圏央道(首都圏中央連絡自動車道)の新たなインターチェンジ(IC)「つくば西スマートIC」が来春、つくば中央IC―常総IC間のつくば市島名に開通する。ETC車載器を搭載した車両のみが利用できる。つくばエクスプレス(TX)沿線開発地区の上河原崎・中西地区(県施行)内に、NEXCO東日本(東日本高速道路)関東支社とつくば市が整備を進めてきた。
つくば中央ICから約4キロ西、常総ICから約7キロ東に位置する。つくば中央IC―常総IC間11キロは、圏央道の中で2番目に長い区間となっている。つくば市内の圏央道のICは3カ所目、スマートICは初めてとなる。成田方面から埼玉方面に向かう内回りは、主要地方道つくば真岡バイパスに接続し、埼玉方面から成田方面に向かう外回りは、県道土浦坂東線に接続する。
2017年7月に国の新規事業化箇所に選定され、7年前から事業が進められてきた。用地買収が長引いたほか、地盤が想定より弱く工法を変更したなどから当初予定より3年ほど遅れて開通する。事業費は総額約34億円で、うちつくば市が約6億2000万円を負担した。関連工事として同市はほかに、近くの交差点改良工事やIC設置により影響が出る一般道の工事などを約8億3000万円で実施しており、同市の負担は計約14億5000万円になる。
NEXCO関東支社は、開通により、TX沿線開発地区から圏央道へのアクセスが向上し、さらなる企業誘致や商業施設誘致が進み、雇用の創出による人口のさらなる定着など、地域活性化が期待されるほか、筑波山など観光地へのアクセス向上、鬼怒川や小貝川で浸水被害などが発生した場合の救援活動や緊急物資輸送の迅速化など防災機能強化に寄与することが期待されるなどとしている。
同スマートICの開通により、ICに10分で到着する圏域の人口は約1万人増加するという。