土曜日, 3月 28, 2026
ホームつくば遊びと学びを各世代に届ける 筑波山麓に森の学校プレオープン

遊びと学びを各世代に届ける 筑波山麓に森の学校プレオープン

つくば市内でフリースクールやカルチャースクールなどを運営する教育研究施設、BEK Lab(べくらぼ)の第2拠点となる「つくばグリーンスクールBEK」が10日、同市国松にプレオープンした。4月からの本格稼働に向け、無料見学会・説明会や記念イベントを実施中。今後は2拠点でそれぞれに、つくばの都市的な面、自然豊かな面を生かして活動していく予定だ。

身の回りの素材を生かして

グリーンスクールBEKは、筑波山のふところに抱かれた静かな環境にあり、所有する森やミカン畑などを活用しながら、街なかではできないような体験型学習を、幼児や小学生に向けて提供していく。

体験型学習は「1つのアイテムで100の学びを」をモットーに、教科書は使わず、自然環境や身の回りの素材などを生かして、学校の教科学習にもつながるようなプログラム作りを心掛けているという。代表の星野つばささんは「例えば1本の木を題材にとり、理科や社会の学習に結び付けたり、見て触れて感じたことを言葉や絵、音楽で表現したりなど、さまざまな学びへと発展させられる。たくさんの驚きや発見、感動の機会を得られるようにしたい」と語る。

週末にはライブラリーラウンジとして開放される。絵本のほか幼児教育や子育て関係の専門書など、蔵書は常時1000冊以上で、季節によって内容を入れ替える。

開催中の上渕翔絵画展。手前の「祈り」など、コロナ禍中に前向きのメッセージを込めた作品が多い=同ギャラリー

併設するギャラリーではオープニング記念として18日まで、同市在住のペインティングとウッドバーニング作家、上渕翔さんの作品展を開催している。ここ5年ほどの近作を小品も含め25点ほど展示し、作品はいずれも購入可能。19~25日の展示は三谷多加子さん。初めて会った人のイメージを直観的に描いた「インスピレーション絵画」など、鮮やかな色彩と繊細なタッチを特徴としている。

このほかライブや各種ワークショップ、マルシェなどのイベントを随時開催。星野さんは「好きな場所で本を広げたり、アートや音楽を鑑賞したり、森を駆けまわったりなど、大人も子どももそれぞれ、自分に合った楽しみ方を見付けることができる」と来訪を呼び掛ける。

オカリナとピアノによるセッションの様子=同ライブラリーラウンジ

学習サポートと講座

BEK Labが目指すのは、あらゆる立場の人に幅広く対応できる学びの場。さまざまな世代が行き交い、国籍の違いやハンデによる分け隔てなどもなく、ボーダーレスに集える場所だという。

子育て関連ではプレママ・ママ倶楽部や、幼児向けのプリスクール、小学生から高校生までを対象としたフリースクールを運営する。BEK Lab創始者の関口加代子さんは、特にフリースクールの設置は地域にとっても喫緊の課題だと考えている。「不登校の小中学生はつくば市内でも400人近くいる。そのうち自分に合った学びに出会えた子はわずか2割ほどで、ほかの子は自宅や児童館で過ごしている。個人に合った居場所や学びの場を提供し、自立をうながすような支援をしたい」

2つの拠点のうち、つくば市東にあるラーニングスペースでは、個別や小人数での学習サポートを展開するほか、曜日や時間ごとに趣向を変えた講座を開く。それぞれの講座によって生徒や教室の雰囲気が異なるという。(池田充雄)

◆つくばグリーンスクールBEK 12月のイベント
[ライブ]18日=海東美紀子(オカリナ)&塚本英之(ピアノ)、19日=宇都野紘子(ピアノソロラウンジ)、24日=クリスマスJAZZナイト
[ワークショップ]18・19日=簡単気軽なピタパン作り、24日=森の恵みで作るオーナメントほか
申し込み・問い合わせはメールinfo@beklab.com、電話029-857-2798

