【橋立多美】秋が深まり、つくば市の科学万博記念公園のイチョウが見頃を迎えた。澄んだ青空に映える黄色のイチョウの下を散歩する人や、犬友達のグループが愛犬の写真撮りをする姿が見られた。
同公園は1985年に開催されたつくば科学万博会場跡地に造られた。面積約6万平方メートル。現在は緑豊かで芝生が広がる公園となり、万博当時から「ぽっちゃん池」という愛称で呼ばれていた水辺には多くの生き物が生息する。中でも秋色に染まる科学万博記念公園のイチョウ並木は人気のスポットだ。
秋を切り取る撮影スポットは愛犬家たちにも知られ、色づいたイチョウを背景に愛犬を撮影しようという女性たちのグループが次々にデジタルカメラを肩にかけ、小型犬を抱いて公園に現れた。
散歩で知り合った「犬友だち」が公園で落ち合って撮影し、インスタグラムに投稿するのだという。よりかわいい写真を撮るために熊手(落ち葉をかき集める)やシャボン玉、上から撮るための脚立などの演出用具を持ち込む。ドッグウエアは着替えまで用意するそうだ。
撮影場所を探していた3人のグループは40代後半の主婦たち。最初の写真撮りはドラえもんの衣装と決めていたそうで、3頭はタケコプター付きのお揃いの衣装を身に着けていた。「いい記念になるしインスタ映えする写真を撮りたい」と話した。

同市は筑波山はもちろんのこと、筑波研究学園都市地区に植樹されている街路樹の多くが落葉樹であることから、秋にはまちが赤色や黄色に彩られる。市内各地の都市公園でも美しい紅葉を楽しむことができる。