場と大清水公園の「まんぷく広場」には、市内のグルメや特産品が勢ぞろいし、並んで買い求める市民らでごった返した。中央図書館からつくばエキスポセンター前のつくば公園通りでは「アートタウンつくば 大道芸フェスティバル」が開催され、大道芸のパフォーマンスに人だかりができた。(榎田智司)

9基のねぶたがパレード 24・25日 まつりつくば2024

つくば市最大の祭り「まつりつくば2024」(まつりつくば大会本部主催)は今年も会場をつくば駅周辺とし、24日(土)と25日(日)の2日間開催される。暑さ対策のため2日目の開始時間を例年の午前10時から正午に繰り下げ、両日とも正午開始とする。第41回目となる今年も例年と同規模の48万人の来場者を想定している。 メーンの「まつりパレード」は、両日とも午後4時から土浦学園線の東大通りと西大通り間で催される。大ねぶた4基、中小ねぶた5基、1985年のつくば万博で披露された万博山車のほか、市内各地区のみこしが繰り出す。25日は万灯みこし12基以上が加わる。 同ねぶた実行委員長の塙裕哉さんは「今年は1基減らして(大中小の)9基が出る、ほぼ例年通りのパレードになる。青森県から11人の専門家が来て、ねぶたが出来上がったばかり。今年も盛大なパレードをするので、楽しんでほしい」と話す。 つくば駅周辺9会場で まつりは、つくば駅周辺の九つの会場で開催される。会場の一つ、つくばセンター広場と大清水公園の「まんぷく広場」には、市内のグルメや特産品が勢ぞろいする。市中央図書館からつくばエキスポセンター前のつくば公園通りでは「アートタウンつくば 大道芸フェスティバル」が開催され、中国雑技芸術団など大道芸パフォーマンスやアート作品の販売などが実施される。 科学のまちつくばならではの体験ができる「スーパーサイエンスパーク」はつくばセンタービル1~3階のつくば市民センター、ノバホール小ホールなどで開催。分身ロボットを操作して迷路にチャレンジしたり、毎年つくばの市街地で開催されている自立走行ロボット大会「つくばチャレンジ」で活躍するロボットの操縦を体験したり、VR(仮想現実)ゴーグルを着用して空飛ぶクルマを体験したりできる。体験はいずれも無料で、両日とも当日の正午から整理券を配布する。 今年初めて「つくばのおさけで乾杯エリア」がつくばセンター広場モニュメントプラザに設けられる。地酒の普及を図ろうと今年5月、市内の日本酒、ワイン、地ビール生産事業者8社が「つくばのおさけ推進協議会」(5月25日付)を設立したことから。つくばのワイン、地ビールなどを販売する。 ほかに、つくば駅隣りの中央公園では福祉団体などの活動を紹介する「ふれあい広場」、つくば国際会議場隣の竹園公園ではさまざまなスポーツを体験できる「スポーツパーク」、つくば駅前のクレオ前広場では屋台などが並ぶ「トナリエつくばスクウェアうきうき広場」、つくばセンター広場特設ステージではダンスや音楽を繰り広げる「ステージ」が催される。 暑さ対策のためトナリエクレオのモグ1階に、空調の効いたお休み処を用意する。 今年はポスターやちらしのメーンデザインをZOZOが担当した。現在、東光台、さくらの森、御幸が丘の市内3カ所に物流倉庫を構え「市民に恩返しをしたいという思いからポスターデザインを手掛けた」とする。 まつりつくばは1981年、合併前の旧桜村の市民有志が大清水公園で開催したのが始まり。大会事務局で市観光推進課の小川高徳課長は「今年も暑さ対策をとりながら盛大に開催したい。楽しんでもえらたらうれしい」と話す。(榎田智司)

