次期衆院選 茨城6区(つくば、土浦市など6市区)に、共産党新人で元つくばみらい市議の間宮美知子氏(77)が26日記者会見し立候補を表明した。6区には前回2021年の衆院選小選挙区で当選した自民現職の国光あやの氏(45)、比例で復活当選した立憲県連代表の青山大人氏(45)が立候補する予定で、間宮氏は3人目となる。共産党は前回、6区で候補者擁立を見送り青山氏を応援していた。野党共闘の見直しにより、対決の構図が変わりそうだ。
共産党県委員会の上野高志委員長は「野党共闘の原点は、2015年9月の安保法制成立後、市民から起こった『市民と野党の共闘を』という願いからで、安保法制の廃止が原点」だとし「立憲民主党は(党首などで)この間、安保法制はすぐには廃止できない、政権を共産党と一緒に担うことはできない、自民党を右から支える維新との協力にも言及するなど、市民と野党の共闘に背を向けている」とし、今回は県内全7選挙区で立候補者の擁立を検討しているとした。前回擁立したのは4区と5区のみだった。
上野委員長はその上で①消費税を5%に減税、最低賃金を時給1500円以上、労働時間を1日7時間に短縮するなど物価高から暮らしと経済を立て直す②百里基地(小美玉市)が300~500億円の予算で基地強靭化を図る対象となり、同基地で米、豪、英、仏など外国の軍隊と共同訓練が行われているなど、大軍拡に反対し、戦争準備ではなく外交により平和を構築するーなどを訴え、比例区での議席増を軸に、県内の得票目標を12万6000票とするとした。
間宮氏は「岸田首相は政権を投げ出したが、これまで(裏金問題など)岸田政権の追及をしてきたのが(党機関紙の)『しんぶん赤旗』。正義を守る、不正を許さないという考えの下でやってきた。市議をやった中で、議員として意見表明をすることは大事だと思った。自民党政権は軍拡に走り、労働者を切り捨て、自分たちだけもうけて、懐にお金を入れている。この仕組みは間違っている」などと述べ、①学費無償化を目指し、大学の入学金を廃止する②価格保障や所得補償の充実など農業者が安定して生産を続けられる条件を整える➂年金削減の中止など社会保障と教育の拡充―などを訴えたいと話した。
間宮氏は東京都立大学卒、都内の中学校と茨城県内の養護学校で教員を務めた後、JICAのシニアボランティアとして中米3カ国で計8年間、自閉症児の教育普及に当たった。2020年からはつくばみらい市議を1期務めた。