県立並木中等教育学校(つくば市並木、柴崎孝浩校長)で7日、中学生向け自転車安全講習会が実施された。道交法改正により11月1日から携帯電話を使用しながら自転車を運転する「ながら運転」に罰則が設けられたなど、自転車の安全運転に対する意識が高まっていることから、電動アシスト自転車メーカーのパナソニック サイクルテック(大阪府柏原市、稲毛敏明社長)が開催した。
中学1年生160人を対象に、通学で使用する自転車に安全に乗るためのポイントや運転ルールを、座学と試乗を交えて解説した。同社の自動車安全講習会は全国で4カ所目。
同社事業企画課の山本力也さんが、体育館のステージにスライドを写しながら、ヘルメットの着用や安全な乗り方、「ながら運転」の罰則強化など道交法改正について説明した。
続いて1年生全員が、同社が用意した電動アシスト自転車15台に代わる代わる試乗し、直進したり、目印の周りをジグザグに走ったりしながら安全運転について確認した。
参加した中学1年の生井夢さんは「電動自転車は少しペダルを踏むだけでスピードが出るので少し怖かった。通学では3キロ自転車に乗る。今日の講習会を受け、安全に心掛けたい」と語り、中村そよさんは「電動自転車は普段使っている。正しく乗れば安全。今日の講習会はとてもためになった」と話していた。
同社の山本さんは「電動自転車は安全に乗れるものなので徐々に普及している。坂の多い地域などでは80%が利用している学校もある。メーカーとしては自転車の安全性を高める工夫をしており、合わせて啓蒙活動を行うことで、ハードとソフトの両方を充実させていきたい」と話す。
11月1日の道交法改正では、携帯電話などを手に持って、自転車に乗りながら通話する行為と、画面を注視する行為が新たに罰則の対象になり、違反者には6カ月以下の懲役、または10万円以下の罰金が科される。さらに自転車の酒気帯び運転にも罰則が設けられ、違反者には3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科される。酒気帯び運転に関しては、酒気帯び運転の恐れがある人に酒類を提供したり、自分を送ってほしいと同乗したり、自転車を提供した場合も罰則が科される。(榎田智司)