【崎山勝功、谷島英里子】昨年逮捕者を出し「荒れる成人式」となったつくば市で7日、成人式が催された。会場の同市竹園、つくばカピオ入り口では新成人たちのかばんを開けさせて手荷物検査が実施されたほか、会場前の路上2カ所では警察官が検問をするなど厳戒態勢の成人式となった。式典は来賓あいさつなどが大幅にカットされ約30分で終了した。
会場では警備員40人を始め消防団、市職員など約200人が警戒に当たった。入り口前の手荷物検査では、かばんの中に酒類やクラッカーなどが入っていないか念入りに調べた。
市から派遣要請を受けて、つくば中央署、つくば北署、県警本部応援部隊など多数の制服・私服警官が配置。会場前道路の2カ所で検問が実施されるなど「荒れる成人式」の再発防止に務めた。捜査関係者の一人は「何かあったらすぐに逮捕する。2年連続で騒ぎは起こさせない」と警備体制に自信を見せた。
周辺の路上では時折、2人乗りの改造バイクがのぼり旗を立てて爆音をとどろかせたり、車高を低くした改造車が走行するなどが見られたが、県警の検問で会場に入るのを阻止された。一部の新成人の男性らが酒類を持ち込もうとして、警察官に阻まれる一幕もあった。
会場内は、ステージ前に紅白幕をかぶせた鉄柵が設置され、鉄柵前には警備員が配置。式典は昨年までは来賓あいさつなどを含め2時間以上かかったが、今年は来賓あいさつなどをカットし、五十嵐立青市長のあいさつと津軽三味線「井坂斗絲幸社中」の演奏を含め約30分で終えた。
五十嵐市長は、昨年の逮捕者を出した成人式に触れ「安易な道を選べば『去年問題があったから、今年はやめよう』というのがおそらく一番簡単な方法でした」と述べ、開催中止を検討したことを明かし、「難しいから、報道されたら、嫌だから止めようではなく、皆で話し合ってどうすればいいかを考えた。今日は警察の協力、警備の方、市の担当者が何時間も(話し合いを)重ねて開催に至った」などと話した。
式典に出席した新成人の女性3人は「友だちと会えたのが一番うれしい」「大人になったな、という感じ」「気持ちが高ぶる」とそれぞれ感想を述べ、中学校時代の同級生らと写真撮影に応じていた。厳戒態勢の警備については特に感想はなく、むしろ大騒ぎをする新成人に対し冷ややかな表情を向けた。
市職員の一人は、テレビなどで荒れた成人式が放送されることについて「暴走するバイクを映したり、一部の目立つ若者だけを取り上げて『これがつくばの成人式だ』というのは困る。他にもちゃんとした成人がいる」と、報道姿勢に苦言を呈した。
同市の今年の新成人は県内最多の2774人。このうち1727人が出席した。つくば中央署によると今年は逮捕者は出なかった。




