【鈴木宏子】つくば国際ペット専門学校(つくば市沼田、高橋仁・学校長)の2020年度卒業式が13日、同市竹園、つくば国際会議場大ホールで催され、犬の訓練士や動物看護師、トリマーなどを目指して、4つのコースで2年間学んだ143人が卒業した。
高橋校長は「今年度は新型コロナの影響で大変な1年となり、さまざまな我慢や不自由な生活を経験したが、家族や仲間を思いやる大切さを再認識したはず。自分の責任を果たし、他人を認め、人を思いやり、尊重する気持ちを忘れないでほしい」と式辞を述べた。
続いて、同校を運営するつくば文化学園の東郷治久理事長は「皆さんは平成最後の入学生。令和に変わり、1年間はコロナ禍の渦中で、約1カ月の休校や様々な学校行事の延期、縮小を余儀なくされた。卒業式までも実施すべきか、中止すべきか迷い悩んだ」と話し、「コロナ禍で動物たちに癒されたこともあったと思う。日々動物に触れ、感じ、学んだこと、さらに真のプロフェッショナルになるのに必要な愛情、根気を胸に、羽ばたいてほしい」などと話した。
卒業生を代表してペットケア総合コースの荻野真美さんが答辞を述べ「2年生になり、見えないウイルスに生活を一変させられたが、この学校で学んだ知識や技術、先生方、仲間たちやパートナードッグは一生の宝となり心の支えになる。卒業したことを誇りに思い、これからは立派な社会人として精進していくことを約束します」などと述べた。

同校は、全国トップクラスの動物系専門学校で、動物の美容師を目指す「ドッグトリマー」、訓練士を目指す「ドッグトレーナー」、動物病院の看護師を目指す「動物看護福祉」、動物分野で総合的に活躍する人材を目指す「ペットケア総合」の4つのコースがあり、県内のほか全国各地から300人を超える学生が学ぶ。卒業生は全国各地のペットショップ、動物病院、ペット関連企業で活躍し、ペット業界を支える教育機関として注目されている。
例年、卒業式は、同国際会議場の多目的ホールで開催していたが、今年はソーシャルディスタンスが確保できるよう、会場を大ホールに移した。式典には父母らも参加した。式典では、全日本愛犬技術者指導協会の松島美夫理事らから、トリマーや小動物衛生看護士、ペットケアマネージャー、ホームドッグトレーナーなどの資格が卒業生にそれぞれ授与された。