【川端舞】環境に配慮した商品提供と、多様な人々とのかかわりを大切にしているコミュニティマーケット「まめいち」。地域にあるつながりを絶やしたくないと、感染対策に配慮して開催が続けられている。
環境にも人にも優しい場所
まめいちを主催しているのは、つくば市大角豆で治療院「つくば草の根はりきゅう院」を営む小池栄治さん(47)と妻の容子さん(44)。2011年の福島原発事故の際、「電気やお金がなくても何とか暮らしていける」ことを地域で証明したいと思った。当時「朝市をやってほしい」という友人の依頼もあり、12年2月から毎月第3日曜日に治療院の駐車場で開催するようになった。
筑波山の麓で農薬を使わず育てた野菜を販売する農家や、無添加で仕上げたベーコンや鶏ささみの燻製を販売するハム屋など、環境に配慮したものづくりをしている地元の個人店が、毎月出店する。単に販売するだけでなく、商品の背景にあるエピソードが語られたり、顔なじみになって互いの安否を気遣ったりする。
クラフト紙で作ったバッグや無農薬の稲わらで作った鍋敷きを販売する小物屋「文田釜」は、出店して約4年になる。店主の北山良香さんは「まめいちは、健康に良い材料にこだわりを持っているお店が多く、刺激を受ける」という。「どうやって商品を作るかなど、他のお店の人と話せるのも楽しい。お客さんのリクエストで新しい小物を作るときもある」という。
「0円マーケット くるくる広場inつくば」は11月に初出店した。不要になったがまだ使えるものを自由に持ち込み、使いたいものがあれば自由に持ち帰ってもらう活動だ。以前は、市内の個人店の店先や、つくばセンター広場で活動していたが、新型コロナ感染拡大後は活動できる場所が少なくなり、困っていた。「感染防止のため、新たな持ち込みを中止し、今まで寄付されたものを持ち帰ってもらうのみになったが、活動できる場所を提供してもらえてありがたい」と、女性スタッフは語った。
健康や介護、子育ての不安を、医師や訪問看護師、管理栄養士、ケアマネジャーに無料で相談できる「暮らしの保健室」も同時開催され、利用客が買い物ついでに立ち寄る。毎月、相談に応じている50代の女性看護師は「こぢんまりとした雰囲気で話せるのが気に入っている」と話す。
11月の開催日は、看護師の誘いを受け、車いすの80代女性が50代の娘と一緒に訪れた。80代女性は、普段ほとんど外出できてないというが、この日は「自分でハムや味噌を買えた。いろんな人に出会えて楽しかった」と満足そう。一方、娘も「普段は母の通院の送迎をするついでにしか外出できないが、今日は好きなアクセサリーを見ることができた」と語った。

毎回、親子連れ、高齢者夫婦、身体障害や知的障害を持つ人など、様々な人が訪れる。「『地域にはいろんな人がいる』という当たり前だけど見過ごされていることに改めて気づく場所にしたい」と、小池さんは語る。
まめいちでは、子どもたちも参加できる「月替わりの体験企画」も行われている。12月の第3日曜日は正月飾り作りを予定している。