木曜日, 5月 15, 2025
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ヨガ・瞑想を知って つくばの歯科医ら企画 女性初ヒマラヤ大聖者講演会

【大志万容子】ヨガや瞑想への理解を深めてもらおうと、つくば市の歯科医、舟久保せいこさんらが5月12日、ヨガ・瞑想指導者、ヨグマタ相川圭子さんの講演会を開く。舟久保さんは「悩みを抱える人から科学者まで多くの人に参加してほしい」と呼び掛ける。

舟久保さんは、20数年前から「患者さんにリラックスして治療を受けてもらいたい」と、ゆっくりとした呼吸で心を穏やかにするヨガを学ぶようになった。深く知るうちに、ヨガのポーズや瞑想を通じて「自分とは何か」を問いかける精神性の奥深さに魅了された。

2年前に相川さんと出会い、瞑想の指導を受けた。インドで「ヨグマタ(ヨガの母)」と尊敬を集める相川さんは、ヒマラヤ山中での修業を経て、女性初の「シッダーマスター(ヒマラヤ大聖者)」の称号を得、国連でも世界平和のスピーチをしたヨガ・瞑想の第一人者だ。

「瞑想するようになって、本当の自分の思いに気づき、心が安定するようになった。患者さんの思いも感じ取れるようになり、適切な言葉をかけられるようになった」と舟久保さん。相川さんの講演を通じて、多くの人に関心を持ってもらおうと、有志と実行委員会を立ち上げた。

「今この瞬間の心の動きに意識を向ける『マインドフルネス』という瞑想法でストレスが低減されたなど、最近、科学的にも瞑想の効果が実証されるようになった。多くの人に来てもらいたい」と呼び掛ける。

講演会の収益の一部は、つくば市と土浦市に寄付する。

◆講演会は5月12日(土)午前10時からつくば市竹園のつくば国際会議場大ホールで。参加費は一般3000円、小中学生500円、大学生1000円。チケット販売はイープラス(PC/携帯)http://eplus.jp(直接購入)ファミリーマート。問い合わせは実行委員会070・3133・9181

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20年前と20年後の舞踏会《映画探偵団》88

【コラム・冠木新市】中学1年生の時、シナリオに関する本で「舞踏会の手帖」なるフランス映画の名作があることを知った。夫を亡くした貴婦人が、昔踊った男性たちの名前の書かれた手帖を見つけ、男たちを訪ねる旅に出るお話である。監督は名匠ジュリアン・デュヴィヴィエ。だが私が作品を見たのは、50年以上の歳月が過ぎてからである。確かテレビ放映で見たと思うのだが、記憶は定かでない。でも内容ははっきり覚えていて想像を超える名画であった。 製作は1937年。日本での公開は1938(昭和13)年。昭和恐慌で農村は疲弊し、満洲への移民政策が本格化し、淡谷のり子の「別れのブルース」「雨のブルース」に兵士たちが熱狂していた時代だ。この年、「舞踏会の手帖」はキネマ旬報の外国映画の第1位に輝く(チャップリンの「モダン・タイムス」が第4位)。しかし、後に軍部から退廃的とされ、上映禁止となる。 作品は、クリスティ一ヌ(マリ一・ベリー)が、16歳の時に踊った8人の男性を20年ぶりに訪ねるという、オムニバス構成の物語である。 1人目のジョルジュは、失恋で自殺し写真のみの登場。2人目のピエールは、元弁護士で今は犯罪に手を染めるキャバレーの支配人。3人目のアランは、元作曲家で今では子どもたちに合唱を教える神父。4人目のエリックは、元詩人で今では山岳ガイド。5人目のフランソワは、国の政治家を目指す野心家だったが、今は田舎の町長で不良の養子に悩まされている。6人目のティエリ一は、堕胎で稼ぐ闇医師。7人目のファビアンは、昔と変わらぬ美容師。そして、8人目のジェラールはつい最近亡くなり、クリスティ一ヌは父親そっくりな息子と出会い養子にする。 なぜか、最後の8人目のエピソードがあっさりと終わる。私の見た版は2時間11分。オリジナル版は2時間24分。13分短いので、そこがもっと描かれていたのではなかろうか。だがそれでも、衝撃的な仕上がりであった。 二つの時代が同時に押し寄せる 普通のオムニバスだと7つのエピソードのどこかに乱れがあるものだが、それがなく密度が濃く7本の映画を見ている感じである。クリスティ一ヌと男たちの20年前の出来事の記憶と20年後の現実の物語。この二つの時代の話が同時に押し寄せて来て、観客は人の変貌という時の残酷さを体験することとなる。これは若い世代には重すぎる内容かもしれない。だから、50年過ぎて見たのが正解だったと思う。 ある婦人たちの話では、昔の男性に訪ねて来られるのは女性にとっては迷惑だと一致しているようだ。とすると、映画のクリスティ一ヌは男性の思いを表現しており、8人の男性とは、実は女性たちなのかもしれない。女性の物語に見せかけた男性の物語ではないのか。 クリスティ一ヌは、昔踊った舞踏会場を訪ねた時、狭苦しく野暮(やぼ)ったく見え、20年前に感じた華やかで光輝く舞踏会とは、16歳の時に見た幻想の現実であると気づく場面は切ない。サイコドン ハ トコヤンサノセ。(脚本家)

