つくばエクスプレス(TX)の県内延伸について意見交換する県内政財界の交流団体「TX県内延伸の議論を活性化する集い」(代表世話人・塚田陽威塚田陶管社長)の会合が7日夕、つくば市内で開かれた。塚田代表世話人は「TXの勢いをつくばで止めておかないで、土浦、石岡、茨城空港、水戸に延ばすことが最大の政治の仕事だろうと思っている。来年3月31日までに(4方面のうちのいずれかのルートが)決まってから、いつまでに建設するのか、それが一番大事なこと。早くどうつくるか、いろいろな話ができれば」とあいさつした。
集いには安藤真理子土浦市長、小田川浩つくばみらい市長のほか、つくば市区選出の星田弘司、塚本一也県議、つくばみらい市区の山野井浩県議、石岡市区の大和田寛樹県議、小美玉市の中村均企画財政部長らが約30人が参加した。
口々に「県民、市民が望む延伸」と
土浦市の安藤市長は「TXを土浦に延ばしたいというのは(長年の)悲願。駅前で街頭演説をすると、高校生が振り返って、戻ってきて『本当ですか』と話してくる。(今年6月の)署名活動でも駅前で高校生が署名用紙を受け取って学校で書いて、次の日に持ってきてくれる。若い人たちと一緒に夢をかなえたい。土浦市議会も9月に特別委員会をつくった。活動はまだまだ続く。私たちの熱い気持ちをぜひ知事にご理解いただきたい」などと話した。
つくばみらい市の小田川市長は「みらい平駅ができてTXのお陰で人がたくさん来てくれ、税収も増え、工業団地ができて、TXの恩恵を受けている。(TXを運行する首都圏新都市鉄道に対して)沿線市が集まって、東京延伸、8両編成化のほか、TXは(JRと比べ)運賃が高いので学生だけでも下げてほしい、とつくばみらい市から発信して学生の定期券割引拡大を要望している。県内延伸は県民が望むことであり応援しなければいけないと思っている。TXは170%くらい乗車率があり8両化しようとホームの工事に着手したところ、コロナで乗客が激減し赤字が出ていると聞いている。まずはコロナ前の乗客に近づくようになればと思う」と述べた。
星田県議は「きのう(6日)自民党本部に国土強靭(きょうじん)化議員連盟の要望活動をして、地域で計画を進めるには財源等、かなりのハードルがあると伺った。クリアしなくてはいけないことがまだまだあるが、知事が調査を実施するというのは第一歩を踏み出していただいたということ。県民の多くがTX延伸を望んでいる。財源の確保と熱意が必要。皆さんと機運を盛り上げていきたい」とした。
塚本県議は「自治体によって温度差がある。東京延伸と北への延伸の双方向を考え、本来つくば市がビジョンを持たないとだめ。(快速列車など)だんだん千葉から東京への通勤に便利な電車になっている。つくばエクスプレスという名前なのに利便性を持っていかれるのは残念。JRとのコラボも双方向で考え、皆と議論したい」など、それぞれ話した。