【池田充雄】第74回国民体育大会「いきいき茨城ゆめ国体」の水球競技は3日目の15日、土浦市の県立土浦二高プールで少年男子の準々決勝と準決勝、女子の準決勝が行われた。女子の茨城県チームは石川県と対戦、前半リードするも後半追い上げられ、8-9の1点差で逆転負けを喫した。大会最終日の16日は3位決定戦で山形県と戦う。

試合は、前日とは打って変わってロースコアの展開となった。序盤からシュートは打てるものの、枠に弾かれることが多く、なかなかゴールが生まれない。1-1で第1ピリオドを終え、第2ピリオドには栗原舞の右サイド深くからの2ゴールと、野呂美咲季のペナルティーゴールを含む2得点で優位に立ち、第3ピリオドには最大4点のリードを作るが、その後の展開がよくなかった。
「4点差のままなら大丈夫だったが、わざわざ難しい攻撃をして、残り2分で2失点してしまった。ドライブからの速いパスを失敗し、ターンオーバーからカウンターでつながれてしまった」と、木村文明監督は沈痛な表情。第4ピリオドに入っても悪い流れは続く。石川に先に2得点を許し、ついに同点。茨城は野呂のゴールで一度は勝ち越すが、さらに2点を奪われ逆転を許す。野呂は試合終了間際にもシュートを放つが、この不屈の精神も実らず、敗退が決まった。

「最後のシュートを自分が決めていれば流れが変わると思ったが、決められなかった。今日はうまくいかない部分が多く、いつもはしないミスや連携の悪さなどが出て、最後まで修正できなかった」と野呂。「後半追い付かれそうになってあわてた感じもあった。基本的に我慢が必要なゲームだった」と池田茉里主将。後半は風下のサイドに立ち、相手がループ気味に放ったシュートが風で伸びて入るという不運もあった。また、この試合はファウルの多さが目立ち、相手とのコンタクトプレーを避けるため、シュートを打ち急いだ部分もあったかもしれない。
3位決定戦に向けて、野呂は「明日(16日)は切り替えて、最初から最後までしっかりと自分たちの水球を貫きたい」と、池田は「どのチームが来ても今日と同じくらい拮抗した試合になる。冷静にしかし気持ちは熱く、1点1点しっかりと取ってメダルを手にしたい」と、それぞれ精一杯の気持ちで前を向く。