武蔵野美術大学の卒業生らが絵画や手芸などを展示する「武蔵野美術大学校友会茨城支部展」が21日、県つくば美術館(同市吾妻)で開幕した。25人と1グループの103作品が展示されている。今年で19回目となる。
「驟雨(しゅうう)」と題した100号の花の油彩画など7点の絵画を描いた冨澤和男さんは、同大通信教育課程の修了生。職場の美術サークルで水彩画などを描いていたが50歳を機に勉強したいと思い入学。仕事をしながら通信教育と週末や夏休みなどのスクーリングで勉強し、6年かけて2013年に卒業した。「油絵をやろうと思っても基礎が分からなかったので勉強して描けるようになりたかった。スクーリングでいろいろな人とのつながりができ、おもしろい」と話す。

同大校友会事務局長の坂本真理子さんは水彩画「アルガンの少女」など5点を描いた。「アルガンの少女」は2007年と19年にモロッコに旅行し、旅先で出会った少女をモチーフにした。「緯度が違うと色が違って見える。(モロッコは)ロバが荷車を引いていたり20世紀の世界のまま生活している空間。少女たちは宗教上の理由から撮影されるのを嫌い、そっぽを向いている」と話す。

ほかに、NEWSつくばコラムニストの川浪せつ子さんがつくば市周辺の風景を切り取った水彩画「I LOVE つくば」など6作品が、元コラムニストの沼尻正芳さんによる油彩画「仁王像」など7作品がそれぞれ展示されている。
市内から訪れた女性は「図書館によく来るので、興味のある展示があれば見に来ている。武蔵野美大校友会の展示は初めて来たが、淡い感じの色合いの作品があり、かわいいなと思って見ていた」と話した。(田中めぐみ)
◆「武蔵野美術大学校友会茨城支部展」は26日まで。開館時間は午前9時30分~午後5時(最終日は午後3時まで)。入場無料。