今年度開校のつくば市立香取台小学校(同市島名、塚本明校長)、研究学園小学校(同市研究学園、岡田太郎校長)と研究学園中学校(同所、板谷亜由美校長)の開校式が4日、それぞれの学校で行われた。式典では五十嵐立青市長や森田充教育長、五頭泰誠市議会議長らが挨拶し、校章や校歌が披露された。
3校はいずれも「地域と共に学び育つ学校」をコンセプトとし、体育館や家庭科室、図工室などの教室は休業日に市民へ開放することを想定した造りになっている。児童生徒数の増減に合わせて教室数を調整できるよう、空き教室が発生した際に別施設に転用がしやすい配置や普通教室に転用できる教室設計とするなど工夫を凝らした。
3校はまた、それぞれTX万博記念公園駅、研究学園駅の近隣に位置することから、災害時に帰宅困難者たちの受け入れが可能となるよう、自家発電設備や防災用井戸を導入して避難所としての機能を強化させたという。
松本俊明さん作曲の校歌も披露
香取台小の開校式で、五十嵐市長は「学校は子どもたちのものだけでなく、週末は地域の皆さんに使っていただけるように設計してもらった。さまざまな交流やコミュニティーを作る場所にしたい」と式辞を述べた。森田教育長は「さまざまな学びに耐えうるような空間にした。近代的でありながら木を使ってあたたかみのある校舎ができた」と告辞を述べた。

式には同小の校歌を作詞、作曲したピアニストの松本俊明さんも参加し、歌詞や曲調に込めた思いを話して校歌が披露された。
香取台小の建設事業費は、敷地内にある児童クラブ、かとりだい交流館を含めて約35億9000万円。校舎は鉄筋コンクリート造3階建て延床面積約7100平方メートル。体育館は鉄骨造約1100平方メートル。普通教室数は最大24学級で、今年度は1年生が4学級、2年生から6年生が各3学級の全19学級、児童数は591人となる予定。
研究学園小・中それぞれに校舎と体育館
研究学園小学校、中学校の開校式では、五十嵐市長は「規模が大きくなりすぎると一人の校長で見ることは難しい。今まで義務教育学校であった課題を解決するために今回は小中で別々の学校にした」と話した。板谷校長は「研究・探究に主体的に取り組む児童生徒」など同校が目指す児童生徒像について語り、「これまで開校に携わった全ての方々の期待を背負いスタートする」と述べた。

研究学園小・中学校の建設事業費は合わせて約62億3000万円。小学校校舎は鉄筋コンクリート造3階建て延床面積約7000平方メートル。体育館は鉄筋コンクリート造約1200平方メートル。普通教室数は最大22学級で、今年度は1年生が4学級、2年生から4年生が各3学級、5年生から6年生が各2学級の全17学級、児童数は507人となる予定。中学校校舎は鉄筋コンクリート造3階建て延床面積約4800平方メートル。体育館は鉄筋コンクリート造約1200平方メートル。普通教室数は最大9学級で、今年度は各学年1学級の全3学級、生徒数は54人となる予定だという。(田中めぐみ)