3年連続の赤字 つくばまちなかデザイン23年度決算

つくば市議会つくば中心市街地まちづくり調査特別委員会(塩田尚委員長)が26日開かれ、市が出資するまちづくり会社「つくばまちなかデザイン」(同市吾妻、つくばセンタービル内、内山博文社長)が2023年度決算(23年4月-24年3月)と24年度の見通しなどについて報告した。通常事業の収支である23年度の経常損益は約188万円(税引前)の赤字で、設立以後3年連続の赤字となった。内山社長は、貸しオフィスのテナントが退去し空き区画が発生したほか、「黒字化させることを目指したが(ロボット配送の)受託事業が1月で中止となった」ためだとしている。 24年度は、つくばセンタービル4階の吾妻交流センター跡地にオフィスを整備する改修工事などのため経常損益は2450万円の赤字を見込む。 一方、つくばセンタービル1階を貸しオフィスなどに改修する際に調達した社債約3億1600万円の元本返済が24年度から始まり、24年度は500万円、25年度は2000万円の返済が新たに求められる。 売り上げ1.7倍 23年度の売上高は前年度の1.7倍の約1億4900万円となり、売上高から売上原価や販売費及び一般管理費などの経費を差し引いた、本業で稼いだ営業利益は約600万円になった。一方、利息などの返済に約862万円かかり、約188万円の赤字となった。これにより23年度末の負債残高は約3億4600万円、純資産合計は約6650万円となった。 各事業の内訳は、貸しオフィスやコワーキングスペース(共同オフィス)、カフェなどつくばセンタービル1階のco-en(コーエン)事業は、売上が約4630万円、粗利益は約52万円になった。コワーキングスペースは月額会員が23年度末で56人、ビジター会員利用者は1375人と増えているのに対し、貸しオフィスは急きょ退去したテナントがあった。 地下駐車場は、新型コロナが5類に移行しイベントなどが多数開催されたことから、売上は月100万円を超え計約1360万円となり、粗利益は630万円となった。 つくばエキスポセンターのカフェは、夏休みなど学校の長期休暇期間を除いて週末のみの営業となっていることから、施設としての売上は約2100万円、同社の粗利益は約53万円となった。 23年4月からつくばセンター広場の指定管理者となり、つくばセンタービルのペデストリアンデッキなどを活用したにぎわいづくり事業として、市民がイベントを開催しやすくするためのアドバイスや物品の貸し出しなど29件を支援したほか、イベントが少なくなる夏季にウォータースライダーやプールなど子供が水遊びを楽しめる自主事業を開催し6日間で1454人が利用した。 コンサルタントなどの受託事業は前年度に引き続き、新規建設のマンションに隣接する吾妻1丁目のろくまる公園についてマンション開発事業者から公園リニューアル案の作成業務を受託したほか、スーパーから各家庭などに商品をロボットで配送するサービスの運営を受託した。ほかにつくば駅周辺で実施の実証実験のアドバイザー、県外のまちづくりに関するアドバイザーを受託し、計約6400万円の売り上げがあり、71%の4600万円の粗利益があった。 ほかに、中心市街地のイベント情報を発信するSNSのリニューアル、駅周辺マンションの入居を共同でPRする移住サイトの立ち上げ、県内の飲食店の加工食品を販売する冷凍自動販売機の運営、地域通貨の運営などに取り組んだとしている。 オフィス増設、こども実験教室やカルチャースクール 24年度については、co-enの2期工事に着工し、4階の吾妻交流センター跡地約550平方メートルに20~80平方メートル程度の貸しオフィス7区画などを整備する。ほかに1階を一部改修し、コワーキングスペースを拡張するほか、新たに研究者や企業と連携し子供たちに科学を体験してもらう「こども実験教室」や、ヨガ、親子イベント、スポーツ教室、アート体験などの「カルチャースクール」を開催する計画という。 2期工事の事業費は5000万円弱で、9月に着工、4階のオフィスは12月にオープンし、1階の科学教室などは来年4月から開講する予定だ。(鈴木宏子)

