なぜ秋の開催なのか 「土浦の花火」を博物館が解説する

これが10号玉の打上筒。右奥に展示されているのが総理大臣盃=土浦市立博物館

【相澤冬樹】「秋の夜空を彩る花火――土浦全国花火競技大会の歴史」展が14日、土浦市立博物館(同市中央、糸賀茂男館長)で始まった。88回目となる同大会の開催を10月26日に控えて、「土浦の花火」は、なぜ夏ではなく秋に行われるのか、歴史的にたどる企画意図で構成された。会期は11月10日まで。

テーマ展となる今回は1階の展示室を中心にした開催。一発勝負で夜空に大輪の花を咲かす10号玉(尺玉)とその断面を示す模造品、業者提供の打上筒などを並べた。第2回大会のプログラムはじめ、古いパンフレットやポスターなども展示された。

花火大会の第1回は1925(大正14)年、9月5、6日に、霞ケ浦湖畔を会場に行われている。市内の神龍寺住職、秋元梅峯師が組織した大日本仏教護国団の主催で、22年、阿見村(現在の阿見町)に開設された霞ケ浦海軍航空隊の殉職者の慰霊などを目的にしていた。当時、秋元師がお手本にしたのは、17年から9月に笠間市で開かれていた笠間稲荷神社全国煙火競技会で、同大会との競合を避けるため第2回大会以降、開催時期を10月にずらしたということだ。

以来、秋の収穫を終えた時期の恒例行事となり、夏場に全国の花火大会を回った花火師が一堂に会し、技術を競う競技大会として定着したのである。土浦の花火は10月最初の土曜日開催が通例となったが、今回は「いきいき茨城ゆめ国体」の会期と重なるため、10月26日開催に調整された。歴史的にみると、戦後最も遅い日程となる。同館は大会当日を無料開館日に設定した(11月3日も)。

会期中、10月5日と14日に秋元梅峯師の足跡を神龍寺に訪ねる「歴史散歩」、10月26日にミュージアムシアター「土浦の二つの花火」、11月3日に県立土浦二高茶道部による呈茶「花火によせた茶会」などのイベントも開催される。

◆テーマ展「秋の夜空を彩る花火――土浦全国花火競技大会の歴史」▽会期:9月14日(土)から11月10日(日)まで(毎週月曜日休館=国民の祝日の場合は翌火曜日が休館)▽開館時間:午前9時~午後4時30分▽入館料:(一般)105円、小中高生50円▽問い合わせ:同博物館(電話029-824-2928)

◆第88回土浦全国花火競技大会 詳細は土浦市役所商工観光課内の実行委員会事務局(電話029-826-1111)まで。公式ホームページはこちら