「当たり前」を問い直す 哲学カフェ 土浦一高生が市民と開催

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JICA筑波内のレストラン「NERICA」《ご飯は世界を救う》67

【コラム・川浪せつ子】我が家の近くにJICA(国際協力機構)筑波センター(つくば市高野台)があります。今回はそこにあるレストラン「NERICA」(ネリカ)を紹介します。JICA は開発途上国の開発を支援する日本の国際協力機関です。こういった仕事をODA(政府開発援助)と言い、現在では150以上の国や地域を支援しているそうです。 レストランの名称「NERICA」は、アフリカの食糧事情を改善するために開発された稲の品種の総称です。変な名前ですが、この稲がアフリカの食糧事情を大幅に改善したそうです。日本でのお米づくりは主に水田ですが、「NERICA」は畑のような場所に植え付ける陸稲だそうです。 世界でお米を主食にしているのはほぼアジア。アフリカには収穫量が少ないお米しかなかったそうですが、日本人が開発・育成した「NERICA」によって米食が普及しました。 ご飯は人々の心も救う JICAは青年海外協力隊なども運営しており、開発途上国の経済支援に貢献しています。日本には、筑波センターを含めて17の関連施設があるそうです。4月には、筑波センターで施設紹介のイベントがありました。そのとき、一般人もレストランを利用できると知り、大ファンに。 メニューにはいろいろなエスニック料理があり、とてもおいしいです。「おいしい」は、世界中一緒ですね。今回、NERICA開発の話を読み、粘り強い新種の稲開発に感動しました。NERICAの開発普及を通して、アフリカの食糧事情が豊かになったことも知りました。 手前みそですが、「ご飯は世界を救う」っていうことですね! この新種開発、その普及活動を通して、8組の方々が人生のパートナーを得たそうです。まさに「ご飯は人々の心も救う」ですね。(イラストレーター)

市職員の告発文書につくば市総務部長が注意喚起、市議「公益通報に対する威嚇だ」

市長の海外出張めぐり つくば市職員を名乗る人物から、市議の自宅に告発文書が郵送され、受け取った市議が自身のSNSで告発文書を発信したことをめぐって、市総務部長が4月4日「市職員は行政文書や行政情報を、上司の承諾なく、正当な理由なく、外部に提供してはならない」などとする通知を各部長らに出していたことが分かった。告発文書を受け取った酒井泉市議(新・つくば民主主義の会)は「総務部長の通知は市職員の公益通報に対する威嚇で、公益通報保護法に違反する」と指摘している。 告発文書は、つくば市長らの海外出張に高額な旅費が使われていることなどを指摘する内容で、今年1月18~25日まで8日間、五十嵐立青市長がスウェーデンとフィンランドに海外出張した際の旅行代金内訳表が同封されていた。ビジネスクラスの航空運賃や宿泊・滞在費用と、随行職員の費用など合計356万円の旅行代金が記され、添えられた手紙には「自分の私利私欲のために市の税金を使っているとしか思えません」などと書かれていた。 酒井市議は、旅行代金内訳表などの文書が間違いでないことを確認した上で、一部個人名などを隠して、2月に自身のX(旧ツイッター)で発信した。 その後4月4日、市総務部長名で各部長などに通知が出された。通知は、つくば市職員からの行政文書がSNSで発信される事例があったとし、不確実な情報と共にSNSで拡散される場合があり、地方公務員法の信用失墜行為の禁止に抵触する可能性があるので、各部長などは市職員に、安易に市民に行政文書を提供しないよう指導を徹底し、厳正な職務規律の保持に努めるよう求める内容だったとされる。 通知について、9日の市長定例会見で塚本浩行市総務部長は通知を出したことを認め、「注意喚起するために流したもの」だとしている。五十嵐市長は「市職員の公益通報には適切に対応している。(酒井市議に郵送された文書は)内容に問題が多く、公益に資するものではない」などとしている。 これに対し酒井市議は「(告発文書は)市長の海外出張の宿泊費が、市の規則に規定された上限の料金を超過するなど法令違反について指摘しており、公益通報に当たる。総務部長の通知は、市職員に通報を躊躇(ちゅうちょ)させたり、通報しないように仕向ける効果があり、職員を威嚇するもの。市長に都合の悪いことを公益通報した市職員を処罰するというのであれば大きな問題となる」などと話している。 一方、市長の海外出張については市議会2月定例会議の一般質問で山中真弓市議(共産)が取り上げ、五十嵐市長は直近3年間で計5回の海外出張を行い、2365万円の市税を使っていたことを指摘している。今年1月のスウェーデンとフィンランドの市長の宿泊費については、1泊2万400円から5万4000円かかっており、市職員旅費規則に定められたヨーロッパ諸国の宿泊費規程の1泊1万8800円を超過し、市の規定が骨抜きになっていることから、旅費規程の見直しが必要だ、などと指摘していた。(鈴木宏子)