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

J:COM茨城が「JCOMマーケティング茨城支社」に 4月から

茨城県南を中心に事業展開するJ:COM茨城(登記名は土浦ケーブルテレビ、本社土浦市真鍋)の名称が4月から「JCOMマーケティング茨城支社」に変わる。親会社JCOM(本社東京千代田区)のグループ組織再編に伴うもので、J:COM茨城は存続会社ジェイコム東京(4月からJCOMマーケティング)の地方部門になる。サービス内容は変わらないという。 土浦ケーブルテレビは1983年、土浦市や地元有力者の出資で設立された。元々は有線によるテレビ番組を提供する会社だったが、現在では、通信ケーブルや光ファイバーケーブルを使い、多チャンネルテレビ、インターネット接続、固定電話サービスのほか、ネット防犯カメラ、太陽光発電パネル設置なども扱う会社になった。 事業拡大の過程で、住友商事が出資するJCOMの傘下に入ったが、登記上の社名は「土浦ケーブルテレビ」を維持してきた。ところが親会社のJCOM(現在はKDDIも折半出資)が大規模な組織再編を実施。全国展開するケーブルテレビ子会社9社のうち、ジェイコム東京が存続会社になり、J:COM茨城など残り8社を吸収合併することになった。 県央にも進出へ J:COM茨城の海老澤孝一社長(4月から支社長)は再編の利点について ①契約者が東京などに引っ越した場合、そのエリアに支社(3月までは系列会社)があれば契約が社内の手続きで済むので、契約者には便利になる ②現在のサービス地域を広げる場合、同じ社内の人事で要員確保が可能になるので、スムーズに事業展開ができる―などを挙げた。 J:COM茨城の現サービ地域は、かすみがうら、つくばみらい、つくば市の一部(茎崎地域など)、阿見町、美浦村、牛久、取手、守谷、常総、石岡、土浦市、利根町、龍ケ崎市。2月末の加入世帯は、ケーブルテレビ5万3000件、インターネット5万900件、固定電話4万5400件、モバイル8638件。 同社は「茨城はケーブル事業者が少なく、県庁所在地に事業者がない唯一の県。すでに事業者が存在する日立、県西、つくばの各エリアには出ないが、今後、県央、県北、鹿行には、他社ケーブルを借りる形で出て行く」(海老澤氏)と話す。特に水戸エリアを重視している。(坂本栄)

友達を定義できるか《土浦一高哲学部「放課後の哲学」》5

【コラム・1年 月山望】 「今日友達がさぁ」 こんなふうに話すとき、「友達」という言葉はどのような人を指すだろうか。本当に親しい人、よく話をする人、果てはただのクラスメートまで。このように、友達という単語にはあまりにも多くの意味がある。 私は昔から、親や先生がクラスメートを友達と同じ意味で使うことに反感を抱いていた。よく話をする人と話さない人、気が合う人と合わない人、クラスメートの中にもいろいろいる。これらの人々をすべて友達とするのは、私には無理がある。 「クラスメートなどというものは、しょせん同じ空間にいるだけの他人であり、友達というに値しない」。そんなふうに考えたこともある。しかし、世の中にはクラスメートは全員友達である、という価値観の人もいる。(おそらくクラスLINEを作るのはこのようなタイプの人間だと、私は思う)。この違いは一体なんだろう。友達とは、いったいどこからいえるのだろうか。 私には、たまにしか会わないが、信じられないほど馬が合う友達がいる。それは一体どういうことなのかを考えてみると、その友達は、会わない時間など気にならないくらいに、気軽に話せる気の合う人だ。だとすると、私にとって友達と言える人の条件は「会わない時間が気にならないくらい、性格の相性が良い人」ということなのだろう。 しかし「クラスメートはみんな友達」という理論の持ち主は、おそらく私と全く異なる価値観で友達を考えているのだと思う。そのような人は、何をもって他者を友達と考えるのだろうか。おそらく「一緒の空間にいる(いた)こと」ではないかと私は考えている。例えば一緒のクラス、一緒の部活などが考えられる。「クラスメートはみんな友達」という理論の持ち主は、同じ空間を共有している(いた)人に、気軽に声を掛けることができるタイプの人たちなのではないか。であれば、クラスメート全員を友達と認識していてもおかしくない。 そこで問題になるのは、感情が一方通行であることだ。相手の意思とは関係なく、自分が友達だと思えればいいという考えだといえる。それは、私が考える友達とは異なるものだ。一方で、私にとっての友達の条件が、クラスの全員に当てはまることもないだろう。私が考える友達の条件も、私だけのものなのかもしれない。 ここで改めて今回のテーマである、友達を定義できるか考えてみよう。ここまで見てきたように、私と他の人の考える友達の条件は、全く異なるものであり、私と私の友達の間ですら、もしかすると異なった認識でいるかもしれない。友達に対する価値観は、それぞれ異なるものであり、あやふやなものだと言える。どこからが友達と言えるのか。そんなものは自分の主観でしか決められないのだ。しかし、だからこそ、私たちは他者と友達になることができるのではないだろうか。定められた友達という型に、他人を、自分を無理やり押し込めるのは、あまりに難しい。なんとなく話しかけてみる、距離を縮めてみる。それは、定義された友達を目指すことよりずっと簡単なことだ。 定める必要などなく、ふと気がついたらそうなっている。友達とはそんなものなのかもしれない。そうなると、友達を定義できるか?に対する私の答えは「定義できない」だ。