変わりゆく公務員宿舎映す2つの作品展 つくば美術館

解体が進むつくば市内の公務員宿舎に焦点を当てた映像と写真などによる二つの作品展が同市吾妻、県つくば美術館で、同時開催されている。市内在住の美術作家、河津晃平さん(27)と、つくば出身の作家、松﨑綱士さんによるもの。変化する研究学園都市の姿を異なる視点で捉えた作品が並ぶ。 建物が持つ「気配」を表現 第1展示室で開かれているのが、河津さんによる「あなたの灰の中の骨へ 骨の中の灰へ」。役目を終えて解体を待つ公務員宿舎が持つ「気配」を、写真や動画、オブジェなど約30点を通して表現する。 福岡県出身の河津さんは2015年、筑波大進学を機につくばに来た。卒業後は東京芸大大学院に進学し、修了後はつくば市を拠点に作家として活動を続けている。 今回の展示作品のモチーフとなった公務員宿舎への関心は、筑波大在学中、教員に連れられ解体現場を見たのがきっかけになった。住む人がいなくなった無数の空き部屋から人が暮らした痕跡を取り除いた時に何が残るのか。その先で感じる気配を感じたかった。 大学時代は自転車で国内外を旅していた河津さん。作品制作のスタートは、学部時代に制作した1本の映像作品だった。7分28秒の作品には、大学内の教室や廊下、集合スペースなどから人が消えた無人空間が映し出される。主に、コロナ禍で学生がいなくなった大学内で撮影した。非日常の中で河津さんは、静寂に包まれたかに見える場所から聞こえてくる音に気がついた。自動販売機や空調、屋外で揺れる木々の音。それまで気づかずにいた空間にある多様な「気配」に美しさを感じた。その感動が、河津さんの、その後の制作活動の原点になった。 今回展示されている作品制作は、許可を得て、200軒あまりの公務員宿舎の空き部屋を訪ね、その中で約100軒の部屋で人の痕跡に向き合うように室内を清掃することから始まった。その様子は動画として記録し、解体される宿舎の映像とともにスクリーンで流される。また、掃除を経た室内の写真が大判プリントで壁面に展示される。 河津さんは「(作品の)モチーフである空間が解体を迎えるという現実にどう向き合えばよいか考えるようになった」という。そして「都市が新陳代謝しているのを前にして、この街に暮らす一人として、それをただ傍観するのではなく、どんな眼差しを向けられるのか。そこにどう参加しアプローチができるのかを作品を通じて一緒に考えていけたら」と話す。 解体される「故郷」を記録 第2展示室では、つくば市出身の作家、松﨑さんが記録した、解体される宿舎の写真と映像作品約50点が展示されている。6、7歳まで自身が暮らしていた「故郷」の記録でもある。「個人的に記録しておきたい」と考えたのがきっかけという撮影は、2018年から始まり、コロナ禍を経て23年末まで続いた。写真作品は、細部まで鮮明に記録することができるフィルムの中判カメラを使用した。 「ロケットには宇宙人が住んでいるという噂があった」と話す。自宅があった宿舎からもよく見えたという、つくばエキスポセンターに現在も立つ高さ約50メートルの実物大のH2ロケット。90年代に過ごした街の記憶が、解体途中の建物の背景に写される。 来場者からは「何気なく横を通っているだけでも、公務員宿舎があるだけで良かった」「まだ住めた。もったいなかった」という声もあったという。松崎さんは「人が暮らすことがなくなっても、地域にはそこを拠り所にする人がいるのだと知った。意味がある場所だった」と感じたと話す。近所に暮らしていた人との思わぬ再会があったのも、つくばで展示をしたからこそだった。 写真には、自身のノスタルジックな感情はあえて入れずに客観性を大切にしたという。「何かメッセージがあって撮ったわけではないが、記録として見て、何かを感じてもらえたら」と松崎さんは呼び掛ける。(柴田大輔) ◆河津さんによる作品展「あなたの灰の中の骨へ 骨の中の灰へ骨」は、県つくば美術館第1展示室で6月30日(日)まで。松崎さんによる作品展「アーキテクチュラル・パリンプセスト」は、同第2展示室で23日(日)まで。それぞれ、開場は午前9時半から午後5時まで。最終日のみ午後3時まで。月曜休館。入場無料。

