土浦の夏祭り「土浦キララまつり」会場の土浦市中央、亀城公園前に3日、アニメ「機動警察パトレイバー」の実写版映画に登場した高さ10メートルの実物大ロボット「イングラム」が出現し(7月28日付)、詰めかけた多くのアニメファンから歓声が上がった。
土浦は同アニメの聖地の一つになっていることから、キララまつりに合わせて同市が立ち上げイベントを開催した。
3日夕方、サイレンが鳴ると共に、安藤真理子土浦市長、タレントの喜屋武ちあきさん、声優の千葉繁さん、メカニックデザイナーの出渕裕さんらが、「デッキアップ!」と声を上げると、専用のトレーラーから、「イングラム」が1分ほどかけてゆっくりと立ち上がった。
イングラムは高さ10メートル 幅4.5メートルで、夕日を浴びながら20分間静止したのち、また横たわった。午後6時、7時30分にも2回目、3回目の立ち上げが行われた。
当日はキララまつりの初日で、まつりの見物客にアニメファンも加わり、歩行者天国となった亀城公園前は人で埋め尽くされた。関係者は「1万人以上集まっているのではないか」と推測していた。
同公園向かいの亀城プラザ前では土浦警察署も協力応援の形でにブースを設け、パトレイバーがデザインされたうちわを配布した。亀城プラザ室内では立ち上げイベントに先立って、喜屋武ちあきさん、千葉繁さん、出渕裕さんのトークショーが行われたほか、パトレイバーがデザインされたマンホールカードの配布、パトレイバーの模型の展示などが開催された。
会場には県外からも多くのファンが来場した。パトレイバーがデザインされたTシャツを着て千葉県四街道市から来たという男性(55)は「NEWSつくばの記事をX読んで知った。30年以上のファンなので、動画を撮ってSNSにアップしたい。今日は最後までずっといたい」と話していた。宮崎県から来たという南九州大学の学生もいた。
「機動警察パトレイバー」は1988年、漫画家ゆうきまさみらによるアニメが発表され、漫画化された。ロボット技術によるレイバー部隊の活躍を描いている。作品の中には、土浦研究所が登場し、土浦市が聖地の一つとなっている。35年たった今も根強い人気があり、全国に2万人のファンがいると言われている。(榎田智司)