市営駐輪場のオンライン申請でシステム障害 つくば市

つくば市は27日、市営駐輪場を月決めなどで利用する定期利用について、今年4月分から新たにオンラインでの申請受付を開始したところ、システム障害が発生し、つながりにくい状態になったと発表した。 市によると、つくば駅周辺で4月から空きが出る9カ所913台分について、15日午前9時から午後6時まで、オンライン申請を受け付けたところ、受付開始直後の午前9時から午後6時まで計9時間にわたり、申請フォームがつながりにくい状態になった。駐輪場を管理する市公園・施設課には「(手続きが)進まない」などの苦情電話が50件ほどかかってきたという。システム障害の発生により市は当日、申請受付時間を午後9時まで延長した。 システム障害により手続きできなかった人が何人いたかは不明だが、障害が発生した午前9時~午後6時までに149件、延長した午後6時~9時までに124件の申請を受け付けた。申請できなかった人に対しては、現地の駐輪場管理事務所で随時受け付けているという。 市デジタル政策課によると、申請受付システムにはもともとアクセスが集中した際に、順番待ちしてもらう仕組みが設計されていたが、アクセスが集中して負荷がかかったことからシステム内部で処理が滞り、後続のアクセスを遮断してしまうという構造上の問題があったという。 申請は、茨城県や県内市町村が共同運用する「いばらき電子申請・届出サービス」を通して、マイナンバーカードを使って申請する仕組み。当日、同サービスを使った市の他の申請や届け出にも影響があったとみられるが、他の利用者から苦情などはなかった。 市営駐輪場の新年度からの定期利用についてはこれまで、つくば駅前の駐輪場管理事務所に並んでもらい、申請を受け付けていたが、例年200~300人が並ぶ状況であることから、今年からオンラインでの申請受付を開始した。 市は、システム提供事業者のNTTデータ関西に対し、不具合の改修と緊急時の体制見直しなど再発防止の徹底を図るよう、強く申し入れたとしている。

筑波大「志受け止め尽力」 被告に終身刑判決受け 仏留学の黒崎さん行方不明事件 

フランスに留学中の筑波大学生、黒崎愛海(なるみ)さん(当時21)が2016年に行方不明になった事件で、殺人の罪に問われていたチリ人ニコラス・セペダ被告(35)に対する控訴審判決が、現地時間の26日行われ、仏南部リヨンの裁判所はセペタ被告に対し検察側の求刑(禁固30年)より重い終身刑を言い渡したとして、筑波大の永田恭介学長は27日「今回の裁判により被告人の罪が明らかにされ、処断が下された。これまでの関係各位のご尽力に深く敬意を表し、本学としては黒崎さんの志を受け止め、日仏の学術交流の発展に尽くして参る所存です」などとするコメントを発表した。 黒崎さん(東京都出身)は仏東部のブザンソンに留学中、行方不明になった、事件直後に消息を絶った元交際相手のセペダ被告が殺人容疑で国際手配され、20年にチリからフランスに引き渡されて、殺人罪で起訴されていた。黒崎さんの遺体はまだ発見されていない。