宇宙へのあこがれ 80mのアートに 今井義明さん 1日から県つくば美術館

画材一式を背負って世界各国をめぐり、現地で人間や環境をテーマにしたアート制作に取り組んできた画家の今井義明さん(81)=かすみがうら市在住=の展覧会が1日から県つくば美術館(つくば市吾妻)で始まる。宇宙への思いのたけを幅1メートル×タテ1.7メートルのパネル80枚に描き、全作を横並びに連ねて展示するというスケールの大きな展示会で、「ゴールデンウイーク中の子供たちに観てほしい」と来場を呼び掛けている。 143回目となる展覧会は「未来へ宇宙オリンピア」がテーマ。人類の宇宙へのあこがれに、想像力を羽ばたかせたアクリル画80枚を展示室の中空に吊り下げる。1枚1枚のパネルを屏風状に連ねて吊り下げるため、美術館保有のワイヤーでは不足が生じ他館から調達して間に合わせるという前代未聞の展示法になる。 1960年代に画業をスタートさせた今井さんは車に画材や生活用具一式を積み込み、全国各地で野外絵画展を開き、93年までに全国47都道府県を巡回した。97年からはバックパッカーとなって世界各国をめぐり、中国を皮切りに5大陸を踏破して 2006年には世界一周達成展を開催、20年の「万葉集・花展」までに142回の展覧会をこなし、人類や環境をテーマとしたアートを発表し続けてきた。 さらに宇宙へとイメージをふくらませた展覧会を東京五輪に合わせ20年に企画したが、折からのコロナ禍で断念。今回は早々につくば美術館のゴールデンウイーク中の日程を押さえ、4年越しの開催に漕ぎつけた。宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙センターが所在し、つくばエキスポセンターも最寄りに立地する美術館で、是非とも開きたかった会場という。 「宇宙への夢を実現するのはいつも子供たちだから、この奇想天外な世界に遊びに楽しんでほしい」と今井さん。4年前の制作物を描き替え、描き加えてパネルの総延長は約80メートルになる。照明を落とし宇宙に見立てた80メートルの空間を、子供たちが聖火トーチを持って走るイメージの趣向も考えているそうだ。(相澤冬樹) ◆今井義明展は5月1日(水)~6日(月)、県つくば美術館。入場無料。電話0299-59-4152(アートセンターイマイ)

「世界のもと!」 ゲームやイラストで元素知る企画展 つくば

エキスポセンター 「水兵リーベ僕の船!」と、暗記のために理科の授業で声をそろえた元素記号。人間を含む宇宙にあるすべての素になる「元素」を、イラストやゲームを通じて楽しみながら知ることができる企画展「世界の“もと”はげんそ!?」が15日からつくば市吾妻、つくばエキスポセンターで開催されている。 「この世界にあるものは、どんなものでもたった118種類の元素をくみわせてできているんです」と、説明するのは、企画を担当する同館の齋藤俊明さん。企画では、地球の歴史をさかのぼり、人間が暮らす地球をはじめ、人間自身がどんな元素でできているのかという疑問に、ゲームを通じて知ることからスタートする。 電子パネルに人間の体が映る「人体元素スキャナー」では、足元の体重計に乗ると、酸素、炭素、窒素、カルシウム、リン、5つの元素がそれぞれ何キロその人の体に含まれているのかが画面に表示される。 次に並ぶ「ミネラルバランスチャレンジ」は、飲んだり食べたりすることで人が取り込む、生きていくために必要な元素を知るためのアトラクションだ。大きさと色の異なる筒それぞれに、カルシウム、ナトリウム、鉄などの元素がプリントされ、お皿に崩れないよう積んでいく。うまく積み上げるためにはバランスが必要だ。その塩梅が、人が必要とする食事のバランスにつながっている。せっかく積み上げた筒が崩れて落ちないようにドキドキ楽しみながら、毎日の食事の大切さも感じることができる。 ほかに、冷蔵庫やパソコンを冷却するためのモーターや、コンピューターに組み込まれた基盤などの実物の展示では、どんな元素が暮らしのどこにあるのかや、鉄や金などを地中から掘り出すためにどのくらいの開発が必要になるかという地球環境を考える仕掛けも用意されている。 担当者の齋藤さんは「いろいろなゲームを通じて小さなお子さんでも遊びながら『元素』を体験できるものをそろえているし、イラスト付きの元素記号やバッチなどのお土産も用意して、家に帰ってからも楽しんでもらえたら」と話し、子供たちの理科離れに触れながら「小学生より上のお子さんには学校の勉強と重ね合わせながら学びを深めてほしい。その中で『(理科や科学は)難しい』という気持ちを少しでも変えていただければ」と来場を呼び掛ける。 今回の企画は4月15日から21日までの「科学技術週間」の前後をはさむ、3月15日から5月12日までの2カ月間。 ◆企画展「世界の“もと”はげ・ん・そ!?」は、つくば市吾妻2-9、つくばエキスポセンター2階の多目的ホールで開催。入館料は大人500円(消費税込)、高校生までは250円(同)、3歳以下無料。4月20日には、日本で作られた元素「ニホニウム」を知るためのワークショップが小学生以上を対象に開催される。参加費300円。詳細はイベントホームページへ。

