関彰商事とセキショウグループ(本社筑西市・つくば市)の「仕事始めの会」が4日、つくば市内のホテルで開かれた。ウクライナへの支援物資として日本製の保温下着160着を送ることにし、同国出身の社員コルダエヴァ・アリョーナさん(28)に目録が手渡された。
ウクライナ支援は、アリョーナさんが大使館を通じ、現地の要望を聞くことで実現した。
ロシアによる電力インフラへの攻撃のため、ウクライナでは寒い冬が続いている。気温はマイナス15度にも達し、個別の暖房設備がある地方の住宅はともかく、都市部の集合住宅ではバッテリー式のセントラルヒーティングなので、電力の供給が止まることは死活問題となる。
「今は一人でも多く助けられることが大切。日本からもさまざまな支援が届くが、保温下着はなかなか手に入らない。会社の支援に心から感謝します」とアリョーナさん。
アリョーナさんはキーウ出身。2019年に来日し、昨年、筑波大学大学院人文社会科学研究科を修了、10月に関彰商事入社した。母と妹はイギリスに避難したが、父はキーウに留まっているという。

仕事始めの会は関正樹社長による年頭訓示や、関正夫会長によるだるまの目入れ、年男年女社員への記念品贈呈などが行われ、外国籍新入社員が新年の抱負を語った。
つくば市小野崎のホテルグランド東雲を主会場に、県内外の11拠点をオンラインで結んで開催された。年頭訓示で関正樹社長は、グループ全体の目標として「ウェルビーイングカンパニーづくり」を掲げ、「幸せとは同じ志を持った人同士が支え合って生きていくこと。一人一人が精神的、肉体的、社会的に充実し、どんな課題を抱えていても前へ進んでいけるという希望を持てることが何より尊い」と説いた。また今年の景気観として「コロナのストレスから解放され、景気は間違いなく上向く。私たちの商品をお客様へ気持ちよくお届けしたい」と話した。(池田充雄)