【山口和紀】オンラインで寄せ書きをつくれるアプリ「シキシ―」が近くリリースされる。制作したのは筑波大学で学ぶ2人の筑波大生。工学システム学類4年の才田さんと知識情報・図書館学類4年の寺本さんだ。制作した寄せ書きは画像データをダウンロードするか、色紙に印刷されたものを郵送で受け取ることが可能だ。接触をすることなく、あたたかみのある寄せ書きをオンラインで作ることができる。
シキシ―着想までの経緯について、寺本さんは「自分のバイト先は在宅勤務いわゆるテレワークが進んでいた。去年の10月ころに寄せ書きの色紙を書く機会があったが、皆が在宅勤務なので一人ひとり書いてもらうのが難しかった。シキシ―を思い付いたのはその時。大学生活最後に何かをしたいという気持ちだった」と振り返る。
あったかくて高品位!
実際に集まることなく高品質の寄せ書きを簡単に作成できるのが強みだ。寄せ書きを書くメンバーがアプリをインストールして、自分の書き込みたい内容をそれぞれが入力する。入力された情報をもとに書き込みの配置や大きさ、フォントの種類などがデザインされ、データが送られてくる。データのダウンロードは低画質版が無料で、高画質版は500円。色紙に寄せ書きを印刷し郵送するサービスも行う。一枚につき2480円(税・送料込み)で利用できる。

最終的なデザインを人間の手で行うことが大きな特徴だ。オンラインで寄せ書きを作るサービスは既にあるが「(既存のサービスでは)書き込みの位置や大きさが最初から決まっていて、きっちり、かくかくとした印象になってしまう。手で書いたときのやわらかさ、ほがらかさみたいなものを表現するために、一つひとつのデザインを自分たちで行うことにした」と寺本さん。
アプリのプログラミングを担当した才田さんは「こういうアプリを作ることは初めての経験だった。決済システムやデータベースとの連携も、お金を出せば簡単に解決できた部分もたくさんあったが、大学生でお金がないので工夫しながらなんとか実装した。プリンターも奮発して良いものを買ったが、それも大変だった」と語る。現在はサービスの公開に向けた最終調整中で、早ければ「今月中旬にリリース」するという。 資金集めのためにクラウドファンディングを行っている。目標金額は20万円で、今月28日まで支援を募る。「シキシ―」公式ホームページはこちら。