80年代の中森明菜とつくば《映画探偵団》72

【コラム・冠木新市】今年も、2月4日ホテルグランド東雲でやる『新春つくこい祭ツアー』(主催/国際美学院、つくば舞踊研究会)のプロデュースで幕を開ける。 演劇的な全3景の構成で、第1景はつくばセンター地区から筑波山に向かう「つくこい」バス車中での踊りの映画上映(実際に踊る)、第2景はゲスト歌手のショ一で、第3景は狸屋旅館の大宴会場で参加者が踊る。 第1景の日本舞踊とフラメンコの踊りには、毎回テ一マがある。2022年は筑波の歌を集めた「筑波組曲」。23年は生誕70周年を迎えた「アジアの歌姫テレサ・テン」の曲。そして、今年は「80年代の中森明菜」の曲にした。 昨年夏にはテ一マを決めていた。中森明菜の82年のデビュー曲『スローモーション』から91年の『二人静』まで、1年1曲で10曲踊る。 私には『二人静』が懐かしい。脚本家デビュー作、角川映画内田康夫・原作、榎木孝明・主演『天河伝説殺人事件』(監督市川崑)のイメージソングだったからだ。作曲家の関口誠人が歌うものと中森明菜が歌うものと、どちらも気に入りカセットテープに録音して繰り返し聞いた。 残念ながら映画の中では流れなかったが、市川監督がなぜ採用しなかったかは聞きそびれてしまった。 私が東京から来たのは1993年 10年間の中森明菜の歌声を10曲聞くうちに発見したことがある。中森明菜が歌姫になる過程と、つくばの街の成長がピッタリと重なるのだ。 デビュー翌年1983年、つくばセンタービルが完成したときは『禁区』。1985年、つくばエキスポセンターが完成し、ショッピングセンター「クレオ」がオ一プンし、国際科学技術博覧会が開幕したときは『ミ・アモーレ』。1987年、つくば市発足(大穂町、豊里町、桜村、谷田部町の4町村が対等合併)のときは『難破船』。 1988年、つくば市と筑波町が合併、つくば都市交通センターが設立されたときは『TATTOO』。1990年、つくば三井ビルがオ一プン、つくば市立中央図書館が開館したときは『水に挿した花』。1991年、つくば都市振興財団が設立され、常磐新線整備に関する基本計画を国が承認したときは『二人静』。 私が新新住民として東京から引っ越して来たのは1993年。つくば市が一段と落ち着いたときだった。30年が過ぎ今では、私もシン・旧住民となったが、できれば中森明菜のデビューした1982年に移転したかったと思う。 西部の荒野に忽然(こつぜん)と街が生まれ、形成されていく様子。また、そのときには中心地区だった谷田部や筑波町が、周辺地区と呼ばれるようになるプロセス。これらを見たかった気もするからだ。 今、中森明菜ブ一ムが起きている。そして、つくば市は「人口増加率全国1位」だ。シン・住民もドンドン越して来ている。そうそう、第2景では、キングレコード専属歌手の比気由美子さんに民謡版『少女A』を゙歌ってもらう。 もしかして、中森明菜デビュー当時と現在のつくばの状況は似ているのかもしれない。サイコドン ハ トコヤンサノセ。(脚本家) ➡NEWSつくばのサポータになって活動を支援してください。詳しくはこちら

