3年ぶり開催の「つくばりんりんロード100キロウオーク」が28日始まった。同日正午、発着点となるつくば市沼田の筑波休憩所(旧筑波鉄道筑波駅)をスタートし、桜川市と土浦市にまたがる全長100キロのコースを24時間以内で完歩をめざす大会。約270人が参加した。
同大会は4月半ばから、しおや(栃木)、ぐんま(群馬)と連続して行われる「北関東300キロウオーク」のトリを務める大会。昼夜兼行の100キロウオークを3大会連続でこなす猛者(もさ)も少なくない。
つくばは同ウオーク大会実行委員会(今井修二委員長)主催で2016年から開かれているが、コロナ禍のため20、21年と中止。今回は、事前に「体温測定・体調管理」記録を取るなど、感染予防対策を徹底して開催に漕ぎつけた。参加者の年齢構成が比較的高めなこともあって、19年大会の約300人規模から減じたが、エントリーは北海道から福岡県まで広く集まった。
新型コロナ対策から開会式もなく、参加者は正午からフリースタートで三々五々歩き出すスタイル。「100キロウオークは自分との戦い、完歩を目指すもので順位を争う大会ではない」と実行委員長の今井修二さん(73)=筑西市在住。「エイド」と呼ばれる休憩所兼チェックポイントが3カ所に設けられ、実行委員やボランティアが水分や栄養補給の支援に当たった。
前日の雨から一転、好天に恵まれて、筑波山は青空の下、深緑が鮮やかさを増した。おかげで気温も一気に上昇。木陰の多いりんりんロードとはいえ、多数繰り出したサイクリストにあおられる形で、歩くピッチも早まり、「走らないでください」の注意が飛んだりする。

午後3時すぎ、つくば市小田を折り返し筑波休憩所までの第1ステージをトップで戻ってきたのは草加市(埼玉)の阿部倶久さん(69)、しおや大会に続く参戦で、「このコースは平坦で歩きやすい」と感想。「もう24時間歩き詰めは無理なので15、6時間歩いてあす未明にはゴールしたい。ひとまず第1ステージを先頭で通過の目標は達成できた」と汗をぬぐった。
29日午前4時ごろには最初の完歩者がゴールしそうだが、順位による表彰はない。同日午後1時までにゴールすると「完歩賞」が出るが、3大会完歩の表彰式も行われないそうだ。
今井委員長によれば、つくばウオークは「北関東300キロウオーク」のなかで最後発だけに、一層の盛り上げを図りたいという。このため「大会本部に旧筑波東中を使いたいと申し出たが市教育委員会から色よい返事をもらえなかった。実行委員の中につくば市民が1人もいないなど、さびしいところもある。さらにアピールしていきたい」と新たな一歩を踏み出そうとしている。(相澤冬樹)
【追記】大会は29日午後、スムーズに終了した。事務局まとめでスタートの参加者270人、ゴール190人、完歩率は70.37%だった。北関東三大100キロウオーク大会完歩者は72人いた。