80年代の中森明菜とつくば《映画探偵団》72

【コラム・冠木新市】今年も、2月4日ホテルグランド東雲でやる『新春つくこい祭ツアー』(主催/国際美学院、つくば舞踊研究会)のプロデュースで幕を開ける。 演劇的な全3景の構成で、第1景はつくばセンター地区から筑波山に向かう「つくこい」バス車中での踊りの映画上映(実際に踊る)、第2景はゲスト歌手のショ一で、第3景は狸屋旅館の大宴会場で参加者が踊る。 第1景の日本舞踊とフラメンコの踊りには、毎回テ一マがある。2022年は筑波の歌を集めた「筑波組曲」。23年は生誕70周年を迎えた「アジアの歌姫テレサ・テン」の曲。そして、今年は「80年代の中森明菜」の曲にした。 昨年夏にはテ一マを決めていた。中森明菜の82年のデビュー曲『スローモーション』から91年の『二人静』まで、1年1曲で10曲踊る。 私には『二人静』が懐かしい。脚本家デビュー作、角川映画内田康夫・原作、榎木孝明・主演『天河伝説殺人事件』(監督市川崑)のイメージソングだったからだ。作曲家の関口誠人が歌うものと中森明菜が歌うものと、どちらも気に入りカセットテープに録音して繰り返し聞いた。 残念ながら映画の中では流れなかったが、市川監督がなぜ採用しなかったかは聞きそびれてしまった。 私が東京から来たのは1993年 10年間の中森明菜の歌声を10曲聞くうちに発見したことがある。中森明菜が歌姫になる過程と、つくばの街の成長がピッタリと重なるのだ。 デビュー翌年1983年、つくばセンタービルが完成したときは『禁区』。1985年、つくばエキスポセンターが完成し、ショッピングセンター「クレオ」がオ一プンし、国際科学技術博覧会が開幕したときは『ミ・アモーレ』。1987年、つくば市発足(大穂町、豊里町、桜村、谷田部町の4町村が対等合併)のときは『難破船』。 1988年、つくば市と筑波町が合併、つくば都市交通センターが設立されたときは『TATTOO』。1990年、つくば三井ビルがオ一プン、つくば市立中央図書館が開館したときは『水に挿した花』。1991年、つくば都市振興財団が設立され、常磐新線整備に関する基本計画を国が承認したときは『二人静』。 私が新新住民として東京から引っ越して来たのは1993年。つくば市が一段と落ち着いたときだった。30年が過ぎ今では、私もシン・旧住民となったが、できれば中森明菜のデビューした1982年に移転したかったと思う。 西部の荒野に忽然(こつぜん)と街が生まれ、形成されていく様子。また、そのときには中心地区だった谷田部や筑波町が、周辺地区と呼ばれるようになるプロセス。これらを見たかった気もするからだ。 今、中森明菜ブ一ムが起きている。そして、つくば市は「人口増加率全国1位」だ。シン・住民もドンドン越して来ている。そうそう、第2景では、キングレコード専属歌手の比気由美子さんに民謡版『少女A』を゙歌ってもらう。 もしかして、中森明菜デビュー当時と現在のつくばの状況は似ているのかもしれない。サイコドン ハ トコヤンサノセ。(脚本家)

Most Popular